らじかのよかん

ふっ急になんかわかんないんですけど↑

車窓

2011年08月29日 | 身辺
母の里に車でいく。
往事は1時間半かかっていた。

当時片側一車線の国道であり、助手席のおれはヒマである。

前を行くトラックの、運転しているおにいさんが、助手席のおにいさんをヒジで突っつく。
助手のおにいさんは、うしろの窓ごしにふりかえる。

おれが手をふると、おにいさんも手をふってくれる。

そのうち、おにいさんがお菓子を出して、おいしそうに食べて見せる。
おれも母に云い、お菓子を出してもらい、これ見よがしに食べて見せる。

こんなことを10分ほどした。

おにいさんたちのクルマは、左に折れてゆく。
父が「ぷっぷ」と音を出す。
おにいさんたちのトラックも「ぷっぷ」といいつつ遠ざかる。



自分で運転するようになって、10年ほどしてからか。

例えば、
高速道路を走行中に、上の陸橋で手を振っている少年達を見る。
すばやく、前を2、後ろを9見張り、安全を確保したのち、
少年達に手をふる。
1~2秒くらい。
陸橋の上で、ぴょんぴょん跳びはねるのが見える。
直後、陸橋をくぐり抜ける。
ミラーで見ても、上だから見えない。


汽車に乗っててもある。
東海道線の4人がけシートへ後ろ向きに座っている。
正面に友人が座る。
なにかしゃべっていて、ふと横を見ると、
併走する京浜東北線のドアー付近に立っている制服の女子高生が、東海道線に手をふっている。
東海道線は優速だから、京浜東北線を追い抜いているのだ。
とっさに見張り、安全を確保したのち、手をふる。
2~3秒くらい。
ドアのむこうで、ぴょんぴょん跳びはねるのが見える。
同時に京浜東北線を追い抜く。
向かいの友人には見えず「ナニやってんだ」と問う。
かくかくでと説明すると、くやしがっていた。


おにんさんたちへの恩がえしだとは、云わなかった。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする