私が愛読している「増殖する俳句歳時記」 が、
来年の6月30日で終わる。
夏バテぎみのボヤーとした頭でここにアクセスしたら、
「おかげさまで九周年 ご愛読に感謝
終了まであと一年となりました」
なんてことがトップページに書いてあった。
エッ、ナニ?、どうゆうこと?
清水さんも洒落がキツイ、と思った。
本日取り上げた俳句と選句文の下にある
「35文字流し素麺式掲示板」を見て、ページの下の方にある
「about」をクリックして納得した。
これまで何度かこれは読んでいる。
忘れていました。
「増殖する俳句歳時記」が十年で終わるってことを。
1996年7月1日にこのサイトは立ち上がっていたのだ。
しかし、私はさびしい。
毎日訪ねたいサイトというのは少ない。
その一つがなくなってしまうのは困る。
“死活問題”だ。
こうなったら“不読運動”でも起こして、
清水さんに訴えようかな。
いや、まずい。読みたいのに“不読運動”はできない。
こうなったら“屁理屈”でごねようかな。
「増殖する俳句歳時記」というのだから、
“増殖”しないのは可笑しい、じゃない、おかしい。
来年以降だって、“増殖”していかなければならない。
清水さんには、“増殖”させる責任がある。
「増殖する俳句歳時記」を“主食”としてきた読者は、
来年の7月1日から何を食べて生きればいいんだ。
「ひとまず十年という歳月をかけて、
俳句の歳時記をつくろうとしています。」
「about」の文にこう書いてある。
この「ひとまず」に期待しようかな。
なんといっても「ひとまず」だ。
「ひとまず」は「大辞林 第二版」に、
「あとのことはとにかく今のところ。
何はともあれ、まず。さしあたって。一応。」
と書いてある。
来年の6月30日までに、
清水さんの気が変わることを切に祈る九想です。
「薄暑」
2. 薄暑はや本の返却忘れゐし
季節にかかわらず私は、図書館で借りた本の返却期限が
いつも過ぎてしまう。だいたい5冊貸しておいて、
2週間というのは短すぎる(所沢の場合)。
(ってここで抗議してどうする)
せめて1ヶ月は欲しい。
3. 咲疲る花がらを摘む薄暑かな
「咲疲る」という言葉がいい。
「花がら」というのがまたいい。
「初夏の、やや汗ばむような暑さ」に
ふさわしい情景ですね。
7. 諸問題眉間に据えて薄暑かな
納得です。政治家の方々よろしくお願い致します。
しかし、あのクールビズとやら、なんとかならないかな。
まるで人間ドッグの待合室のようようです。
長袖のワイシャツに、
ネクタイ外しただけというのにはムリがある。
Tシャツ、ポロシャツもOKにして下さい。
9. 黙々と薄暑の中を献花せり
「献花せり」というのがいいですね。
焼香はイヤです。
私が死んだら当然告別式はしません。
でも、私の死を惜しむ人たちが集まっての
お別れ会はしてもらいたい。
どの花とはいいません。道ばたに咲いた花でいいです。
あえていわせてもらえば、私は野に咲く桔梗が好きです。
11. どくだみの花にたじろぐ薄暑かな
どくだみの花って、白く質素で可憐ですよね。
「たじろぐ」というのは「どくだみ」という名前にですかね。
でもこの植物は、「毒を矯める・止める」んですよね。
「鉄線花」
14. 妻焦がる薄紫の鉄線花
妻が、「それほど切に慕い思う、恋い慕って思い悩む」
花が鉄線花とは。
よほどこの花にまつわる思い出があるのでしょうね。
むかしの恋人と逢うところに咲いていた花だったりして。
17. くっきりとてっせん朝を切り取りて
朝を切り取る植物という感じではありますね。
この句は、作者の心模様でしょうか?
