ネイビーブルーに恋をして

バーキン片手に靖國神社

よこすかYYのりものフェスタ

2017-06-11 | 自衛隊

掃海艦「はちじょう」除籍式典についてご報告の途中ですが、週末に
恒例のよこすかYY(わいわい)のりものフェスタに行ってきたので
ちょっと割り込みます。

週末の朝、「はちじょう」の時にも現地で会ったイベント仲間?から、
今日の午前中行くというメールをもらい、朝早くならそんな混雑もないだろう、
とすぐさま支度をして横須賀に出かけました。

当日の気温は27度、梅雨入りしたというのにはっきりいって夏日です。

岸壁では海自ゆるキャラ、パセリとピクルスが皆さんのお出迎えをしております。

ピクルスは確か某国から亡命、じゃなかった留学している王子だったと思うけど、
王族ならば自動的にこちらでの階級も幹部となるはずなのに、なぜ海士の制服?

などと、いきなり厳しくツッコミを入れるわたしであった。

後ろから見た体型のバランスの悪さがじわじわくる・・・・。

救難ヘリの地上展示は、操縦席に座らせてもらえます。
ずらりと並んだ希望者は見る限り全員が男性でした。

一般公開されていたのは「いかづち」。
この時間(0930)にはまだガラガラで、甲板の上も比較的空いています。

見学できるのはおそらく甲板だけで、艦橋は公開していないでしょう。

さすがは自衛隊!と思わず心の中で褒め称えた水補給コーナー。
水分補給をこまめに!とアナウンスでよびかけつつ、紙コップの水を配っていました。

「六甲のおいしい水」とかでないのは飲んでみて明らかでしたが、
とにかく冷たく冷やした水で喉を潤すことができるのは嬉しい心配りです。

「しらせ」の持って帰ってきた南極の石に触れるコーナー。
今年は南極の氷の展示はありませんでした。

ふと思ったのですが、「しらせ」に乗るのも、普通の自衛官なんでしょうかねえ・・。

小さいサイズの制服が変身コーナーには用意されております。

「みんなとーっても似合うYo!!」

とかいってるペンギンが可愛い。

艦番号1.74 の「ちびしま」については、何年か前ここでも詳しくご紹介しましたが、
今年来てみたら、大々的に台が仕様変更になっておりました。

展開式の救命ボートにはちゃんと「ちびしま」と書いてあるのが泣かせます。

台座のブルーは「海」という設定で、コーナーに穿たれた三角の窓から、
ミニ潜水艦、おそらく「ちびしお」とか「ちびりゅう」とかいうのが見えていました。

わざわざミニ潜水艦を投入して来た理由は、おそらくこれ。
今回ののりものフェスタ、なんと潜水艦「ずいりゅう」の展示があります!

のりものフェスタで潜水艦を見るのは、同行者によると初めてのことらしいです。

ここでふとわたしは昨年末赴任した横須賀地方総監の道満海将が、
潜水艦出身であることを思い出しました。

潜水艦の艦首旗は艦首にはない、と_φ(・_・

何か見られて困るものに覆いをかけているとみた。

見学は、ラッタルを渡って甲板の上を歩き・・・。

セイルの方まで行ってラッタルから退出するというコース。
実になんてことのない見学ですが、それでも独特の材質の甲板や、
セイルを間近でみられるのは一般人にとって貴重な体験です。

岸壁には自衛官が一人、ラッタルで立ち止まって写真を撮っている人に
撮らないでください、と注意するために立っていました。

ところが、そこにやって来たおじさん、なぜか向こう岸壁に停泊している
「うらが」についてその人に質問を始めるんだこれが。

「あの船は何?」

「あれは掃海母艦うらがですね」

「あの中から掃海艇がでてくるの」

「いや、それは違います」

俺は掃海隊員じゃねえええ!

という彼の心の叫びが聞こえてくるほどに、おじさんは潜水艦員の彼に向かって
くどくどと掃海について質問を続け、しまいには

「わたしはそれは知りません」

ときっぱり言われて去って行きました。

「・・・・・大変ですね」

一人残った自衛官に思わず声をかけると、彼は視線を海にやったまま、

「・・・・ありがとうございます」

その言葉にいろんな思いが込められているのをひしひしと感じました。

あとで同行者たちにそのことを報告すると、

「あー、よくある話ですね」

「自衛官ならなんでも知ってるだろうって思ってる人多いよね」

「僕なら救出に行きますよ」

「えー、どうやって助けるんですか」

「横から別の話題を振る」

「そうそう、すみません、あそこにあるあれのことなんですけど、とかいって」

みなさんイベントに行き慣れているだけあって、色々と経験してらっしゃいます。

フィンの翼端にはライトらしいものがあったのに今更気がつきました。

気温はぐんぐん上がっていきます。
そこで海上自衛隊横須賀地方総監部はこんな装備を投入してきました!

