戸建の家を作る中で、難しいものの一つは階段です。玄関やリビングなどは平面的な見方でも感じが掴めますが、階段だけは、3次元の空間を意識しなければならないからです。ですから、階段の出来具合で大工さんの技量が分かる、とも言えるでしょう。また、階段は、転倒、落下など危険が高い場所でもあるので、建築基準法でもいろいろと条件を定めています。例えば、手摺の設置、階段の左右の幅は75㎝以上、踏み板の奥行き(踏面:ふみづら)は15㎝以上、踏み板の段差(けあげ)は23㎝以下などとしています。
写真は、戸建の内覧会で階段部分を撮ったものです。写真を見て頂くと、階段の真ん中あたりの踏み板に赤い付箋が貼られています。この付箋は私が貼ったものですが、貼った理由は、踏み板に鳴りがあるからです。床鳴りと同じように、階段の踏み板にも、同じような現象が出ることがあります。階段を設置することは技術を要しますので、不具合が出やすい箇所と言えます。チェックの方法は、踏み板を足のかかとで、上からトントン軽くたたくようにすると分かります。(9726)
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