ルーヴル美術館は、クール・カレ(方形広場)を囲むシュリー翼、パレ・ロワイヤル側のリシュリュー翼、そして、セーヌ川に沿ったドノン翼の三つの棟から構成されている。
そのドノン翼には、もともとはルーヴル宮とテュイルリー宮を繋ぐ回路として16世紀末に建設された、“ グランド・ギャラリー ‐ Grand Gallery ” と呼ばれる長い回廊がある。
中世ゴシック美術から19世紀ロマン主義あたりまで、そのドノン翼はグランド・ギャラリーに並ぶ数々の名画を訪ねることとする。
そのギャラリー入り口の廊下(左)で迎えてくれたのは、初期ルネッサンスで最も業績を残したフィレンツェ派を代表するサンドロ・ボッティチェリ(1445-1510/イタリア)。
その彼が、壁に描いた長辺300cmに近い大作、「若い婦人に贈り物を捧げるヴィーナスと三美神」(右)、そして、「学芸たちの集いに導かれる青年 」(右)、一部、剥離しているが、例によって拡大してご覧下さい。
この連作は、1873年フィレンツェ郊外のレンミ荘のロッジア、吹き放しの廊下の漆喰の下から発見された三点のフレスコ画、のうちの二点とされている。
ちなみに、<三美神>とは、ヴィーナスに付き従う “ 愛のエウプロシュネ ”、“ 貞節のタレイア ”、“ 美のアグライア ” のことで、ウフィッツイ美術館のボッティチェリの稿で投稿しているのでご参考に。
Peter & Catherine’s Travel. Tour No.1013
※ 「駆け足ルーヴル(1) ‐ ドラクロワ」 へは、<コチラ>からも入れます。
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