写真は、引渡し後2年半経った注文住宅の内部です。この家の構造部分は鉄骨造となっています。先日の大地震で、壁や天井のクロスが数十箇所裂け、部分的に石膏ボードもめくれ上がってきてしまっています。家の中がこのような状態になってしまった時には、どうすれば良いのでしょうか?
まず、法律的な点を確認してみます。新築住宅の売主の瑕疵担保責任については、民法だけでなく、平成12年4月1日以降の建物については、住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)が適用されることになっています。この品確法には、売主の瑕疵担保として、①構造耐力上主要な部分 ②雨水の浸入を防止する部分について、引渡し後10年間、責任を負うことを定めています。①については、基礎、柱、壁、梁などで、②については、屋根、外壁などです。
②の雨水の浸入については、雨水の漏れ、滲みなどの瑕疵ですの分かりやすいです。でも、①の構造的な瑕疵については分かりにくいものもあります。柱や梁が曲がったり、キレツが入ったりしたら、これは瑕疵とわかります。でも、写真のように、クロスや石膏ボードの破損の場合には、どうなの?となってしまいます。
私の考えは、このような場合には、周り近所の家とのバランスと思います。周りの家の半分以上がこのような状態になっていたら、地震によるもの、周りの家のほとんどがなんともないのに、僅かの家だけが、このようになってしまったら、構造的な問題があるのでは、というものです。最近の建物で、今回の地震により、このような状態になってしまった場合には、売主に問い合わせるのが良いでしょう。