ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

プッサン ‐ 寄り道ルーヴル(8)

2016年01月06日 |  ∟フランスの美術館

 17世紀フランス古典主義の巨匠にして宗教画や神話画を得意とするニコラ・プッサン(1594-1665)。
 ここルーヴル美術館にも多くの作品が架るが、今回は四枚からなる連作 「四季」。

 主題は、旧約聖書の一場面を一日の移ろい、早朝、昼、午後、そして、黄昏時に結び付け描いている。

 まず、「春 - 地上の楽園」(左)は、自然の再生を早朝の風景の中に描かれたアダムとイヴの姿に結び付け、刈り入れの様子が描かれた 「夏 ‐ ルツとボアズ」(右)は、真上から照りつける太陽の下でルツとボアズの物語を紡いでいる。
 彼は、夏を明るい色彩で描いているのに対し、春はより暗い印象を与えている。

 ところで<アダムとイヴ>は説明も要らないだろうが、旧約聖書のルツ記から画想を得た 「ルツとボアズ」、少し長くなるがその粗筋を。

   

 エリクメルと妻ナオミは、飢饉に襲われたベツレヘムを逃れ、ヨルダン川の東モアブに移り住み、息子はモアブの女ルツを嫁にする。
 やがて、エリクメルも息子も亡くなったのでナオミは故郷に帰ることにし、ルツを実家に返そうとしたものの、ルツのたっての願いを聞き入れふたりで大麦の刈入れ時期であったベツレヘムへと帰る。

 イスラエルの律法に、落穂は貧しい人のために畑主が拾い集めてはいけないとあって、ルツはボアズの畑で落穂を拾わせて貰い乍ら姑ナオミの面倒を見た。
 畑主のボアズはルツのその姿を見て心を打たれ結婚、二人の子はオベドといい、その子がエッサイ、エッサイの子がイスラエルの王となる<ダビデ>である。 (この稿、続く)
 Peter & Catherine’s Travel. Tour No.1077

 ※ 「寄り道ルーヴル(7) ‐ アングル」へは、<コチラ>からも入れます。
   ルーヴルの小さな旅、越年してしまいました。引き続きアクセス頂ければ嬉しく思います。(


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