アヴァターラ・神のまにまに

精神世界の研究試論です。テーマは、瞑想、冥想、人間の進化、七つの身体。このブログは、いかなる団体とも関係ありません。

キリスト教の梯子

2024-06-02 06:24:22 | ジェイド・タブレット外典

◎ジェイド・タブレット-外典-11-14

◎世界樹-12

◎人一人が通れるだけの巾の狭い青銅製のはしご

 

キリスト教の世界では、梯子を昇って天上に至るビジョンがしばしば語られる。梯子は世界樹のデフォルメの一つである。まず天上へのビジョンを見てみよう。

 

1.ローマ時代の22歳の女性殉教者ペルペトゥアは、闘技場で牛の角で突かれた後に剣で命を落としたのだが、彼女の最初の幻視は、人一人が通れるだけの巾の狭い青銅製のはしごが天まで達しており、梯子の下には巨大な龍がいたというもの。

 

2.「アイオーン/CGユング/人文書院P327」の挿絵によれば、ローマのカタコンベの中のバルビナ墓所の壁画には、梯子を登る人(僧?)の絵があり、梯子の下には蛇がいる。

 

3.創世記第28章12節で、ヤコブが天の梯子を見た。「そのうちに、彼は夢を見た。見よ。一つのはしごが地に向けて立てられている。 その頂は天に届き、見よ、神の使いたちが、そのはしごを上り下りしている。」

地上から梯子が伸びるのではなく、神の側から地に向かって梯子が伸びているというのが、いかにも自我未発達な時代の古代秘教的精神の特徴をうかがわせる。ヤコブは上から見ているのだ。

 

4.エドワード・メートランドの神の幻視『私は最初、一つの体系の周辺部から中心点に向かって長い梯子を昇っているような感じをもったが、その体系というのは、私自身の、太陽系の、そして同時に宇宙の体系でもあった。

この三つの体系は異なっていながらしかも同一であった。・・・・やがて私は最後の努力をふりしぼった。

・・・・・私は私の意識が放射する光線を、望みどおりの焦点に合わせることができた。その瞬間、突然点火によってすべての光が一つに融合したかのように、すばらしい、形容しがたい輝きを帯びた白い光が私の前に立った。』

(黄金の華の秘密/ユングとウィルヘルム/人文書院P61-62から引用)

 

メートランドは、この後で白い光の正体を見ようと試みた。

 

『その力は非常に強くて、私は突き倒されそうになった。・・・・・この光をこれ以上探求することは、無用であると感じはしたものの、私はもう一度たしかめてみることにした。

それはほとんど私を盲目にせんばかりだった輝きを貫き通して、その中に含まれているものを見たかったからである。

・・・大変な苦労の末、私はやっと成功した。私がそこにあるにちがいないと感じていたものが現れてきた。・・・・・それは御子[キリスト]の二重性であった。

・・・・隠れていたものが明らかになり、定義できないものが定義され、個別化できないものが、個別化されたのである。

主なる神はその二重性によって、神は実体であるとともに力[作用]であり、愛であるとともに意志であり、女性的であるとともに男性的であり、母とともに父であることを示していたのである。』

(上掲書P61から引用)

 

メートランドは、梯子の先にイエス・キリストを見た。キリスト教でいう空中携挙、つまり最近話題のアセンションの梯子の先には御子イエスがお待ちになっているわけである。二重性には言及できているが、私は神であったことに気がついたとまでは言えていないので、見ている自分を残しているのだろう。

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