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アヴァターラ・神のまにまに

精神世界の研究試論です。テーマは、瞑想、冥想、人間の進化、七つの身体。このブログは、いかなる団体とも関係ありません。

出生ホロスコープを公表しなかったローマ皇帝

2023-05-23 06:55:28 | 吉凶禍福、占い、癒し

◎奇跡には時を選ばないタイプの奇跡もある

 

5月下旬になっても気温がエレベーターのように乱高下する気候が繰り返されて、農作物の実りが心配な今年。さらに最近は日本全国で毎日のように震度5クラスの地震が連発し、巨大地震の発生も懸念されるところである。

禅の六祖慧能は、幡(はた)がはためくのを見て、幡がはためいているのでもなく、風がはためいているのでもなく、心が揺れているのだと喝破した。心が揺れている人が多いのだ。

 

古代ローマの初期は占星術が皇帝の座の行方を左右する重要なファクターだった。皇帝自身が占星術が大得意だった者も、ハドリアヌス、ティベリウスなど何人かいた。ただし自分のホロスコープをオープンにした皇帝は初代アウグストゥスとセプティミウス・セウェルス(在位193年-211年)だけだった。セプティミウス・セウェルスは、皇帝位につくことを正当化するために占星術を利用した。

 

自分のホロスコープをオープンにした場合、退位時期、病気の時期、死亡時期、結婚時期、離婚時期がわかることになり、無数のステイク・ホルダーによって、邪魔な者は暗殺したり好ましいものは推挙したりなどあらゆる策動が動くものだからである。

 

ただし、すべての占星術師の未来予言が当たったわけではなく、見事はずれて死なないなずなのに暗殺されたり、はずれ予言のとおり動いて失敗したとされる人物も少なくない。当時は秘密警察の犯罪捜査に占星術が積極活用されていたそうだから実情は推して知るべし。

古代ローマ初期のキリスト教がまだ国教でなかった時代、占星術は何度も禁令を出されるほど影響が大きかった。

 

あのレーガン大統領は、女占星術師ジョーン・キグリーに、政治や経済などの重要事項を相談していたという。皇帝や独裁者の孤独はいつの時代も変わらない。それゆえに占星術にまつわる悲喜劇が起こる。

世俗トップとして、彼らこそが神仏を知らねばならないが、それには、まずはわれら平民一人一人が神仏を知っているのが当たり前にならないといけない。

 

また奇跡には時を選ばないタイプの奇跡もあることを承知しておいた方がよいだろう。

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ただ一人生き残った占星術師トラシュロス

2023-05-22 06:49:55 | 吉凶禍福、占い、癒し

◎はずさない占星術師の危うさ

 

ローマ帝国の初代皇帝アウグストゥス(紀元前63 - 紀元14、別名オクタヴィアヌス)は、占星術が大好きで信じてもいた。

 

ある日オクタヴィアヌスは、親友のアグリッパと共に有名占星術師のテオゲネスを訪問。テオゲネスは、先にアグリッパを占い、彼がカエサルの娘と結婚し幸福になると予言した。

これを横で聞いていたオクタヴィアヌスは、アグリッパより運命が劣ることを恐れてなかなか生年月日を明かさなかった。テオゲネスから再三「生年月日がわからないと占えない」と言われ、しぶしぶオクタヴィアヌスは生年月日を明かした。

するとテオゲネスは、惑星と星座の計算が終わるや否やオクタヴィアヌスにひれ伏して、彼を皇帝陛下と呼んだ。

オクタヴィアヌスはすっかりテオゲネスが気に入り、以来腹心として重用した。

 

二代皇帝ティベリウスは、先代に輪をかけた占星術好きだった。ティベリウスは。占星術にふける時は一人で絶壁の突端に立つ城の塔に閉じこもり、彼と話ができるのは無学文盲の屈強な解放奴隷だけだった。

ティベリウスは疑い深い性格で、自分のプライベートや秘め事を知った占星術師は生かしておけなかった。

ティベリウスが占星術の占断を聞く時は、いつもこの奴隷が占星術師を城に案内し、占断が終わって帰途、この奴隷が崖下の海に占星術師を突き落とすのが常だった。

 

