前号より続く
急遽ジャンボフエニックスを発進させたものの、
宇宙に出たところでエンジン故障で立ち往生しているうちにも、
ミラーマソを積んだロケットは太陽に向けて加速を続けているのを、
以前ミラーマソに助けてもらった、
おとなしいが、いったん怒ると宇宙一こわい土星怪獣アンドロザウルスが、
きっと目がよかったのだろう、はるばる土星から助けにきてくれて、
ついでに当該アンドロザウルスはおかあさんだから、
タマゴから孵った小さいアンドロザウルス共々、
ロケットのスケルトン部に体当たりを敢行し、
ミラーマソをロケットから救出して、
飛べないミラーマソを、さながら浦島太郎のように背にのせて帰路につくと、
偶然エンコしていたジャンボフエニックスの脇を通ったので、
その機体の反射を利用して、
ミラーアクションにより、もとのきょうたろう君に戻って地球のつり橋の上に帰り、
アンドロザウルスーと叫んでいたところ、
危機感を持ったインベーダー諸君は、
ヒミツ基地にバルサンを仕掛けた後、
全員グラサンになって、つり橋のきょうたろう君に肉弾格闘をいどみ、
橋はゆれるは、カメラは揺れるはの大騒ぎをしていると、
別の怪獣が現れて、つり橋を叩き落したので、
落下しつつ、下の水面の反射を利用してミラースパークによってミラーマソになり、
怪獣と戦いつつ、傷ついたアンドロザウルスを受け止めるのだが、
もはや虫の息であることに腹を立てて、
怪獣にはいきなりシルバークロスを浴びせて真っ二つにしたものの、
あわれアンドロザウルスは目のデンキが消えてしまい、
つまりは死んだのであって、
ミラーマソは小さいアンドロザウルスに、
お母さんは死んでしまったので、土星に帰るよう説得し、
ジャンボフエニックスが援護について飛び去ってゆくのを見送るミラーマソは、
あふれ出る涙を腕でぬぐう後姿に、悲しいギターのしらべであった。