18. 群青の海を広げし鉄線花
海辺にある家なのでしょうか。この句の場合、
海は切り取らないんですね。
20. てっせんや親の苦労はいかばかり
一応、2人の息子の親をやってきました。
でも、過ぎてしまえばどったことないですね。
22. むらさきに和の寂びまとふ鉄線花
正直いって、私は鉄線花を意識して見たことがない。
でも、この句を読んで、そういう花なんだな、
と想像してしまった。
こんど、ゆっくり見てみます。
<百>
25. 百円の苗の重みや梅雨に入る
うちの近くの花屋でも、百円もしない苗が売っている。
そんな苗でも日々大きく育っていく姿には、
心打たれるものがあると思う。
女房がどこかからもらってきたポトスの葉っぱが成長し、
現在、部屋のあちこちにポトスの植木鉢がある。
これが私をなぐさめてくれるんですよね。
29. 新緑や五百羅漢も若作り
あの羅漢さんたちが新緑で若作りとは、
いいところに目をつけましたね。
30. 百日紅祖母の魂宿りけり
私の実家の庭にも百日紅がありました。
実家を守る兄は庭の手入れなどしない人です。
母のいなくなったあの家の荒れた庭に、
百日紅は咲くのでしょうね。
31. はかりごと百も承知の冷やし酒
何か意味深な句ですね。
男が女を呼び出して…、いや、女が男を誘ってか…。
今私は、なんの意味もない酒を飲んでます。
32. この森で産めよ殖やせよ百千鳥
「百千鳥」とは、「多くの鳥。いろいろの鳥。」
という意味なんですね。
今、広辞苑第5版で知りました。(なんて無知なんだ)
作者の暖かい気持ちの伝わる句ですね。
句会に送信するものを、今日の九想話にしてしまった。
この選句文を読めば分かるように、
私は俳句のことを理解していません。
それでももう、10年以上俳句を作っています。
ナサケナイ。
以前にも肥後の守のことは九想話に書いたと思う。
そのときはそれを使って作ったもののほうが主役だった。
今夜は、肥後の守を主人公にしたいと思う。
梅雨よわが名刀肥後ノ守錆びたり 原子公平
こんな句が、私が愛読している「増殖する俳句歳時記」にあった。
この句を見て、私の“肥後の守”も錆びついてしまったな、
としみじみ思った。
「慷慨句とでも言うべきか。茫々たる梅雨のなか、
もはや沈滞した気分を払いのけるでもなく、
鬱々と楽しめぬままに過ごしている。
これで若ければ,なにくその気概もわいてきたろうが、
そんな気力も出てこない。
このときに「肥後ノ守(ひごのかみ)」とは、
いわば若い気力の代名詞だろう。」
(清水さん、勝手な改行、お許し下さい)
けっこう若ぶっている私ですが、
さすがにこのところいけません。
もう53歳です。気力体力が落ちてます。
「肥後の守」という標題にしたが、
私がこの名前を知ったのは大人になってからです。
子どもの頃は、ただ「小刀(コガタナ)」と呼んでいた。
小さいときは、なんか難しい漢字が鞘に書いてある、
と思っていただけで読まなかった。(ヨメナカッタ)
さっき、ネットでいろいろ検索して調べてみたら、
「肥後の守」というのは登録商標のようですね。
「肥後**」という偽物が沢山あったようだ。
私の住む茨城の片田舎で売っていたものは当然偽物だろう。
思えば私は、のこぎり付きの小刀を愛用していた。
枝、板や竹を切るとき、のこぎりがないと不便だった。
むかしの私は、いつもポケットに小刀を隠し持っていた。
切れなくなったらすぐ砥石でといていた。
あの小刀を、初老の心の中にまた忍ばせておこうかな。
今月も私は低迷しています。
選句で一句選ばれると1点で、今回は13点だった。
参加者10人中7位でした。
それでも懲りずに自分の句のことを書いてしまいます。
俳句の題は、「春の宵」「囀り」「『士』の字を使う」でした。
春の宵女は携帯気にしつつ 6
私は、「春の宵」から思い浮かぶのは「女」です。
女、女性、女の子、と考えていたら、
どうしても今の世の中、女性が気にしてるのは
「携帯電話」なんですね。
気にしているのは、