トラシュロスも有名占星術師の一人だった。ある日ティベリウスに呼ばれて、彼の未来を的確に予言した。ティベリウスは『それでは自分の未来はどうなんだ』と問い返すと、トラシュロスは自分のホロスコープを書いているうちに恐怖を抑えかね、ティベリウスに命乞いをした。幸いこれがティベリウスに受け入れられ、トラシュロスは、ローマの市民権を与えられた唯一の占星術師となった。トラシュロスの子もネロ帝の占星術師として活躍し巨富を得たが、これらは例外であった。

ティベリウスは殺した占星術師も多かったが、国外追放した占星術師も多かった。

逆に当時は、占星術が当たることで死を免れれば、その占星術師が一流の証拠となって、大いに隆盛となった。

このように古代ローマでは、占星術師は危険な職業の代表格だったが、古代中国で敵国敵陣の様子を軍の先頭で霊感占いする霊能力者もまた危険な職業だった。

 

権門の周辺に存在するスピリチュアル関係者はいつの時代も危うい。また予言をはずしてOKな占いは本来誰も相手にはしないもの。出口王仁三郎のように絶対にはずさない予言者はたまにいるが、そういう人物は求められても語るかどうかは別である。

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霊界占星術-1

2023-04-30 06:41:27 | 吉凶禍福、占い、癒し

◎個人のことも世界全体のことも一つながりのシンクロ

ホロスコープ・西洋占星術、四柱推命、紫微斗数、インド占星術、密教占星術、宿曜占星術など占星術と呼ばれるものはいろいろある。

その中で基軸となる考え方がある。
1. 古代の占星術者は、肉眼で星を見ていた。パソコンで計算した天体位置で占断はしなかった。

2. 人は霊界なる星の世界から人間として生まれ、死んで霊界に帰っていく。

3. 人には対応する星がある。一等星の人は何百年に一人しか生まれない。大臣クラスでも三等星、四等星。大半の人は暗星。

4. わざわざ占星術で占わなくとも人には守護神がついているので、それに聞けばよいではないかと思うが、守護神はそういう世俗の人生事象全般を知る機能でついているのではないらしい。

5. 以上をまとめると出生時の星の位置と現在の本人の状態を観じて、将来を占断するのが、本来の占星術と思われる。星には、物質界の星はあるが、霊界の星の反映でもあるところを見るのだろうと思う。

参考までに出口王仁三郎のいくつかの見方を挙げて見る。
『【空の星と人間よ】

空の星を見て居る位楽しい事はない。各自の星が皆空にあるのであるが、今の世の中の人々の星は、多く暗星だから、光を放つて居ないから見えぬ。

大臣達だつて三等星か四等星である。一等星の人なんか世に出て居ない、歴史上の人物で豊臣秀吉即ち太閤さんは一等星の人であつた。近頃の人では西郷隆盛が一等星であつた。其後一等星の人物は出て居ない。』
(水鏡/出口王仁三郎から引用)

『【天書】

天書とは星の事である。天書を読めば来るべき世の推移が分る。今の世は星がだんだん下つた如く見ゆる、そして光を失つて居る。人の心が正にそれである。

星と人とは相対関係がある。だから有為の材の会合などの事を諸星集ると云ふのである。

月宮殿のあの石畳は王仁が寝て空を眺め、天書の意を悟るために予め造つておいたのだ。読む方法を教へよと云ふのか。それは六ケ敷い。第六感、第七感以上の働く人でなくては分らぬ。人事上に起つて来る事などは皆天書に書いてあるから前から分つて居る。王仁はこの天書を読む事が一番楽しみだ。』
(玉鏡/出口王仁三郎から引用)

さらに出口王仁三郎が昭和10年代に7年間獄中にあった際の和歌。出口王仁三郎はオリオン座出身であり、オリオン座が人(中央の三ツ星)を四角い牢獄に閉じ込める形であることが前提になっている。
瑞月は、出口王仁三郎のこと。
『オリオンの星座に吾はなげくなりまがのたけびのふりかかる世を

世人等にそしられ又もあざけられまたほめられる生代は近し

大本はわるく言はれて後になり善くなる経綸と神は宣らせり

今しばし暗は迫れど金色の光を放つ日は昇るらん

日出づる国の行末しのびつつ星座に我は神言を宣る

オリオンの星座を分けて瑞月のかがやく御代を待ちつつ生くるも』
(出口王仁三郎著作集第5巻/弾圧のあらし/第二次弾圧から引用)
※『金色の光を放つ日』は、ノストラダムスの見た「日の国の純粋なきらめき」を思わせる。

