マンションの内覧会を始める時間は、何時からが良いのでしょうか?通常、内覧会の日時は、売主の方から、指定してきます。あなたのお部屋は、何月何日、何時ですよ、という具合です。これは、売主の勝手な都合で指定してきますので、都合が合わなければ、別の日時に変えてもらえば良いです。内覧会は、買主にとっては、部屋の引渡しを受ける前の最初で最後の検査である、そういう心構えで臨むべきです。不具合があって困るのは買主ですから。
内覧会を行う上で、最も注意すべきは、明るさと時間的な余裕です。明るい時間帯に、ゆっくりと部屋の隅々まで見てみる、これに尽きます。大切で高額なマイホームですから、見るのに丁寧すぎる、ということはありません。部屋の中を何度でもグルグル回って、見て、触れて、使ってみて、確認すべきです。そうなると、内覧会の開始時刻は、早い方が良い、ということになります。理想的には、開始時刻は午前9~10時の間が良いです。午後5時頃には、内覧会は終わりになりますので、早く始めれば、その分余裕があります。内覧会の時には、各部屋には電灯が準備されますが、やはり、日の光の下で見るのとは異なります。
また、内覧会では、部屋を見た後、共用部の説明もあります。それから、カーテンなどの採寸もあるでしょう。家のチェックについて、後悔をしないためにも、余裕を持って、明るい時間帯にゆっくりと部屋を見ることを心掛けて頂きたいと思います。(612)
内覧会を冬に行う場合、暖かい服装、そして、特に厚手の靴下が必需品となります。誰も住んでいない新築の部屋は寒いものです。特に床はシンシンと冷えています。床暖房が入っていても、通常リビングだけです。足の底が冷えると、どうしようもなくなって、折角の内覧会も、もういいや、寒いから帰ろう、となってしまいます。
内覧会では、売主側がスリッパを用意しています。このスリッパを使っても良いのですが、スリッパを履くとフローリングの状態が分かりにくくなりますし、スリッパを引きずりますと、塗りたての若いワックスに線状のキズを付けてしまうことがあります。フローリングのワックスは内覧会直前に塗られることが多いです。
厚手の靴下であれば、暖かいし、足の脂も床に付かないし、新しいワックスもキズ付けないで済みます。また、床鳴りなど、床の不具合も靴下の方が見つけやすいです。冬の床は相当に冷えていますので、寒がりな人は、厚手の靴下を二重に履いて下さい。そして、部屋の中は、掃除が行き届いているわけでもないので、多少ホコリなどが付いてしまうこともあります。暖かくて動きやすい、多少汚れても気にならない服装が良いでしょう。写真は、冬の内覧会を終えて、ほっと一息、笑顔となりました。(71)
内覧会にカーテンやリフォームの業者も呼んでしまおう、と思われる方はいます。特に、今住んでいる所から離れた場所にマイホームを購入した場合など、内覧会に行くついでに一緒に済ましてしまえば都合が良いと考えがちです。でも、私は、内覧会の日は、家の出来具合を確認することだけに集中した方が良い、と思っています。なぜなら、内覧会とは、売主が買主に対し、「お部屋が完成したので、出来具合を確認して下さい」と言う大事な日で、この日しかありません。
また、部屋に合ったカーテン、シェード、ブラインド、これらを選ぶのも単純ではありません。窓の巾と高さ、窓の種類、壁や天井の色、部屋と外の様子、陽射しの具合、これらを総合的に考えねばなりません。多くの選択肢の中から決めることになります。また、カーテンなどを一度決めると、長い間使い続けますし、部屋の印象もカーテンに影響されます。
こんなことを考えますと、内覧会の日は、先ず、部屋の出来具合の確認に集中して、その後、カーテンやリフォームについて、部屋や外の様子を見ておいて、後日、業者を呼ぶようにしたらいかがと思います。内覧会の日は、しなければならないことも多いし、立ちっ放しですから、結構疲れるものです。内覧会が終われば、通常、別の日に再内覧会が設定されます。その日までに、部屋の状況に合ったカーテンの種類をじっくりと考えて、業者を呼んでトコトン最良のものを選ぶ、こうする方が良いと思います。
