今日、NHK-BSで13時から放映した映画「蒲田行進曲」を観た。
私はこの映画を観ていたと思っていたが、観ていなかったようです。
(この映画は1982年に作られていた)
私は20代の前半に新宿の紀伊國屋ホールで、つかこうへい事務所の芝居をよく観ていた。
初めて「熱海殺人事件」を観たときは感激した。
部長刑事木村伝兵衛を三浦洋一、新人刑事熊田留吉を平田満、犯人大山金太郎を加藤健一が演じていた。
その頃私は東大駒場の生協に勤めていた。
東大駒場駅から井の頭線で渋谷駅に行き、山手線に乗り換えてアパートのある駒込駅まで帰る。
その途中にある新宿駅で降りて芝居を観ていた。
つかこうへいの芝居が好きだった。
「熱海殺人事件」の他に「飛龍伝」「ストリッパー物語」などを観たが、
「蒲田行進曲」は観ていなかったようだ。
私が25歳に東大駒場から東大本郷に、職場が変わってしまっていたからだと思う。
26歳に結婚して、芝居を観るという余裕はなくなっていた。
「蒲田行進曲」は、破天荒な花形スターと彼を慕う大部屋俳優との関係、
2人の間で揺れ動く売れない女優の姿を描いていた。
映画は普通の映画のようには進まない。
私としてはつかこうへい的演劇だと思って観ていた。
映画を観ていて、私は20代のとき紀伊國屋ホールで芝居を観ていたときの気持ちに戻った。