また、大本神諭などの予言において、宵の明星の金星(太白星)が東に回る時に大変動があると繰り返し出てくるが、その世界の逆転とは、タロットカードで言えば「吊るされた男」になることでもあるので、世界のことなのか自分個人のことなのかは、考えるべきだろう。

『宵の明星が東へまはりなされたならば、世界には変事があるから、世界の人民よ、何処に何事があろうやら判らぬぞよ。』
(大本神諭/明治31年旧8月7日から引用)

また大変動時に巨大彗星(ほうき星)が出現していることも繰り返し予言されている。

『宇宙の塵埃曇り汚れを掃き祓ふ、神の経綸の箒星、不意に出現する時は、天津大空澄み渡り、神の威勢の強くして、空に懸れる群星は、天の河原に集りて、言問ひ議り議り問ひ、

終には思案も手術も泣き暗し、地上一つの神光を、尋ねて各自に降り来る、大木の蔭や神館、綾に畏き地上の高天原、神の助けを請ひ奉り、身魂清めて苅こもの、乱れ果てたる世の中を、

元の神代に立直す善と悪との戦いに、大本直日大神を、総大将と戴きて、曲つ軍を打罰ため、言向和はす空前絶後の大神業は、

いろはの産の神御魂、誉れを千代に遺す経綸の、奥の手の只一輪の白梅の、花咲き実のる常磐木の、松の神代こそ尊とけれ。

金竜銀竜金剛剱破四ツの神馬のいななきは、天地に響く言霊の、神の力と神人の日本魂の活動に四方の国々依り来り、天津日嗣も永遠に、治まる神代の瑞相は、七堂伽ランの神界の、世界鎮めの基礎と成り渡るぞよ。』
(伊都能売神諭から引用)

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吉凶禍福、占いの予言と結果

2023-04-26 06:29:36 | 吉凶禍福、占い、癒し

◎外面的に恵まれていること、内面的に恵まれていること

 

これは、至道無難の自性記に出ている話。

 

『ある人が罰について訊ねた。

 答へて云ふ。 過去と現在の罰がある。 一般に、人はあるひは死ぬと か、あるひは子孫が絶えるとか、あるひは身体を失ひ、あるひは祿を失ふのを罰といふ。それも尤もだが、常に願ふことが叶はず、何や彼やが思はくと違 ふといふのは、特に目には見えないながら苦しむ。

これが人知れぬ罰。』

《日本の禅語録/無難・正受p169-170から引用》

 

世間では、漠然とバチが当たるという。

さて上の文では、表に現れる罰と、蔭に隠れた人に知られぬ罰があるという。表に現れるのは外面的なものだが、蔭に隠れたものは内面的なものであって、実は本人にとっては大きな影響を与えている。この辺がうつ病の生涯有病率が15人に一人とか言われていることや、癒し・セラピー・占いの大流行につながっているように思う。

 

さて世の中には、霊感も含めていろいろな占いがある。四柱推命、紫微斗数、西洋占星術・ホロスコープ、人相、手相、易占、タロット・カード、オラクル・カード、ルノルマン・カード、風水、気学、地相、家相、墓相、数秘術・・・・。こうしたもので吉凶禍福を予言する。

 

そこで、こうした技法は、表に現れる吉凶禍福と、蔭に隠れた人に知られぬ吉凶禍福を両方占断できているのだろうか。人間は表も蔭(裏)もそろって一人の人間。外面は内面に影響を与え、内面もまた外面に影響を与える。

 

その成功・願望成就の歓喜はいつまでも続くのだろうか、またその失望・絶望・苦悩はいつ止むのだろうか。その繰り返しに愛想が尽きはしないのだろうか。

 

現代人はその発達した知性で、自分の欲望を極限まで拡大し、拡大に成功し続ける限り欲望の拡大は終わらないが、英雄の夢はいつか破れる。

 

ところで、出口王仁三郎は、神は罰を当てないが、人は罰を当てるから気をつけよという。これは別の話だが、人一人のできることはたかが知れているので、それも気にしなければならない。人は自分で髪の毛一本白くも黒くもできないのだ(イエス)。

 

願望成就というが、まずは謙虚、謙譲であって、マインドコントロールを避けて無駄な余計な願望を起こさせないようにし、そうであれば、本源的な願望しか残らないのではないか。人には人間として生まれて来た理由、本源的な願望はあるものだ。

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