ケータイの先の相手(複数なのか1人なのか?)なんでしょうが、
目の前の現象としてはケータイなんですね。
男だって、ケータイを弄んでいる奴はいるのですが、
男のことなんてワタシャ~知りません。
囀りのときになりしが吾黙る 4
春になったからって饒舌にはなれません。
私の悩みは年中無休です。
といっても、みんな底の浅い悩みです。
四暗刻国士無双春の夢 3
(スーアンコウ コクシムソウ)
投句締め切りのその日、私は劇団仲間と麻雀をしてました。
1人負けでした。
そのとき、ずーっと役満を夢見ていました。
この三句は九想話を書き終えた
深夜3時過ぎから作りはじめたものです。
正直なところ、今回は投句は諦めようと思いました。
麻雀は大負けだったし、
家に帰ってきたのは午前1時頃で疲れていた。
なんとか九想話は書き上げたが、
俳句を作るなんていう気力も体力もなかった。
パソコンの電源を落とし、寝ようとしたが、
やっぱり心残りで、も一度パソコンのスイッチを入れた。
今月こそ、なんとか余裕を持って俳句を作りたい。
そして上位になりたいな。
久しぶりに自分の句のことを書きます。
ここんところあまり私の気に入った句がなくて
書く気がしませんでした。
3月の題は、「椿」「春の川」「<出>の字を使う」でした。
哀しみのとなりに咲いた夕椿 5
私の実家の庭に、私が生まれる前からの椿がありました。
祖父は花が好きで、きちんと手入れをしていた。
子どもの頃、その椿から落ちた花でよく遊んだ。
花びらを絞って赤い汁を出したり、
ままごとで何かの食べ物に見立てたりして。
父も花が好きで庭の花たちを可愛がっていた。
現在は兄が住んでいるんですが、いっさい何もしていない。
夏になると庭は雑草の中に埋もれています。
2月、母が他界したとき、庭の椿が咲いていた。
しかし、花の数はむかしほど多くはなかった。
やけにその椿の木が小さく見えました。
春の川土手に寝ころび目を閉じる 3
実家の近くに「だいはいすい」という川が流れています。
子どもの頃、何も考えずにそう呼んでいたのですが、
「大排水」だったのです。漢字を知ったら味気ないですね。
「だいはいすい」といっていた小さいときは、
なんか神聖な気持ちでその川の“名前”を呼んでいました。
「だいはいすい」ではフナを釣ったり、ドジョウをとった。
板でヨットを作り、堰き止めたところで走らせた。
春、土手にはタンポポ、レンゲなど小さな花が咲いた。
ののひろ(のびる)が沢山生えていた。
いい匂いのする土手に私は寝ころんで目を閉じました。
新しき春を感じて出勤す 8
4月1日、新しい作業所が開設した。
私と施設長が行った。通所者は2名。
ダウン症の22歳の青年と知恵遅れの18歳の女の子。
どちらも可愛い子です。
現在はそこでの仕事はないので、所沢に行って作業をしている。
句をつくったときはまだそこに出勤していない。
新しい作業所に行く気持ちを込めて詠みました。
結果、私は、5位でした。
トップが21点をとった2人で、3位が19点。
4位が17点、5位が16点で私ともう1人だった。
4月の題は、下記の3つです。
「春の宵」春宵
春宵のこの美しさ惜しむべし 星野 立子
「前略」と書きしばかりや春の宵 中村 苑子
六区とてひとりは淋し春の宵 関口 真沙
春宵や蕗の一葉がつくる闇 久保田 万太郎
春宵の花の渡舟が残りけり 〃
「囀り(さえずり)」百千鳥
囀りを聴く切株の自由席 本宮 鼎三
行僧の百日の髭囀れり 金田 眸花
親王の墓ある山の百千鳥 松本 たかし
囀りのあるひは雲にとゞきけり 久保田 万太郎
囀りや己れのみ知る死への道 〃
<士>(この字を使い、何か季語を入れてください。)
雲丹採りにかたむき迫る利尻富士 澤田 緑生
こでまりや床屋の裏の文士邸 赤沼 登喜男
義士祭の太鼓玩具として打たる 岸 風三楼
あさがほを蒔きあふ隣同士かな 久保田 万太郎
紳士道あるひは春を惜しみけり 〃
苗代や父母は黙って木の葉踏む 九想
こんな句を見てもなんだか分かりませんよね。
