らじかのよかん

ふっ急になんかわかんないんですけど↑

印籠

2012年05月24日 | 身辺
盆踊りになると、どこからともなく現れる踊りの達者なをぢさんがゐた。

帯に印籠をぶら下げていることから、
誰云うところなく「いんろー」と呼んでいた。

まあ踊り自慢なのだろうが、いんろーが目立ってしまい逆効果ではなかったかな。

そのときおれは「炭坑節」のみ、掘って掘ってまた掘って担いで担いで後戻り押して押してぱらりこしゃん、とやっていたのだ。

このをぢさん、
おれんち付近の神社のみならず、天神様でも見たな。
一説によると「この辺の神社の盆踊り」には必ず現れて、いんろーを揺すっていたそうな。
たぶん実際の出没範囲は相当に広かったのであろう。


晩年には老体にむち打ち、いんろーを揺すっていたらしい。

今は盆踊りも公園等で行われているし、
さすがのいんろーも生きてりゃ、えー万博の頃で五〇代半ばに見えたので、一九二〇年の生まれ(推定)であるから、
2012-1920=92 → 九二歳のはずだ。

もはや見かけることは無くなった。
コメント
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