ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

続々・プッサン ‐ 寄り道ルーヴル(10)

2016年01月11日 |  ∟フランスの美術館

 フランス古典主義の巨匠にして宗教画や神話画、歴史画を得意としたニコラ・プッサン(1594-1665)。

 その彼の随一の傑作 「アルカディアの羊飼いたち」、別名 「我アルカディアにもあり」。

 古代ギリシアの理想郷アルカディアを舞台に、ラテン語で “ Et in Arcadia ego = 我アルカディアにもあり ” と、死が理想郷にも存在していることを意味、右端の人物がそれを表徴。する一文が刻まれる石碑へ集まった三人の羊飼いを描いている。

 フランスのレンヌ・ル・シャトー村の近くに、描かれたこの風景が実在することや、“ Et in Arcadia ego ” を並べ替えると “ I Tego Arcanadei = 立ち去れ、私は神の秘密を隠した ” と別の意味の文章になること。

 秘密結社シオン修道会がシャトー村の近くに在ったことなどから、同修道会が守る秘密 “ イエスとマグダラのマリアの間に生まれた子孫 ” の風説が古くからあったことも示唆しているとか、聊かミステリアスでもある。

 10年も前だったか、ベストセラーになり映画化もされた、ダン・ブラウン著の 「<ダ・ヴィンチ・コード>」。
 ルーヴルの<グランド・ギャラリー>からストーリーは展開、途中に<サン・シュルピス教会>の床に描かれた日時計・ローズラインを織り交ぜ乍ら、最後に解き明かされる謎のひとつがこの秘密だったっけ?

 ミステリアス序に、シュルピス教会のローズラインは虚構だけれど、フィレンツェの<大聖堂>には、夏至の日にクーポラ・円蓋に取り付けられた銅板の穴から射し込む陽光が、床に描かれた子午線をなぞり、やがて正午に床の円形とぴたっと重なる日時計みたくなのがあった。
 Peter & Catherine’s Travel. Tour No.1079

 ※ 「寄り道ルーヴル(9) ‐ プッサン」へは、<コチラ>からも入れます。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 続・プッサン ‐ 寄り道ルーブ... | トップ | ‘16 新春展 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

 ∟フランスの美術館」カテゴリの最新記事