さっき「増殖する俳句歳時記」の句を読んで
浮かんでしまったのです。
苗代に鴉を吊し出稼ぎへ 小菅白藤
この句を読んでなんか哀しくなりました。
百姓の気持ちが出ているなと思った。
うちも貧しかった。
親父は出稼ぎには行かなかった。
そのぶん金がなかった。
私も子どもの頃、こんな風景をよく見ました。
あの首をくくられてぶらさがっている鴉も哀れだった。
苗代というと普通の人は稲のことを思うでしょうね。
私の両親も米は作っていたので稲の苗代は作っていた。
でも私は、苗代というとタバコの苗代なんです。
私の田舎では「なわっちろ」といっていた。
鶏小屋の前に四方に丸太の杭を打ち、
それに竹竿を渡し藁で囲いを作る。
藁で作ったプールのような按配です。
その中に山で採ってきた木の葉を入れ水を撒く。
入れた木の葉を踏む。嵩が低くなったらまた入れる。
この「なわっちろ」のために父たちは、
一冬の間沢山の木の葉を集めておく。
タバコ作りは大変な作業です。
春「なわっちろ」で育てた苗を畑に植え替え、
夏の葉かき、乾燥小屋での石炭を燃やしての乾燥。
両親は交代で石炭を燃やし続けた。
秋は葉の選別。父は昼間米や野菜の作業をして、
夜なべでタバコの葉を選り分けていた。
そしてタバコ売り。これは“お祭り”だった。
その日、町の二軒の呉服屋の車が
タバコ売りの農家の人を迎えに来る。
父母も“いっちょうらい”を着て出かける。
夜、帰ってくる父は酔っぱらっていた。
母が私の冬に着るジャンバーなどを
嬉しそうに広げてくれた。
この日は、タバコ農家がタバコを専売公社に売って、
一年間で一番現金のある日なのです。
ただ父はタバコ作りがうまくなく、
タバコの等級があまりよくないようで、
いいタバコを作った人より少ない収入のようでした。
母があの世に行って、
父と二人で「なわっちろ」の木の葉を踏んでいるかな。
両手を後ろ手にして、
寡黙に両足を動かし踏み続けている母と父。
父母が揃っている風景というと、
なぜか苗代で木の葉を踏む二人の姿を思う。
ご破算で願ひましては春立てり 森ゆみ子
私の愛する『増殖する俳句歳時記』に載っていた句です。
「今日が立春。となれば、
昨日までのことは『ご破算』にして、
今日から新規蒔き直しと願いたい。多くの昔の人もそう願い、
格別の思いで立春を迎えたことだろう。」
と、清水哲男さんが書いている。
自分を呪うことが続くこのごろ、
それらをすべて“ご破算”にしてもらいたい。
春立つや愚の上に叉愚を重ね 一茶
この句も好きだ。
一茶が私のことを詠んでくれたようだ。
今朝、女房がテレビに向かって憤慨していた。
いつもは私がテレビを観ながらああだこうだいっている。
そのとき女房が必ずいうことは、
「イヤだったら観なけりゃいいじゃない」
それが今日はちがった。女房が怒っていたのだ。
「テレビのアナウンサーが、『今日は立春ですが、
春は名のみでまだまだ寒い日が続きます』
何てこと毎年いってるが、まだまだ寒いんだったら、
立春をもっとあとにすればいいじゃない。
暖かくなるころを立春にすればいい」
愚かな人間をさげすむように女房がいう。
私もそうは思う。思うけど、
むかしの人が決めたのだからしかたがない。
甘んじて受け入れるしかない。
だいたい私は世の中のことや他人のいうことを、
すべて受け入れてきた。
金も権力もない私は、そう生きてくるしかなかった。
歳時記を見てみた。
「陰暦では一年三百六十日を二十四気七十二候に分け、
それを暦法上の重要な基準とし、季節を定めるのに重用した。
立春はその二十四気の一で陰暦では二月四日か五日、
節分(冬)の翌日に当たる。
暦の上ではこの日から春になるが、
その営みは自然・人事おのおのにわたって遅速がある。-略-」
(合本 俳句歳時記 新版 角川書店編)
女房に読ませるとしつこくいった。
「こんなのわかんないよ。
私は暦と実際が一致して欲しいだけだよ」
私は素朴に思うのだが、(こんなこと書くの恥ずかしいな)
旧の正月があるように、旧暦の節分や立春はあるのだろうか?
