先日の研修で「ワールドカフェ」という方式を初めて知った。
慣れるまでは、躊躇してしまう感じもするが、授業の展開の中で活用できる。
例えば、算数での展開。
問題解決の場面で。
1 どのようにすれば解けるか見通しを立てる。
2 グループで意見交換し,画用紙にまとめる。
3 各グループに説明係を1名残し,他の子は自由に全体を見て回る。
・新しい発見(自分たちとちがう解き方)を探す。
・よくわからないところは質問する。
・説明係は質問に答える。
4 席にもどり,説明係はどんな質問があり,どのように答えたかを報告する。
また,他のグループを見て回った子は新しい発見を報告する。
5 4をもとに問題を解く。
このワールドカフェの成り立ちの調べてみると次のようだった。
ワールド・カフェとは,Juanita Brown(アニータ・ブラウン)とDavid Isaacs(デイビ
ッド・アイザックス)によって,1995年に開発・提唱された。
きっかけとなったのは,彼らが当時,世界的に関心が高まっていた知的資本経営に関する
リーダーたちを自宅に招き,話し合いの場作りを行ったことにある。
集まったゲストがリラックスしてオープンな話し合いを行えるよう『カフェ』のような空
間を演出した。
その結果,想像できないほど多くの知識や洞察が生まれたことに感銘を受けた2人が,そ
の経験から主体性と創造性を高める話し合いのエッセンスを抽出してまとめたのがワール
ド・カフェである。
ワールド・カフェでは,リラックスした雰囲気の中,少人数に分けたテーブルで自由な対
話を行い,ときどき他のテーブルのメンバーとシャッフルして対話を続けながら,参加する
全員の意見や知識を集めることのできる会議手法の一つである。
<ワールドカフェの効果>
1.発言しやすい
ワールド・カフェは,少人数での対話なので,発言しやすく,ひとりの発言の機会も多く与えられる
2.参加者全員の意見が集まる
ラウンドごとにシャッフルすることにより,大人数でも多くの人との意見や知識の共有ができる
3.共感が生まれる
ワールド・カフェの参加者の中に,共通性を見出したり共感が生まれたりする。これにより,親しみや信頼を生み出すこともできる
<ワールドカフェのやり方>
1.準備
・4~5人でグループを作り,テーブルに座る
・テーブルの上にはテーブルクロスに見立てた模造紙と各自1本ずつのペン
2.カフェトーク・ラウンド
・1ラウンドおおよそ20分で,トピックにそってカフェ的にリラックスした会話を楽しむ
・会話しながら,出たアイデアとか言葉をそれぞれが自由に模造紙に書く
・1ラウンドが終わるころにテーブルに残る人(ホスト)を決め,その場に残し,それ以外の参加者は別のテーブルへ移動
・残ったホストが自分のテーブルで話された内容を新しいメンバーに説明。さらに会話を深める
・ラウンドを2~3ラウンド繰り返す
3.最終ラウンド
・最終ラウンドで,全員が最初のテーブルへもどる
・別のテーブルで得られた気付きや理解を交換し,さらに全体でもシェアをする
試してみると面白い。
新しい話し合いの一方法になるかもしれない。
saitani