このタイトルに心惹かれて読み始めたのだが、まるでつまらない。5つの短編連作。小、中学校を舞台にしたファンタジータッチの作品。『学校の怪談』レベルの作品で、これでは子ども向けの安易な作品と受け止められても仕方ない。だいたい児童文学ならもっとレベルが高いし。秘密の部屋、人からエネルギーを吸い取る木、除霊師とか、妖精。ないわあ。僕も勝手に、学校を舞台にして、かつて子どもだった大人が再び学校という迷路に迷 . . . 本文を読む
いつもこのインパクト大なチラシに驚かされてきた。毛筆で書かれた文字だけ。一度見てみたいと思いつつも今まで見ることがなかったのだが、今回初めて見ることができてよかった。我が道を行く、というスタイルを貫く沢渡さんの姿勢がどこから生じるのかはこれだけではわからないけど、あまり類を見ない芝居だと思う。
だいたい安部公房の戯曲を取り上げるなんてのが凄い。これはもう古典だけど、このアバンギャルドな世界を今と . . . 本文を読む
最近めきめき力をつけてきた小野寺さんの初期作品。2019本屋大賞2位に輝いた作品が文庫化された(発売は21年6月だけど)からさっそく読み始めた。相変わらず読みやすいから、往復の電車の中で半分以上読めた。
内容はとても暗いのに、なんだか元気を貰える。不思議な小説である。事故で父を亡くし、数年後にいきなり母も亡くし天涯孤独になつた20歳の青年が主人公。お金がないから大学も辞めて、今は仕事もなく、少な . . . 本文を読む
これは百万年書房(凄い社名だ!)から出ているエッセイシリーズ『暮らし』の3冊目。毎回いろんな人に依頼しているみたいで、今回は僕のマリ。彼女の私家版小冊子をベースにした書き下ろし。エッセイだけど、まるで短編小説の趣きがある。ここには彼女の人生観が詰まっている。だいたい彼女の小説自体がエッセイに近い。自分の体験をそのまま形にしているみたいだし。『書きたい生活』を読んだ時、これって彼女そのまんまじゃん、 . . . 本文を読む