WIND AND SOUND

日々雑感 季節の風と音… by TAKAMI

まっきー来たる 3

2009-07-26 | 人生妙なり




「この本、おもしろいんだけど、よかったら読む?」

… <眠り病>は眠らない 日本発 アフリカを救う新薬


夜行高速バスで、朝の8時に高松入りをしたまっきーと、丸まる48時間を過ごしました。
車で迎えにいって、家にお招きしましたが、まずは、彼は、自分のPCを繋いで、仕事関係のメールをいくつか書いていました。

日本の研究チームとのプロジェクトを発足させるため、東京大学に出向いて、先生にお会いしてきたとの話、その先生の著書を私は1冊いただきました。

うひぇ~こんな専門書、TAKAMIが読んでも意味わかるんだろうか、、、
しかし、私、まっきーが論文を書いた経緯をブログで拝見しています。
コミュニケーション人間まっきーが「人に伝える」ための論文を書き、受賞したり、高く評価されていることも知っている。
そのまっきーが、別世界に住むTAKAMIに「これ、おもしろいよ」というのだから、面白いし、私にもわかるに違いないと思って、著書の先生に直接頂いたというその本を「うんうん、読んでみたい」と、素直にいただくことにしました。

でっ、今朝読み終えました。

感動しました。涙が出ました、マジです。


本当に人に伝えようという心意気で書いた論文って、私みたいな、何もわからない人間が読んでもわかる。
まず、訴える気持ちが伝わってきます。

まっきーはケニアの「ILRI(国際畜産研究所)」という国際機関に所属しています。
エディンバラ大学の博士課程在籍中は、アフリカで、動物から人に感染する病気の撲滅の対策にについての論文で博士号を取った…ような気がする(^_^;)
違ってたら訂正するので、まっきー、読んだらなんか言ってくれ~~!!

今回いただいた本の「眠り病」という病気は、ハエを介してヒトに感染し、治療しなければ確実に死に至る病気なのだそうで、私はまっきーがこのことに携わっていると聞かされるまで、病気の存在さえ知りませんでした。

本書は、この病気の原因、感染径路、治療薬の開発の歴史などを、わかりやすく説明されていました。そして、終章へと読み進むに従って、地球規模では、アフリカや南米などの途上国で、命を確実に脅かす感染症が野放しになっていること、DNDi(見捨てられた病気のための薬計画)という機関が、国境なき医師団の提唱により発足されていることなどを知りました。

ひらた~くいえば(というか、私のアタマでの解釈では)
それらの病気は、殆どが熱帯の最貧困層のところで発生しているので、薬を開発しても買い手がない、貧困国は、開発にかけるお金もない。
そんな中でも、この本の著者のように、「お金」とは別の世界で、「眠り病」の原虫であるイソフラボン…じゃなかった「トリパノソーマ」というヤツをどうやってやっつけるか、人生を賭して取り組んでいる人がいる。
それも、貧困国で、安価に、注射や点滴や、入院を必要とせず,経口薬を開発する…という、実用化を目指して立ち上がり、「コレはイケるので、協力してほしい!」と叫んでいるのです。


私が感動して泣いたところを記しておきます



…そして最大の問題は研究開発にかかわる研究費である。
基礎研究の部分はいくつかの公的研究資金の援助で進めることができる。しかし、実際にアフリカでの研究を含む実用化をめざす研究に関しては、「日本にない病気である」との理由から非常に困難な状況に立たされている。一方、理解を示してくださる方も少なくはなく、また国際的視野に立った研究補助システムもないわけではない。うれしいことは、このような夢を一緒に追って努力しようとする若い仲間が増えつつあることである。…
 



そして、論文は、「地球レベルの創薬をめざして」という章でしめくくられていきます。
「創薬」
そんな言葉、、、
研究者にとって、薬を開発することは「創造」なんだ…
これで人の命を救えるという湧きあがる想いが伝わってきました。

私たち、物質的に恵まれた日本人は、貧困国のこと、遥かなアフリカや中南米のことは考えにくい。
特に女性の立場では、自分の子供を健やかに育てることに精一杯で、そんな現状を知っても、結局なにもできることはない…と思ってしまいます。

しかし、自分の手足でなにか直接的な行動をするとしたら、些少な募金…くらいかもしれないけれど、子供たちに伝え、思いを受け継いで波及していくことができます。
ピアノの上に地球儀を置いて、なんかあったらすぐにテーブルに持ってきて、「まっきーはここに住んでるんだよ」なーんて、やってきましたが、世界を感じる心、Takにも伝えたいな。
まっきーがケニアにいてくれなかったら、私たち親子にとって、ケニアは、野生動物がたくさんいる、天然サファリパークでしかなかった。


まっきーが来る前日、Takと2人でラーメンやさんにいって、食べ切れなかった餃子と炒飯をおみやげにして貰いましたが、車の中に置き忘れてしまい、翌日、車の中が餃子のニンニクでめっちゃ臭かった!!
Takはそれを食べようとしましたが、まっきーが制止しました。
この季節、食中毒になる可能性がある。もう諦めなさいと。
Takは、まっきーが食品衛生のエキスパートと知ってるので、素直にまっきーの言うことを聞いた。
彼は、まっきーに会って、すぐにまっきーのことを「信頼」したんだな。
まっきーが「もう寝なさい」というと、素直にベッドに行った。

人って、心と心で繋がったり響きあったりするものだ。
だから私も、さっぱりわからない専門用語がいっぱい出てくる「眠り病」の本を読んで泣いてしまうのだ。


まっきーありがとう。
ホントに濃い2日間だったね。
濃いディベートで、泣きべそもかきましたが、その後万事OKですので、安心してね(*^_^*)

いただいた本を完読して、まっきー来訪のまとめとしたかったんだよ。

ほんとにほんとに、いい時間をありがとう♪♪♪




そしてこの熱いプロジェクトが発足し、成功しますように! お祈りしています。
Comments (14)
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