WIND AND SOUND

日々雑感 季節の風と音… by TAKAMI

瀬戸内国際芸術祭 終章…積み残し編

2010-10-30 | 瀬戸内国際芸術祭




そーなのです、、、

豊島は、普段は静かで、訪れる観光客もなく、カフェもレストランも、「…食堂」っちゅうのもほとんどなく、、、
人々は、ひたすら「瀬戸芸」だけが目的で訪れる。

そんなところで、最終の船に積み残されてしまった私達…


そんなことも最近あるらしいのは当然知ってたので、最終便の整理券が配られる1時間前には港に戻って並んだ私たち。

…しかし、甘かった。

みんな考えることは同じなので、、、


最終便高松行きの高速艇は、私たちの6人前で定員になってしまいました( ̄_ ̄|||)


でっ、どーなるかというと、最終便17:20のあと、臨時便が18:40に出ることになる。
それまで待てない人は、小豆島を経由して高松に戻る便もある…

甲さんと協議した結果、やっぱ、臨時の最終便で帰ろうってことに。

しかし…

1時間もず~~っと整理券発券まで待ち続けたあげく、「最終便には乗れません」ってことになって、臨時便の整理券を貰ってとりあえず乗船時間まで解散。


寒い。
ハラへった。
みなさまご存じのように、全国的に、この日からめっちゃ寒くなったのです。
私は、半袖Tシャツに、七分袖のうす~いブルゾンという無謀なカッコでした。
島を歩き回っている日中は暖かかったけど、夜になるとヒサン…

豊島には何もない…

幸い?甲さんと私の共通点は、「飲んべー」ってことで、

「ワンカップでも買おう」
「おお、もちろんそうじゃ。ビールでは寒い。」

喫茶店が一軒だけあるのだけど、積み残しの人たちで満席。
しかも喫茶じゃ酒飲めないしね…

ってことで、朝、上陸してすぐにナニゲに甲さんがチェック入れてた「○○商店」っちゅう、よろず屋さんのような、倉庫のようなお店で、ワンカップ3本と、ツマミ(入荷したばかりのウマそーなちくわを2種類)購入。
寒くても、酒を求めて歩くことは厭わない私たち!!
いんや~~ホント、今日は甲さんと一緒でよかったよ♪♪♪
私ひとりだったら、こんな根性なかったもんね、、、

ワンカップと竹輪を持って、積み残し客で溢れかえる瀬戸芸のインフォメーション・センターに戻る、、、

そこには、2Fへ上がる階段もあるけど、暗い。
でも、とりあえず上がってみる。
そこにも、積み残された人たちがいるいる…
フツーはスタッフオンリーって感じのようだけど、こーゆう時には、まあしょーがない…って感じで解放してるらしい、、、

なんかさ、「SOUND OF SILENCE」の世界みたい…
わかる~このカンジ??

甲さんと私は、椅子を2脚確保して、通路のくら~いところにセッティングして、
こっそりワンカップを開けて、ちくわをツマミに飲んだわよ。
それ以外どんな時間の潰し方があるっちゅーのよ!
ここはもぉ~~飲むしかないっしょ!!ってのが、2人のぴったり一致の見解。
しかも、ビールじゃなくワンカップ(^_^;)

呑んでるうちに、だんだん楽しくなってきて、いっぱいいろんな話をしたよ。
特に盛り上がったのは、「前世」とか「来世」とか、仏教のお葬式とかの話だったなあ…
なんでそんなんで盛り上がるんだよ???

私たち、もぉ~~朝から何時間も歩きまくって、身体はものすごく疲れてるハズ。
だけど、なんか、ワンカップ、ひとり1杯半で、元気になって、さっきまでの「ひもじい」気分は消え去り、「いんや~~これも旅の思い出」なんて、すっかり楽しく満足しまくりだったのです。
おつまみに買ったちくわがまた、ウマかったのよ。


でっ。

18:40の高速艇に乗り込み、やっと高松へ向かって出発。
港に着いてからここまでの時間、ものすごーーーく長かった。


夜間飛行ならぬ「夜間高速航行」。

初めての体験。
きっと、こんなこと、もうたぶんとないと思う。
「積み残し」にでも逢わなければ、こんな経験はできないってもんだ。

ところが。
これがものすごくロマンティックでした。

船内の明かりを落として、真っ暗な夜の海を高速艇で走り抜ける。
窓からは真っ白な飛沫が上がっているのが見えて、
所どころ、島の燈台や民家の灯り、客船、漁船…などの灯りが見える。
高速艇の乗り心地…ってか、揺れ加減は、新幹線とYS11の中間ぐらい…かな。
瀬戸内海の島々を縫って駆け抜ける…って、昼間は何度か楽しみましたが、
夜は、昼間と全然違う。

私は、窓におでこをくっつけて、眼を凝らして、夜の瀬戸内海に見入るのだけど、それですっかり感動&満足なのでありましたが…
暗い船内、こんな心地よい揺れに身を任せながら、カレシと手を繋いだり、寄り添ったり…なんていいな~いいな~~♪♪