一戸建ての内覧会は、通常、売主から口頭で、「引渡しも近くなって来たので、〇月〇日、内覧会を行いたいのですが、ご都合は?」こんな感じで聞かれる場合が多いと思います。こういう場合、遅くても引渡し日の1週間前には、内覧会を実施すべきと思います。
内覧会をすれば、必ず不具合が出ます。そして、その不具合の補修期間と補修の確認が必要となります。一般的な不具合は、1週間あれば補修できます。例えば、「1月31日が引渡しですね、それでは、1月28日に内覧会をしましょうか?」こういうのは避けるべきです。1月31日に引き渡しであれば、遅くても1月23日、理想的には2週間前の1月14日頃に内覧会を実施すべきです。
数千万円の財産を購入するわけです。自分達だけでなく、次の世代にも引き継いでいく大事な資産の引渡しです。内覧会の前に、チラシ、売買契約、平面図や仕様書などの契約図書類に、再度良く目を通して、実際に建っているマイホームが、それらの条件に遵守しているかを確かめなくてはなりません。悔いを残さないためにも、内覧会までの準備期間、そして内覧会の後の引渡しまでの期間も充分に取っておいた方が安心です。(1122)
いよいよ内覧会の日となりました。不安と期待とが入り乱れます。ここまで来るには、マンションか一戸建てか?どこに?間取りは?ローンは?等々、たくさんの苦労がありましたから・・・
内覧会は建物が買主へ引き渡される直前の、部屋の出来上がりの最終確認の日となります。最初で最後となりますので、とても大事な日です。限られた時間の中で、気持ちを集中させて、部屋の中を、不具合が無いか、隅から隅まで観察しなければなりません。
内覧会では、不具合の項目は少なくても20、多い場合は70ぐらい出てしまいます。建具は動かして、水も出して、そこに住み始めた気持ちになって、確認してみることです。そして、気になるところは、何でも、売主に指摘し、聞いてみることです。たくさんのお金を準備してお買いになった新品でピカピカのマイホームですから。
内覧会には、なるべくご夫婦そろって参加されるのが良いと思います。お一人であれば、親しい友人と行くのが良いでしょう。複数の人がいた方が、落ち着きも出ますし、目の数が多い方が、不具合も見つかる可能性が高くなります。写真は内覧会が終わって、ほっと一息、ご夫婦の羨ましいほどの幸せいっぱいの笑顔です。
私が一戸建ての内覧会に同行する場合、次のように進めます。内覧会当日は、午前10時に、買主と現地で待ち合わせし、10時から午後1時まで、3時間で検査を行います。検査をして不具合箇所は付箋を貼って行きます。午後1時に売主側(現場監督)に来てもらって、2時間程度、付箋を貼った不具合の指摘と補修の方法の確認をしていきます。
午前10時から始める検査は、買主には検査の方法を伝え、2階→1階→敷地、と見てもらいます。私は、逆の方向で、敷地→1階→2階と進めて行きます。そして、見て回って、気になる箇所には、付箋を貼って行きます。全て、見るまでに3時間程掛けますが、目安としては、敷地や家の外観に30分、1階で1時間30分、そして2階で1時間、こんな感じとなります。そして、午後1時に、売主側の監督が来たら、買主と私、3者で不具合を一つずつ確認し、内覧シートに書き込んで行きます。これが約2時間かかります。
以上は、私が内覧会に同行させて頂く場合の進め方です。同行者がいない場合でも、上記の時間配分を目安にして、同じようにゆっくりと時間を掛けて、部屋の隅々まで確認することが必要と思います。大事なことは、明るい時間帯に、敷地及び部屋の中全体を、住み始めた気持ちになって、隅から隅まで、ゆっくり、しっかり、見てみることです。屋根、外壁、庭を見て、玄関、廊下と入ってきて、今度は、ただ見るだけでなく、住んだ気持ちになって、照明のスイッチ、水道の蛇口、建具の開閉、使ってみる、動かしてみる、こういうことも確認して下さい。屋根裏や床下も点検口がありますので、カバーを開けて、中を懐中電灯でのぞいてみて下さい。(011)
内覧会、小さい子供を一緒に連れて行こうか?悩みます。私が一緒に行かせて頂く場合には、お子さん連れでも、全く、問題ありません。むしろ、その方が私は楽しいぐらいです。私が隅から隅まで見てしまうので、内覧会の目的は達成することは出来ます。でも、上の子供が3歳で下が1歳、内覧会は家族4人で行く、こういう場合もあります。こうなると、結構、しんどい、と思います。
