写真は一戸建ての内覧会で撮りました。写したところは、外壁の外側にある竪樋(たてどい)です。この樋で屋根に降った雨を地中にある枡に運びます。白い矢印部分をご覧頂くと、この竪樋の途中が接続されていないことが分かります。これでは、雨が降れば、ここから雨が飛び散ります。
一戸建ての内覧会に行きましたら、家の中だけでなく、外回りも確認して下さい。人が作るもの、ウッカリということもあります。(884)
写真は戸建ての内覧会で撮りました。写したところは、ガス給湯器から床下に入って行く給水管と給湯管です。ご覧頂きたいのは、赤の付箋が貼ってあるところです。管の外回りにコーキングがありません。基礎の立ち上がりと管の間に隙間があって、そこがコーキングで埋められていないわけです。
下の写真は、その部分を家の内側から撮ったものです。上の写真の外側の2本の管が、内側に入って来ています。基礎の床の上が僅かに湿っています。これは、前の日に雨が降って、外側の隙間から内側に入ってきたものです。僅かな隙間であっても、このように雨が家の中に入って来てしまいます。一戸建ての内覧会に行きましたら、外側から入って来る管の周りが、隙間の無いようにコーキングされているかも確認して下さい。(878)
写真は戸建ての内覧会で撮りました。この建物は3階建てで、写したところは、1階の駐車場です。ご覧になって頂きたいのは、基礎の立ち上がりで、少し黒く湿っている部分です。ここは上から水が漏れてきた跡です。この駐車場の2階部分は台所となっています。内覧会なので、台所の水を出したら、排水管に穴が開いていて、そこから水が滝のように漏れ出したわけです。
幸いに、排水管の穴の位置が壁側だったこと、また、台所の下は駐車場だったので、水が漏れても被害は少なかったと言えましょう。なんで、排水管に穴が開いていたのか?理由は、駐車場の天井を取り付けるための下から打った釘が排水管に届いてしまい、穴を開けてしまったことでした。排水管ですから、住む前に気が付いて良かったことになります。
内覧会に行きましたら、売主に確認をして、水道も全て出してみることが大事です。水を出して、見られる範囲で、排水経路に沿って、漏水がないかを確認すべきです。キッチンや洗面台なら、下の扉を開けて見る、トイレなら便器周りを見る、お風呂なら床下点検口を開けて見る、このような点です。(38)
写真は、戸建の内覧会で、駐車場に車止めを設置する為、その位置を確認しているところです。写真のように、車が道路にはみ出してはダメです。道路とは、両脇にある側溝の立ち上がりの右端(赤い矢印部分)までです。そこが敷地の境界線になりますので、線の左側は公道(例えば市)で、右側がこの家の敷地になります。ですので、車を止める場合にも、この線を越えたらダメです。
駐車場に車止め(車のタイヤを止めるブロックです)を設置する場合には、写真のように車が道路にはみ出ないように、実際に車を止めてみて、確認した方が良いです。特に、奥行きのない駐車場や、将来大きな車に買い換える予定がある場合などは注意が必要となります。また、車止めを付ける際には、それが動線上、邪魔にならないかも確認する必要があります。後輪タイヤ用に2個付ける方が安心でしょうが、1個だけ付けることもできます。車止めにも、コンクリート製、プラスチック製、などがあります。(78)
写真は戸建ての内覧会で撮りました。写したところは竪樋(たてどい)の上部です。この竪樋は屋根に降った雨を排水していきます。矢印部分を見て頂くと、竪樋を押えておくバンドが外れてしまっています。バンドは、強風などによって、樋が外れてしまわないようにしています。
戸建ての場合、基本的に、東西南北の四隅に竪樋が設置されます。屋根から地面までですから、竪樋は長くなるし、それを押えるバンドも数多くなります。竪樋は、このバンドによって、家の外壁に固定されてますので、バンドの役目は大事です。戸建ての内覧会では、四隅にある竪樋のバンドが外れていないか、下から上まで、全数確認して下さい。(99)