(ああ…、私は無知だ)
それだと実際の季節とあうのではないか。
今、ネットで調べたら「旧暦の節分」というのはあったが、
「旧暦の立春」と書いてあるものはなかった。
このへんのところ、勉強してみよう。
お題は、「冬霞」「河豚」「<腹>の字を使う」です。
今回は参加者14名でした。
「わいわい雑俳塾」のルールは、
1つのお題の句から5つ選句するというものです。
今回の優勝者は、24点で、私は16点で5位でした。
挫折感うすらいでゆく冬霞 8
私の人生は「挫折感」ばっかしです。
河豚という魚はあれど縁はなし 4
一度だけ、接待で銀座の小料理屋で河豚を食べたことがあります。
それっきりです。
初笑い失恋しても腹はへる 4
ほんとうは「腹はへる」のところを「糞は出る」にしたい。
お題が<腹>なので…。
失恋して死んでしまいたいと思っているのに、
糞は出るんだよな。そんな自分が可笑しかった。
25歳の12月に振られて、
あのときの正月は何もする気がしなかった。
何もする気がしないのに、排便だけはした。
こういう句をつくっていては、優勝はほど遠いです。
枯野ゆく徒手空拳も老いにけり 吉田汀史
清水哲男さんのサイト「増殖する俳句歳時記」の
January 08 に載っていた句です。
この句を読み、現在の自分を省みた。
私は、徒手空拳で東京に出てきた。
ほんとうに何もなかった。
何も持ってないのが、ある意味心地よかった。
一旗あげてやろうという気概はあった。
でも、今のおれはこんな状態。
“武器”であった徒手空拳も寂しくなってきました。
徒手空拳ただ夢だけは冬木立
今回は6位だった。
やはり、3句とも選句されないと上位にはいけないですね。
つくづくそう思いました。
それでは今月もうじうじ私の句のことを書きます。ヤラナキャイイノニ。
お題は「今朝の冬、冬にいる、冬来る」「落葉」「<八>の字を使う」
万年筆便箋揃え冬に入る 5票
今朝の冬、冬にいる、冬来る、どれにするか考えました。
このお題は範囲が広すぎてとらえどころがなかった。
冬というのを感じさせればいいんだ、
とは考えたのですがそれが分からない。
11/10 の九想話「宇宙の中にいる私」に載せた句、
「木金星三日月あいだに今朝の冬」
これでも投句しようかな、と迷ったがやめた。
おそらく九想話を見ている人には作者が分かってしまう。
ちょっとルール違反かなと考えてやめた。
手紙なんてこのところ書いたことがない。
むかしは、便箋に万年筆で書いていた。
この冬は、万年筆で手紙を書いてみようかな、なんて思った。
そのことを句にしました。
小学生落葉すりすり登校す 9票
この句は今回たくさんの人に選んでもらった。
投句するとき迷いました。
「すりすり」というのが分かってもらえるかな?と思ったのです。
それがたくさんの人に私の感覚が分かってもらえて嬉しかった。
私の家の前は小学校です。
桜の落ち葉の敷き詰められた道路を子どもたちが登校してくる。
それを見ていて、自分の小学生のころを思い出した。
恋は冬嘘八百のゲームかな 1票
これは私の遠いむかしの恋のことを想ってつくりました。
私はだいたい秋から冬にかけて恋をしました。
高校3年のときは春からだったが、
秋に振られ冬は地獄だった。
21のときは秋に知り合い2月のころ終わった。
恋が始まったころは幸せだったが、
最後はいつ死んでもいい状態でした。
25のときは10月に恋をして、
12月23日、クリスマスイブ1日前に去っていってしまった。
クリスマスに手編みのセーターをくれるといっていたのに…。
私にとって冬の恋は、
女性の嘘で苦しむという体験がこの句をつくらせました。
今回投句した中で一番の自信作だった。
それが1票とは…。