内覧会というのは、買主の最終チェックになります。売主が、あなたの家が完成しましたので、ご確認下さい、という日です。従いまして、家の中をチェックする最初で最後の機会なので、悔いのないように、見落としのないように、集中してしっかりと見てみる、これが最も大事となります。
親御さんが近くであれば預かってもらう、もしくは、来てもらうなどして、家のチェックに専念された方が良いと思います。なんせ、数千万円の買い物で、何十年もお住まいになる大切なマイホームですから。写真は、左の若い奥様がお買いになったお部屋の内覧会です。右端が若い奥様のお母様、真ん中で赤ちゃんを抱いているのは、若い奥様のおばあちゃんです。親子四代の内覧会となりました。(86)
一戸建てやマンションの内覧会には何を持っていけば良いのでしょう?内覧会とは、買主による引渡し前の最後の検査ですので、後はない、という心構えで臨むべきです。このような大事な内覧会に携行した方が良いものを、以下にご紹介します。
1.チラシ、間取り図、パンフレット類:これらは契約図書で必携品です。内覧会は図書との照合です。
2.間取り図のコピー:カーテン、洗濯機、冷蔵庫置き場などの寸法を書き入れます。
3.懐中電灯:照明は充分ではないので、これも必需品。人数分あると便利です。
4.メジャー:2m以上計れれば良いです。
5.デジカメ:大事な不具合の箇所などを撮っておきましょう。
6.付箋:不具合の箇所に貼っていきますが、通常、売主が準備しています。
7.筆記用具:寸法を書き入れたりする時に使います。
8.印鑑:三文判で良いです。内覧シート等、内覧会では印を押す書類があります。
9.タオル:タオル掛けの様子を見たり、水道を出した際のふき取り等に使います。
10.厚手の靴下、スリッパ:特に冬場の内覧会では、厚手の靴下は必需品です。スリッパは引きずりますと、塗って間もないワックスに線上の細い傷が出来てしまいます。
必携品はこんなところです。以上に加え、以下の物もお考えになっておくと宜しいです。
➀脚立:持ち運びが大変です。売主にお願いしておけば、貸してくれる場合もあります。
➁おやつ:内覧会が長くなるとお腹も減ります。おにぎりでもあると頑張れます。但し、部屋内は飲食禁止です。
写真は、内覧会に持参した方が良いと思われるものです。左から、巻尺、懐中電灯、タオル、そして、白く小さなものは、げき落ちクンと呼ばれる汚れ落しのスポンジです。簡単に取れる汚れはこれを使います。ただ、こすり過ぎに注意です。(774)
内覧会の日程と開始時刻は、売主の方から連絡が来ます。「おめでとうございます。あなた様の内覧会は、9月18日、午前10時から」と、写真のような連絡が来るわけです。通常、かなり前もって連絡が来ますので、それでは、この日は内覧会で、となります。
でも、この日程は売主の都合で決めたものですから、当然、買主側は都合が悪いようであれば、日程も時間も、変更はすべきです。例えば、指定された内覧会が平日で、会社を休むのは難しい、とお考えであれば、週末に変更して、と申し出ることになります。
また、内覧会の開始時刻も、午後からでは遅すぎますので、なるべく午前10時~11時ごろの開始とすべきです。なぜなら、内覧会は、買主の最終検査ですから、明るい時間帯に、余裕を持って、隅から隅まで、部屋の中を見ることが最重要となるからです。
内覧会というのは、売主のためにあるのではなく、買主のために設定されるわけですから、買主の都合が最優先されるのは当然です。指定された日程だから、どうにかその日に行かなくては、とお考えになるのではなく、自分の都合で日程と開始時刻を決める、こういう考え方で臨むべきでしょう。売主の立場は、出来たので見て下さい、買主の立場は、出来たか見て上げよう、ということです。
マンションの内覧会から部屋の引越しまでは、どのように進められていくのでしょうか?200戸程の中規模マンションで一例をご紹介します。建物が完成しますと、建物内覧会開催の日程の連絡が、売主である不動産会社から来ます。仮に、内覧会開催の日程が10月1日としましょう。
