後ろ歩きの不思議おじさん

あっちこっちにポケットを一杯もった不思議なおじさんの特技は後ろ向き歩き。その右往左往振りは滑稽で、ちょっぴりもの悲しい。

春の落葉

2008年03月29日 | Weblog
まだわずかに寒さの残る早朝
いつものように天神さんに老人たちが集まり
ゲートボールに興じている
その周りでは必ず掃除した落ち葉を焚き火で燃やしている
煙は近所の家々を包んでいる

不思議おじさんの大阪の自宅では
たとえ枯れ木といえども燃やすことはできない
法的には何の問題もないのだが
ダイオキシン問題を契機として
焚き火全般が「悪」と見なされたからだ

冬の間は焚き火の煙も細々としたものだったが
春になって俄然、勢いのあるものになって
立ち上る煙の量も中途半端なものではない
理由は、春の落ち葉だ

春は新旧交代の季節だ
楠、椎、樫などの照葉樹だけでなく
松などの常緑針葉樹も
春の風に吹かれて葉を落とす

秋の落ち葉に比べて肉厚な葉が多く
風に舞うとカサカサと大きな音を立てる
生命のバトンタッチを終えた葉からは
役割を終えた安堵感が感じられる

その落ち葉を微生物が待ち受けている
その分解物は、また新たな生命を育む

不思議おじさんは20年ほど前に
山野草にほぼ10年間ほど凝った時期があった
しかし庭に根付くことなく、次々に枯らした
シャガのように、乾燥や熱さに強いものだけが残った

仕方がないので、ありふれた草花も植えている
写真はツルニチニチソウ
繁殖力旺盛なのでどんどん増える
雑草防止にも役立つので便利である

生命の本質は
生命を次に繋いでいくこと
微生物も植物も動物も
そのために様々な工夫を試みてきた

膨らむ新芽や
咲き誇る花だけが春を告げているのではない
春の落葉もまた
生命をつなぐ春の儀式の一つだ

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