写真はマンションの内覧会で撮りました。ここのベランダの手すり壁は、アルミの横格子となっています。子供が足を掛けて上っては危険なので、手前にそれを防止するための二重の手すり(矢印部分です)を内側に設置しています。ベランダが少し狭くなるし、邪魔な感じもしますが、子供の転落事故防止が優先します。小さいお子さんがいるご家庭では、モデルルームへ行った際には、ベランダの手すりの状態も見ておくことをお勧めします。
マンションのベランダの手すり壁には、コンクリート、ガラス、格子などなど、いろいろなデザインがあります。高層階で、ベランダに出て、足元のはるか下に、車が走っているのが見えたりしますと、足がすくむような感じがします。高層階にお住まいになる場合には、ベランダの手すりについてもチェックが必要です。
手すりで最も気を付けなければならないのは、子供の墜落事故です。その点、ガラスや格子の場合は、手すり壁を通して下の様子が見えますので、子供は手すり壁を上って、下を見ようとはしないでしょう。一方、コンクリートの手すり壁では、下が見えないので安心感はあります。でも、子供は、返って、下の景色が見たくなるので、上ろうとします。また、手すり壁の真ん中辺に横桟が入っていたり、足を掛けられるようになっているのも危険です。(812)
写真は一戸建ての内覧会で撮ったものです。ご覧頂きたいのは赤い矢印で示したところです。矢印部分は2ヶ所ありますが、それぞれ雨樋で、上の雨樋は屋根に降った雨、下の雨樋は庇の屋根に降った雨を排水するものです。
よく見て頂くと、上の雨樋のジョイント部にはカバーがありますが、下のジョイント部にはカバーがありません。これでは雨が降った際には、ここの隙間から雨がポトポトと落ちて来て、何のための雨樋か分からなくなってしまいます。こうなった原因は、建築業者がカバーの設置を単に忘れただけなのですが、家全体への不安感を抱かせてしまいます。一戸建ての内覧会の場合には、家の中だけでなく、外回りも見れる範囲は隅から隅まで確認が必要となります。(1512)
一戸建ての内覧会は、通常、売主から口頭で、「引渡しも近くなって来たので、〇月〇日、内覧会を行いたいのですが、ご都合は?」こんな感じで聞かれる場合が多いと思います。こういう場合、遅くても引渡し日の1週間前には、内覧会を実施すべきと思います。
内覧会をすれば、必ず不具合が出ます。そして、その不具合の補修期間と補修の確認が必要となります。一般的な不具合は、1週間あれば補修できます。例えば、「1月31日が引渡しですね、それでは、1月28日に内覧会をしましょうか?」こういうのは避けるべきです。1月31日に引き渡しであれば、遅くても1月23日、理想的には2週間前の1月14日頃に内覧会を実施すべきです。
数千万円の財産を購入するわけです。自分達だけでなく、次の世代にも引き継いでいく大事な資産の引渡しです。内覧会の前に、チラシ、売買契約、平面図や仕様書などの契約図書類に、再度良く目を通して、実際に建っているマイホームが、それらの条件に遵守しているかを確かめなくてはなりません。悔いを残さないためにも、内覧会までの準備期間、そして内覧会の後の引渡しまでの期間も充分に取っておいた方が安心です。(1122)