下に水タンクを備えた噴霧式の扇風機で、前に立つと霧ヶ峰、
じゃなくて霧が吹き付けて大変涼しいという実に日本的な仕組みです。

わたしの知り合いは早くに地方総監部に到着したのですが、その時には
すでに開門され、どんどんと人を入れていたと言います。

何年か前は門前に長蛇の列ができていて、おじさんたちが
「日陰に並ばせないとダメだ!」とかブーブー怒ってたんですよね。

あとで広報の隊員が今年は早く入れることにした、といっていました。
毎年反省に鑑み状況を変えていこうとする姿勢、さすがは自衛隊です。



さて、わたしの今日のお目当は、横須賀音楽隊のミニコンサートです。
ヘリポートの横のスペースで、一日二回のコンサートを行います。

野外、しかものりものフェスタの一環として行われるコンサートなので、
当然ながらプログラムは、大変楽しいものになりました。

まず、1曲目はアース・ウィンド・アンド・ファイアのナンバーから、
ファンキーな「ゲッタウェイ」。

2曲めはフルートをフィーチャーして、「ワンノートサンバ」。

個人的にわたしが贔屓にしているカオルくん(なぜファーストネーム)も
バリッとソロを決めてくれました。

三曲めは「美女と野獣」メドレー。

横須賀音楽隊のボーカル、中川麻里子士長の最初の歌は、なんと

「残酷な天使のテーゼ」。

うーん・・・彼女の声と歌い方には、正直少し厳しい選曲だったかも・・・。
なんでもこなすのが自衛隊音楽隊とはいえ、人には、というかボーカルには向き不向きがあってだな・・。

歌っていない間、ずっと椅子に座って待機していた中川士長。

彼女にはこちらの方が向いていたかも・・・。

トロンボーンの「ミナミ」さんもソロで活躍。
最後の曲、キェンセラのオリジナルはマンボとかチャチャですが、
今日はなんと16ビートでのアレンジです。

「ユウキ」くんのトランペットソロは、途中で「キャラバン」入り(笑)

中川市長の曲で今日一番よかったのはアンコールの

「夢を叶えてドラえもん」

でした。

指揮はもちろん、横須賀音楽隊長、植田哲生三等海佐。

プログラム終了後、客席に向かって指を立て、「もう一曲」。
もちろん最後は行進曲軍艦で終了です。

のりものフェスタ中、音楽隊のコンサートは午前と午後一回ずつ行われます。
後からyoutubeなどを見たところ、午前と午後では少し曲目を変えていたようです。

ふと港内に、EODのゴムボートがいるのに気づきました。
小さいのにちゃんと自衛艦旗を掲げている不思議なボートです。

同行者が

「じゃー、何かジャンクなものでも食べますか!」

と目を輝かせていうので、お昼には少し早かったのですが、焼きそばを食べることにして
屋台に並んでいたら、わたしたちの寸前で売り切れ、新しく作り出しました。
時計を見たら、歯医者に行く息子をピックアップするのに戻らなくてはいけない時間。
わたしだけ焼きそばは諦めて、同行者に別れを告げることにしました。

物販テントの上にかかっていた「にんたいちゃん」とは?

自衛隊応援グッズ「にんたいちゃん」

一般公開されている「いかづち」の出口にいる隊員さんたちは案外暇そうです。

こういう日は舷門に立っていてもリラックスしていられるかもしれませんね。

この頃には「いかづち」の前も、潜水艦も見学のための長蛇の列ができていました。
画面の左から右端までずっと人が並んでいます。

この時のアナウンスでは

「護衛艦に入るのに待ち時間は40分、潜水艦は約1時間」

と言っていました。
護衛艦はまだいいとして、1時間並んで潜水艦の甲板を歩くだけとは・・。
まるでディズニーのアトラクション並みの虚しさ、いや何でもない。

もし、今日のりものフェスタに行こうと思っている方がおられましたら、
午前中、せいぜい10時までに入場することをオススメします。

今から複合艇がパフォーマンス、じゃなくて軍港の警備に出るようです。

ヴェルニー公園を歩いていたら、手を振りながら愛想を振り向いていましたが、
くるりとターンして全速力だとこんなにいけてるんだぜ!みたいに飛ばしていました。
やっぱりパフォーマンスだ・・・。

船首がほとんど浮き上がっています。
海上迷彩と言い、黒いカポックといい、かっこいいよねえ・・・。


さて、ヴェルニー公園で、スカレーくんで有名な横須賀海軍カレー本舗のテントを探しました。
先日「はちじょう」の除籍式典でご一緒したカレー本舗の方と、
そこに手伝いのためにいるという
ミカさん(仮名)に挨拶するためです。

時間がなかったので、本当に挨拶だけでしたが、せっかくなので本舗で

「横須賀海自カレー コンプリートボックス」

を買わせていただきました。
とにかく、誰が買うんだろうと思うくらい(わたしが買ったんですけどね)
立派な装幀を施した本のようなボックスに・・・、

8種類のカレーが収められています。

先日除籍になった「はちじょう」のカレーがありますが、本舗さん的には
「はちじょう」が除籍になってもカレーは永遠に販売するのだそうです。

その理由は、また後日。

この日の晩、噂の「はちじょう」ポークカレーを、こんにゃく麺にかけていただきましたが、
(カレーをご飯にかけないなんて、邪道だ!って?)まったりとして大変美味しかったです。
他の艦艇カレーを味見するのが楽しみです。


よこすかワイワイのりものフェスタ、今日も横須賀で行われていますので、
みなさまよろしければ(できれば早めに)足を向けてみてください。