写真は戸建ての内覧会で撮りました。ご覧頂きたいのは、矢印で指している樋の部分です。この家は完成したので内覧会を実施したのですが、この樋の部分は、途中で切れていて接続されておりません。本来は、右に見えている縦樋に繋ぎ込まなくてはなりません。これでは、屋根に降った雨は、ここから飛び散ることになってしまいます。
こうなっている理由は、売主側が、付けるのを忘れてしまったからです。今まで多くの戸建てを内覧会で見てきましたが、こういうのは初めて見ました。一戸建ての内覧会では、どうしても部屋の中が気になりますが、建物の外側も可能な限り、見ることが重要です。敷地、建物へのアプローチ、基礎の立ち上がり、外壁、バルコニー、樋、1階の屋根、破風(はふ:屋根の横)など、見れる範囲はしっかりと見なければなりません。売主側も、一般的に買主が見やすいところは注意をしますが、見にくいところはウッカリしている場合があります。(37)
この家は傾斜地に建てられて、傾斜を利用して、2階のリビングの外側に、大きなバルコニーを設置しました。この大きなバルコニーが気に入って、ここに決めたそうです。そのお二人、内覧会が終わって、笑顔でピースと、ここまでは順調だったのですが・・・
内覧会が終了した、その日の夜に、電話が来ました。「今、思い出しのですが、バルコニーの色が違うのです!今日のは茶色でしたが、我々は、白いバルコニーを頼んでいました。どうしましょう?」という内容でした。
それを聞きまして、私は、「そのような決め事の書面は残っていますか?」と聞きますと、「残っています」との返事でしたので、「それでは、やり直してもらいましょう」となりました。大事な点なので、売主宛の文書を作り、提出しました。その結果、売主から、丁重なお詫びと、すぐにやり直します、という返事が来ました。そして、10日ほど後には、柱、手すり、全てが白いバルコニーに変わりました。ここで決め手になったのは、その旨が書面で残っていたことです。マンションでも戸建でも、売主と打合せをしたら、専用のノートを作って、細かいことでも、担当者の名前と日付と共に、書き残しておくことをお勧めします。少し、面倒でも、強力なお助けとなることがあります。(99)
写真は一戸建ての内覧会で撮りました。ご覧頂きたいのは青い付箋が貼ってあるメールボックスです。下に脚立が見えますが、ここは駐車場となっています。実はこの駐車場の奥行きが少なくて、大きな車は駐車できません。ですので、僅かでも駐車場の奥行きを取りたいところです。
そういう状況なのですが、更に悪いのは、このメールボックスの位置です。このような位置では、駐車場の奥行きを狭くしていますし、車があったら、人が前に来て、メールボックスを開けることも出来ないでしょう。
この家は建売りですが、事情を説明したら、納得してメールボックスを玄関側の壁に移動してくれることになりました。メールボックスは外壁にビス止めしてますので、ビス穴が残りますが、補修をすれば目立たなくなります。このような位置にメールボックスがあり、駐車などに問題が出る場合には、移動は出来ますので、売主に相談して下さい。(6116)
写真は一戸建ての内覧会で撮りました。ご覧になって頂きたいのは、矢印で示したところで、キャップがないと書いてあります。これは、境界のネットフェンスの端部ですが、切断面がそのままになってしまっています。
このままでは、指などが触れると危険ですし、錆びても来るでしょう。ネットフェンスで端部処理したところは、キャップを付けるように売主に言って下さい。(93)
写真は一戸建ての内覧会で撮りました。敷地の前面の長さを確認しているところです。赤の矢印が入っているのが境界杭で、矢印の先が境界点です。
図面によりますと、この境界点までの長さは、3.70mとなっています。でも、実際に長さをコンベックスで確認してみると、3.62mしかありません。家の敷地ですから、長さが図面通りないのは問題です。長さの許容範囲はせいぜい1㎝以内というところでしょう。
