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国会を空転させているのは誰だ?!・・・本来なら安倍政権はとっくに終わっていた

2018-04-24 01:13:00 | 時事/金融危機
 

■ 「こんな下らない問題で国会を空転させるな」という安倍政権支持者の愚 ■

安倍政権支持者の多くが、「こんな下らない問題で国会を1年以上も空転させる野党は愚か」と主張します。

これは本末転倒で、本来なら森友、加計事件が発覚した去年の時点で、普通の政権ならば早々に総辞職しています。ところが自公が安定多数を占める現在の国会では、安倍首相や麻生財務大臣がフザケタ答弁をしても、野党は政権を倒す事が出来ません。

要は、国会を空転させているのは「数の政治」に物を言わせた自公政権であり、野党では無い。

■ 「安倍首相以外のマトモな政治家が自民党内に居ない」という妄想 ■

疑惑にまみれた安倍政権を延命させる事で国会が空転するのならば、自民党内で安倍政権に引導を渡して、首相を交代すれば、少なくとも国会は今よりも正常化します。但し、森友、加計、スパコン問題は地検特捜部がしっかり捜査して、刑事責任を追及しなければ、次の政権でもモリカケ追及が続き国会は空転します。

安倍政権支持者の多くが「自民党内に安倍首相に代わるまともな首相候補が居ない」と主張し、疑惑にまみれた政権の正統性を主張しますが、これも間違いです。

安倍政権が多くの課題をスピーディーに解決できたのは、自民党内の権力基盤が安定していいる事と、内閣人事局の設置によって官僚を支配していたから。要は党と官僚を上手にコントロールしていたから。これは安倍首相の力と言うよりは、首相を支える今井氏を始めとする経産省や、菅官房長官の努力による所が大きい。政権を支える麻生氏の存在も無視できません。

首相が交代したとしても、自民党内で権力の分散が無ければ、安倍政権の様な強い政権を作る事は不可能では有りません。

「安倍首相以外の有力候補が居ない」という方々の主張は、安倍首相に権力が集中する中での他候補の評価に過ぎません。確かに岸田氏や石破氏や河野氏、さらには野田氏の党内の人気はイマイチですが、一度権力を握り、それを党内の古参が支持すれば、党内はしばらくは結束するハズです。

■ アメリカが承認している間は政権は倒れない ■

代々、アメリカの覚えがめでたい政権は延命し、そうで無い政権は短命です。

私はモリカケ問題の根本には、メディアを使ったアメリカの政権への揺さぶりが有ると妄想しています。本気で安倍政権をアメリカが否定するならば、森友問題で大阪地検特捜部が政権を窮地に追い込んでいるハズです。

ところがトランプと見せ掛けだけの蜜月を演出するなど、安倍首相を生かすでも無く、殺すでも無い状態が続いています。この裏で安倍政権は多くの譲歩をアメリカに要求されているハズで、国益が損なわれています。

■ 公明党の責任は重い ■

公明党は自民党と連立する際に、「キャスティングボード」を握り、自民党の暴走を止める役割を果たすと説明していたハズ。しかし、昨年からの状況を見るに、公明党が安倍政権の暴走を止めている様には見えません。

少なくとも、昨年来の安倍首相や麻生財務大臣の国会でのフザケタ答弁に対して苦言を呈する事ぐらいはして欲しい。

■ 幼稚な国会の責任は野党には無い ■

安倍首相支持者達の多くが「幼稚な野党が国会を空転させている」と主張します。

確かに一部の野党議員の質疑は感情的で見るに堪えません。しかし、多くの質疑では一種の演出で、野党議員の質問が幼稚に見える様なトリックが有る様に私は感じています。

安倍首相や麻生財務大臣が鷹揚に構える事で、「首相や財務大臣が大人、それに対する野党議員をが子供」に見えてしまう演出です。子供が「なんで、なんで?」と親を質問責めにして、親が「それは、そういう物なんだ!」とバッサリと質問を切るシチュエーションに似ています。

この演出の裏には電通などのイメージ操作のプロが居るハズで、安倍支持者の多くがこれに騙されています。

■ 場の空気が立場を逆転させる ■


国会答弁の内容を仔細に観察すれば、野党はそこそこに論理的に攻めていますが、安倍氏や麻生氏が非論理的にこれを一蹴している事が分かるハズです。

これ、高校の先生が素行の悪い生徒にクドクドと説教をした挙句に「何言ってんのか全然ワカンナァーイ」と一蹴される状況に似ています。先生は生徒にとっては人気が有りませんから、教室という場の空気は「ワカンナーァイ」と言った生徒に同調的です。

これと同じ事が国会を巡る世論でも起きています。民主党政権に失望した世論は、野党に否定的バイアスが掛かっていますから、安倍首相や麻生財務大臣のフザケタ答弁は、実に効果的に作用します。

実は安倍政権の最大の支えは「リベラルに飽きた」「リベラルに失望した」という国内の同調圧力なのです。


■ 長い物に巻かれながらも、自分の政治的優位を疑わない人達 ■

私は安倍政権を支えているのは、「リベラルに飽きた」「リベラルに失望した」という同調圧力無意識に屈して、事の本質を見ようとしない国民だと考えています。

私は時代遅れの野党を擁護する気は毛頭有りませんが、かと言って「野党を批判する事で思考停止」してしまった人達を看過する事も出来ません。

多分、戦前の翼賛体制を生み出したのも、似た様な時代の空気だったのでは無いかと妄想します。だからと言って現状が戦争に直結する訳では在りません、自公に安定多数を許す時点で、議会制民主主愚は機能不全になっている事には自覚的であるべきです。