10月1日に内覧会を行い、不具合が30箇所出ました。そして、その不具合の補修を確認するための再内覧会が10月15日に設定されました。10月15日の再内覧会では、不具合の補修が不十分だった箇所が5箇所、そして新たに見つけた不具合が5箇所ありました。合計10箇所の不具合となりました。この10箇所の不具合の補修を確認する為に、再々内覧会が10月25日に設定されました。そして、10月25日の再々内覧会では、不具合は完全に補修されていました。
部屋の不具合の補修が完了しますと、入居手続き会が開催されます。入居手続き会は11月1日となりました。入居手続き会では、引越しやマンション管理の手続きに等についての説明がなされます。そして、入居手続き会が終わりますと、11月5日が金銭消費貸借契約(金消契約)、即ち住宅ローン契約及び登記手続き会となりました。そして、いよいよ、11月10日に鍵(ホーンキー)の引渡しとなりました。
引き渡された鍵(ホーンキー)を使いますと、売主の鍵(工事用キー)は使えなくなりますので、部屋の管理も売主から買主に移行します。従い、部屋の水道代や電気代は買主の負担となります。また、鍵の引渡しが終われば、引越しが可能となります。写真は、やっと終った内覧会、アヤネちゃんが、「終った、バンザイ」となりました。(81)
もうすぐ梅雨入り、これから蒸し暑い日が続きます。暑い季節に内覧会を行う際に、注意すべき点です。内覧会の時には、通常、部屋の中にエアコンはありません。ですから、特に暑さ対策が必要となってきます。まず、内覧会を始める時刻ですが、午前中の早い時間に始めるのが宜しいと思います。次に内覧会に持っていくものとして、汗拭きタオルは必需品です。顔などの汗拭き、汗が床に落ちてもイヤです。また、厚手の靴下も持参すると良いでしょう。足の裏にも汗もかきますので、もう一足靴下を履くとそれらが防げます。スリッパでも良いのですが、フローリングのワックスが塗りたての場合が多く、スリッパでこすりますと、表面に細かい線状のキズが出来てしまいます。
内覧会では、部屋の中での飲食は禁止、トイレも使えません。でも、暑いと喉も渇きます。そういう時はウーロン茶の一杯もあると生き返ります。バッグの中に飲料水があれば、ベランダや玄関の外に出て飲むことぐらいは許されるでしょう。
また、小さなお子さん連れで内覧会に行く場合には、タオルを多めに持って行き、暑ければ水道で湿らせて顔を拭いてあげるのも良いでしょう。一般に、部屋の中の水道は出ます。上の写真は、1歳になる夏聖(なつき)ちゃんです。夏に生まれた夏聖ちゃんですが、さすがに長時間の内覧会が終った後は、ぐったり、お父さんに抱っこされて夢の中となりました。お疲れさまでした。
注文でも建売り住宅でも、家が完成して、売主から、内覧会はいつ、どのようにしましょうか?と聞かれたら、どう返事をすれば良いのでしょうか?返事をするにあたり、大事なことは、家族で余裕を持って見られる日を設定すること、そして、必ず、現場監督に立ち会ってもらうこと、です。
内覧会は、買主にとっては、引渡し前の最終検査となりますので、家族みんなの目で家の中を隅々まで見る、そして、不明な点は現場監督に聞いて確かめる、この2点が重要となります。私が、戸建の内覧会に立ち会う場合には、午前10時から午後1時過ぎまで、明るい時間帯に、ゆっくりと部屋の中を何度も見ます。そして、水道も建具も照明も、住んだつもりになって、全て使ってみます。そして、気になるところは、付箋を貼っておきます。
3時間あれば、大体は見終わりますので、午後1時過ぎに現場監督に来てもらいます。そして、付箋を貼った気になる箇所について、監督と一つずつ確認していきます。確認とは、不具合であることの認識と、どのように直すかの話し合いです。現場監督は、その家を作った張本人ですから、内容を一番分かってますし、こちらの気持ちも理解してくれる場合が多いです。
写真は大手ハウスメーカーの現場監督です。この人は、買主の気持ちを聞き入れようとする姿勢が素晴らしかったです。こういう人は良い家も作ると思います。