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映画・演劇のレビュー

トランス・パンダ『物語と愛情』

2011-03-30 21:00:41 | 演劇
今までずっとナカタアカネさんの芝居を見てきたが、ここまでストレートに自分の心情を描いたものは初めてではないか、と思う。いつも主人公は自分をモデルにして、自分自身で演じてきたのだが、今回はちょっとタッチが違う。いつも、彼女の芝居を見るたびに「これ中田さんそのままじゃん」と思うけど、今までの「そのまま」は表層的なストーリーがナカタさん自身をなぞっているからであって、作品自身は決してそうではないのではないか、と思っていた。ある種のオブラードでくるんで見せている。それがありのままのナカタアカネというオブラードだった。 . . . 本文を読む
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浪花グランドロマン『こたつ タクラマカンver.』

2011-03-30 21:00:23 | 演劇
本阿弥拾得が作、演出を担当し、世捨の拾得が主演する(わかると思うけど、2人は同一人物です!)一人芝居、だと思い、見に行ったのだが、あっと驚く2人芝居だった。チラシには「世捨の拾得+思い野未帆」とクレジットされていたが、どうせ未帆さんは軽くサポートにまわる程度なのだろうと高を括っていたのに、なんと最初から最後までがっつり四つに組む完璧な2人芝居なのだ。 . . . 本文を読む
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大阪府高等学校演劇連盟『美しきものの伝説』

2011-03-30 20:47:00 | 演劇
最初は2時間半と聞いていたが、休憩15分も含めて3時間以上の超大作に仕上がっていた。段取りの悪さと、いろんなオプションを取り込んだため、ボリュームアップされてしまったのだろう。上演時間の長さだけではなく問題はあるが、今、自分たちの持てる力をすべて出し切ってこの作品に挑もうとした、その心意気はしっかりと伝わってくる力作だったと思う。 . . . 本文を読む
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『トゥルーグリット』

2011-03-30 20:45:45 | 映画
14歳の少女が、父を殺した男に対して天罰をくだす。こういう単純な復讐だけを描く西部劇って、今時、めずらしい。というか、西部劇自体が、今は作られること自体、めずらしいことではないか。コーエン兄弟の作品でなかったら、日本公開はなかったのではないか、と思わせるほどに地味な内容の映画だ。 . . . 本文を読む
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『SP 革命篇』

2011-03-30 20:21:37 | 映画
『野望篇』を見たとき、もう絶対『革命篇』は見ない、と思ったくせに公開されたら、さっそく見に行ってしまった。なんか硬い決心とか言いながら、いつもうそばっかだ。前作を見たとき、あれはいくらなんでもあんまりなラストだ、と思ったし、98分というあまりに短い上映時間の中で、何も描かれてないことに憤りを感じた。しかし、そこに描かれる「何かが起こる予感」みたいなもの、その気配、はちゃんと伝わってきたし、あれを見ながら結末を見ないのって、なんか中途半端な気がしたからだ。まぁ、まんまとこの映画の作戦に嵌められた、ってわけだ。 . . . 本文を読む
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