こういう場合、どうするか、契約条件に関することなので、売買に関して再検討が必要となります。写真の場合には、再度測量士を入れて確認、正確な位置に境界杭を入れ直すことになりました。(99)
写真は一戸建ての内覧会で撮りました。写したところは玄関前のタイル部分です。ご覧頂きたいのは、玄関のタイル部分の端とブロック塀の隙間で、白い矢印で示したところです。この部分は構造的に異なるので、縁を切らないと地震や熱の影響によりお互いに損傷を与えてしまいます。
ここで良いな、と思ったのは、この隙間にエラスタイトという弾力性のある目地材を入れ込んであることです。タイルとブロック塀の隙間は15㎜ほどあります。この目地材を入れなければ、隙間が出来てしまうことになります。その隙間にカギやお金が落ち込んでしまうと、取り出すのが厄介になりますし、ゴミが入れば掃除も困難です。
一戸建ての内覧会では、このような点も確認してみて下さい。もし、ここに隙間が出来ている場合には、売主に言って、何かで塞ぐように言って下さい。(511)
写真は一戸建ての内覧会で撮ったものです。ご覧頂きたいのは赤い矢印で示したところです。矢印部分は2ヶ所ありますが、それぞれ雨樋で、上の雨樋は屋根に降った雨、下の雨樋は庇の屋根に降った雨を排水するものです。
よく見て頂くと、上の雨樋のジョイント部にはカバーがありますが、下のジョイント部にはカバーがありません。これでは雨が降った際には、ここの隙間から雨がポトポトと落ちて来て、何のための雨樋か分からなくなってしまいます。こうなった原因は、建築業者がカバーの設置を単に忘れただけなのですが、家全体への不安感を抱かせてしまいます。一戸建ての内覧会の場合には、家の中だけでなく、外回りも見れる範囲は隅から隅まで確認が必要となります。(1512)
写真は一戸建ての内覧会で撮りました。写したところは、外部にある通気管です。通気管とは、お風呂やトイレなどから排水した時に、空気を取り入れて、流れやすくするためのものです。ですから、建物には、このような通気管が必ず設置されます。通気管は空気を取り入れるためのものですから、外部に開放されなければなりません。
写真の赤の→部分が、その解放口です。写真には、2か所の赤い矢印があります。よくご覧頂くと、上の通気管の最上部の解放口にはキャップがありますが、下の→部分にはキャップがありません。これでは、空気は取り入れることは出来ますが、雨や虫などが入ってきてしまいます。下の方にカバーがないのは単純に忘れてしまったからです。一戸建ての内覧会に行きましたら、ちょっと面倒ですが、外部にある通気管の状態も確認して下さい。(48)
写真は戸建ての内覧会で撮りました。写したところは2階の窓から見た1階の屋根部分です。この屋根には洋瓦が敷き並べられています。写真の矢印部分をご覧頂くと、洋瓦の2枚が割れているのがわかります。これは建設中に割られたものでしょう。
屋根の瓦が割れていては、雨漏れの原因になりますし、屋根瓦全体の構造的安全性も落ちますので、こういうことがあってはならないことです。ここの屋根は1階の一部分で2階の窓から見えたので、直すように指摘しましたが、2階の屋根は内覧会では見ることができません。施工業者には、2階の屋根全体も再点検するように指示しました。(37)
写真は戸建ての内覧会で撮りました。右側の家が新築で、写したところは、玄関の反対側、家の裏側になります。手前の白いネットフェンスは右側の新築のもので、向こうの目隠しフェンスは既存で左側の隣地内に立っています。
ここでご覧頂きたいのは、フェンスが途中で切れている部分です。なんで、この部分が50cm程フェンスの間が空いてしまっているのか、売主に聞いても、明確な返事はありませんでした。これでは、人の出入りも自由で、手前のフェンスの意味がなくなってしまいますし、見た目にも格好悪いです。
ですので、売主に対しては、ここの部分にもネットフェンスを設置するように指示しました。一戸建ての内覧会に行きましたら、家の外側も一周まわってみて、フェンスの状態も確認して下さい。大事な点は、境界との関係、フェンスの位置、仕様の確認などです。(38)