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カルト化する自民党・・・小渕優子氏はトラの尻尾を踏んだのか?

2014-10-22 03:23:00 | 時事/金融危機
 

■ 政治家のスキャンダルには裏が有る ■

実力はともかくとして、将来の首相候補の一人とされる小渕優子経済産業大臣がスキャンダルで辞任しました。

スキャンダルの内容自体は下らない事で、小渕氏自身は何も知らされていないのではないかと思います。暖簾を受け継いだら、古いしがらみも付いて来ただけ・・。

地方を基盤とする議員は、多かれ少なかれ叩けばボロボロと誇りが出る方ばかりですが、それが発覚する人と、発覚しない人が居ます。政治家のスキャンダルはが発覚するのは何かの目的があって、その政治家を失脚させようとする大きな力が働いている時と言えます。

逆にどんなに汚れた金に塗れた政治家でも、アメリカにとって利用価値がある内は、ちょっとやそっとではスキャンダルは発覚しません。例えば、ネットを徘徊すれば小泉元首相のスキャンダルなど沢山目にしますが、これらの事が新聞の記事になる事も、雑誌の記事になる事も有りません。逆に小泉氏はお金にキレイな変人というイメージをマスコミは国民に擦り込んでいます。

■ 小渕氏はトラの尻尾を踏んだのか? ■

経済産業大臣になっていなければ、今回の事件は発覚しなかった様に思われます。では、小渕氏は経産相として何か安倍総理やアメリカにとって都合の悪い事をしたのでしょうか?

世間ではTPPに反対したからでは無いかとも言われていますが、TPPに反対していたのは2012年の頃なので、これが直接的な原因では無いと思われます。そもそも、TPP交渉は甘利大臣が担当しているので、小渕氏に権限はほとんど無いと思われます。

原発再稼働に反対する勢力が告発者の裏に居たのか・・・・?これもあまり考えられません。後任の大臣が粛々と再稼働の準備を継続させて行くはずです。

どうも、今回の小渕氏失脚は誰が得をするのか陰謀論的にイマイチ見えて来ません。

■ 自民党田中派の保守本流だった父恵三 ■

小渕優子氏の父親の小渕恵三氏は総理大臣にまでなった自民党保守本流の田中派の政治家でした。しかし、首相在任中に脳梗塞で倒れ、病室で当時の青木幹事長に後の事を一任したとされ、その後、清和会(福田派)の森内閣が誕生します。

多分、日本の戦後政治の潮流が変わったのはこの時点だった様に思われます。それはでは、田中派、福田派の力が拮抗していて、調整に着かない時に宏池会から首相が選出されていましたが、その後は森喜朗、小泉純一郎、安倍晋三、福田康夫、麻生太郎、安倍晋三と言う様に旧田中派(経政会)の首相は誕生しておらず、旧福田派(清和会)が独占しています。(麻生氏は宏池会ですが)

旧田中派の大物議員は、ことごとくスキャンダルで失脚しています。田中角栄のロッキード事件に始まり、金丸信の佐川事件、竹下登のリクルート事件、小沢一郎の一連の疑惑・・・などなど、田中派は金に汚い派閥のイメージをマスコミは国民に擦り込んで来ました。

一方、旧福田派の議員は何故かスキャンダルが発覚しません。さすがに森喜朗は脇が甘かったので勝手にコケた感じでしたが・・・。まあ、森氏は小泉氏への繋ぎの役割だったのかも知れません。

この様に自民党の政治史からすれば、今回の小渕優子氏の失脚は「歴史が繰り返された」だけとも言えます。清和会の敵、あるいは将来の小泉進二郎のライバルを早めに刈っただけなのかも知れません。

■ カルト化する自民党? ■

ちょっと興味深いのは、小渕優子氏と今回辞任する松島法相の二人だけが改造安倍内閣で「日本会議議連」にも「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」に所属していない事。

「日本会議議連」は1997年5月30日に「日本を守る会」と「日本を守る国民会議」とが合体して出来た団体です。「日本を守る会」は神道系の団体、「国民会議」は財界や学者が中心の「元号法制化実現国民会議」が母体になっていますが、現在は「日本会議議連」には多くの自民党議員が名を連ねています。改造安倍内閣の閣僚の内15人が「日本会議議連」に所属しています。

活動の内要は次の通りです。

1) 日本の皇室関連の運動(皇室典範改正)
2) 改憲運動(自主憲法)
3) 教育関連の運動(愛国教育)
4) 国防関連の運動(有事法制の整備)
5) 靖国神社関連の運動(靖国参拝)
6) 極端な男女平等思想への反対運動(反ジェンダーフリー活動)
7) 日本の主権を侵害すると見做した動きへの反対運動(外国人参政権反対など)

これらの活動の多くは、統一教会を母体にして生まれた「国際勝共連合」の活動内容と一致しています。「勝共連合」の発足当時の事務所は岸信介邸に有り、自民党清和会と勝共連合は切っても切れない仲ですが、「日本会議議連」は勝共連合の理念を受け継ぐ団体だとも言えます。

統一教会と韓国と北朝鮮の関係は少し複雑で、教祖の文鮮明は北朝鮮出身です。北朝鮮でセックスカルト教団を主催した文鮮明は、人妻との強制結婚現行犯で懲役5年の実刑判決を受け服役していましたが、朝鮮戦争でアメリカ軍に釈放され韓国に逃れます。

韓国国内でも1955年に性的スキャンダル事件(梨花女子大事件)で逮捕されていますが、1959年に「世界基督教統一神霊協会を興し、1964年には宗教法人の認可を受けています。

1968年には「国際勝共連合」を組織して反共産主義活動を開始するなど、宗教的な活動以外も活発化させ、1971年には、米国の政界工作の為に渡米しています。日本では岸信介や児玉誉士夫らと連携して日本における「国際勝共連合」を設立します。彼らの連携の裏にはCIAの影がチラつきます。

この様に、第二次安倍内閣は「国際勝共連合」の流れを汲む「国民会議」という集団に占拠された内閣だとも言えます。表向きは「右翼的な言動」で「日本の真の独立」を追及している団体に見えますが、実体は「国際勝共連合」の時代からアメリカの影がチラチラする団体なのです。

小泉氏も安倍氏も、北朝鮮拉致被害者の奪還に積極的ですが、文鮮明と北朝鮮の金一族はマブダチだとも言われており、統一教会を通じて北朝鮮とのパイプが繋がっているのかも知れません。


何れにしても、今までタブーとされてきた統一教会と自民党の関係ですが、山谷議員問題辺りから日刊ゲンダイが記事にし始め、一般の国民にも徐々に知れる様になっています。



だいぶは話が逸れてしまいましたが、小渕優子氏は改造安倍内閣の中では「異分子」だったとも言え、田中派と福田派の因縁もある事から、「訳あって失脚させられた」と陰謀論者的には考えてしまいます。