WIND AND SOUND

日々雑感 季節の風と音… by TAKAMI

スズキカズヤ さんのこと

2011-12-07 | キリスト教のこと





JINさん(=本名:鈴木一也さん)が、亡き父と同じ病院に入院しています。

彼との出会いから、ヴォイストレーニングのレッスンのこと、ご病気のこと、洗礼を受けてクリスチャンになる準備を進めていることなど、書いてきましたが、
彼は、どうせなら本名を公表してほしいとご自分で希望されていますので、彼の希望どおりにさせていただきます。

文責は私にあります。

鈴木さんが、初めてお会いしたその日から病気のことを打ち明けてくださり、それから、本当にいろんなことがありました。


もしも、この記事を、彼のお友達や、お知り合いの方が読んで下さっているなら、このページの右上の検索の小さなボックスで「JINさん」で「ブログ内検索」をしてくだされば、これまでの経過などもお読みいただけます。
あまり細かいことは気にしていなかったので、全角と半角の「JINさん」、両方あります。

彼は今、ご自分の「死」を超えていかれる準備をされています。


私は、父が亡くなったときは、弟が全部「死亡」→「葬儀」→「火葬」などなどの手続きはやってくれたので、悲しみや、いろんな思い出に浸るだけで、事務的なことの責任は何もありませんでしたが、
父の葬儀のあと、「さあ、これからは鈴木さんにシフトだ」と思いました。

そうはいっても、そう簡単に気持ちを切り替えられない。
父が入院していて、最後のお別れをした場所ですから。

神さまに、教会に、すべて委ねたらどうかと言った私には責任があります。
たった1年足らずのお付き合いだけれど、私は「命」の重みについて、彼からたくさんのことを学んできました。

彼の作ったカレーや、ハンバーグ、黒豆…などなどTakと一緒に美味しくいただきました。
レッスンのときに、持ってきてくださるのです。
本来なら私が差し入れするべきじゃないの?
逆でしょ!?

鈴木さんのカレーは、ふつ~~の牛筋カレーだけど、なんといってもジャガイモをものすごく丁寧に面取りしてあるので、全然煮崩れしてなくて、お肉も野菜もとっても柔らかだった。
私も、その後、鈴木さんを見習って、カレーのジャガイモを丁寧に面取りするようになったもんね。

ハンバーグも、なんだかとっても懐かしい「おふくろの味」って感じ。「ソースもとっても美味しくて、Takと一緒におなかいっぱい大満足…でした。

黒豆はもぉ~絶品だったので記事にさせていただいたほどです。


レッスンに来る鈴木さんは、いつもとても楽しそうで、幸せそうでした。
本当に、心から自分の人生に満足されているようでした。
彼の価値観は、私にはとても自然に理解できました。
今も、病室の窓から、大好きな瀬戸内海の島が見える、それも幸せだし、そんな中で、

彼は、この世にきれいさっぱり何も残さず、すべて削ぎ落として、ゼロになって次の世界に行こうとされています。

あさってが、彼の洗礼式です。
賛美歌を歌ってお祝いしよう…と牧師先生が計画されています。
たったひとりの人の、こんなときのために歌を贈ることができるのは、私にとっても幸せなことだと思います。

牧師先生に、鈴木さんが洗礼を希望されていることをお伝えしたとき、先生から力強い、とても素晴らしいメッセージをいただきました。



「洗礼はお話しした通り、確信を持って生きるためのもの、その大きな助けになるものですが、
もう一方、死ぬにあたっても大きな力を持ち、意味があります。
それは死に際する最後の時に、はっきりと希望を握りしめて死ぬためです。
これは死が人にとって最後の使命のようであり、次に来る世界に生れる働きだと知る時、
はっきりと希望を持たずして、死の使命など果たせません。
洗礼は天国の切符ではなく、希望の目に見える印のために受けます。」



今日は、牧師先生と一緒に鈴木さんの部屋を訪れ、鈴木さんに再度、洗礼式をして、クリスチャンになる確認の時を過ごしました。
私は立会人となりました。
先生が、彼の手を握って「これで、あなたは今このときからクリスチャンです」と仰いました。
神さまが彼の祈りをすべて聞き届けてくださったという意味だと思います。

私も「おめでとう」といって、握手をしました。


Comments (5)
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