…それは、積み残されたカップルだけの特権なのであろう…


「残り物には福がある」なんちゅー作品もあったけど、
「積み残しには、幸がある」のだよ。うんうん。





額を窓にくっつけて見た夜の瀬戸内海は、デジカメだとこんなになってしまった~
もやもや白いのは飛沫ね。




高松駅で、Takに「マリンライナー弁当」\1300をおみやげに買って、家に着いたのは8時半でした。
Takは、もちろんふつーに学校に行って、帰ってきて、私の帰りを待っているのでありました。

ホントは「瀬戸芸」、Takと一緒にいきたかった。
どの島も、どの作品も、いつも「Takも楽しめるだろうな~」って、思いました。

Takは、いつも私の「瀬戸芸」レポートを楽しんでいます。ケナゲです(T_T)
3年後に開催されたとき、Takは「絶対今度こそお母さんと行く」と今は言ってるけど、きっと、お友達とか、彼女とかと一緒に行くことになるんだろうな。

1日ぐらいかーちゃんに付き合ってよ(^_^;)
次回は、私も気合いをいれて全制覇を目指したいと思います。

ほんとうに楽しいアート遠足でした♪♪


おしまい♪




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7 Comments

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Unknown (yuragi)
2010-10-31 05:58:28
豊島いいですね。
TAKAMIさんの写真はきれいですね。
豊島の美術館、そのうちに、行ってみたいと思いました。
返信する
積み残しカップル (おゆき)
2010-10-31 06:54:07
積み残しカップルに乾杯!(笑)

なかなか思い切って出かけられない私・・
TAKくん同様 TAKAMIのレポートを見て楽しみますわ(^_^;)

アートの世界をもっともっと紹介してね♪
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 (TAKAMI)
2010-11-01 07:59:19
♪yuragiさん
ありがとうございます。
豊島は、とても人気だったようで、最終週なので、やはり混んでいました。
でも、行ってよかった。
豊島美術館、交通費をかけて、入場料を払って…と考えると、かなり贅沢な気がしますが、
価値をどこに見出すか…によって、豊島美術館が主目的の日帰り旅行も、楽しめると思います♪
カメラは…とにかく今は「水平」を保つようにということだけを心がけようとしてるけど、
それすらもものすごく難しいです(^_^;)


♪おゆき
ハハハ…
「積み残しカップル」もいいけど
「ワンカップをひっかけた積み残しワンペア」もそれに準ずるわよ(^_^;)
楽しかったよ~~
昨日で閉幕…なんだか名残惜しい、、、
次回が待ち遠しい、、、
次回も、しっかりレポートするつもり!!( ̄‥ ̄)=3
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ご無沙汰です~♪ (なべさん)
2010-11-01 18:07:08
この2週間ほどパソコンが「ウンともスンとも」言わなくなって、
携帯から眺めるばかりでした。
本日、復旧しました

あの「産廃問題」に揺れた豊島がアートの島になったんですねえ、
20代半ばの頃に組合のイベントで1回だけ行きました。


精錬工場跡のあたりで『肝試し』をしたっけなぁ~。

このイベントが定着して「うどん」に続く香川県の名物になるといいですね

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 (TAKAMI)
2010-11-01 19:55:24
♪なべさん
おおおぉぉぉ~~!
お久しぶり、あっちでもこっちでも、人が倒れてたり、作物がほったらかしになってたりするので、よほど忙しいのかと思ってました。
PC復旧おめでとうございます。
私のPCも、そろそろ寿命かもしれん…
ところで、私、いよいよ今月からひとり営業デビュー…なんだけど、もぉ~~てんてこまいですわ~~(@_@;)
今日は上司に助けにきてもらったし、
明日は先輩が来てくれます。
全然まだまだひとりでようせん( ̄_ ̄|||)
…という件につきましては、某所に書き込むのでまた読んでね。
豊島の産廃問題、私は目の当たりにしていないので、なんだか風化した過去の出来事のように感じてしまいます。
でも、このたびのアート遠足は、ほんとに楽しかったです。
いろいろ問題もあるだろうけど、ゼヒ定着してほしいと私も思います。
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Unknown (cosmos)
2010-11-01 21:17:34
>やがて、大きな水溜りに絡めとられていく。
命の誕生と終焉のようです。

TAKAMIさんのこういうはしばしの表現がとても好きです。

甲さんも 酒好きでよかった!
この場でのワンカップは秀逸です♪

美術館の水滴
廃屋にさんざめく風呂敷や陶器
かつて使われた生活の断片たち

あちこちで光と影がゆらいでいたことでしょう

瀬戸芸追体験できちゃってしあわせ
ありがとー
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 (TAKAMI)
2010-11-04 05:08:43
♪cosmosさん
記事がだらだら長くなるのは、私の悪い癖ですが、
ゆっくり端々まで読んでくださってありがとうございます。
瀬戸芸が、「ワンカップと夜間航行」で締めくくられたのは、全く私らしいことだなあ…(^_^;)
2年前に上京したときも、Takと2人で、夜行バスに乗り遅れて、土砂降りの中、ホテルを捜して彷徨い、Takの父親と3人でビジネスホテルに泊まるハメになったという「旅の終わり」がありましたが、
私、いつもこんなことばっかりやりつつ、人生それなりに味わっているもかも(^_^;)
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