ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

続・ドラクロワ ‐ 駆け足ルーヴル(23)

2016年02月05日 |  ∟フランスの美術館

 ルーヴル美術館の ” 小さな旅 ” も、愈々最終章。
 盛期ルネッサンスの巨人ダ・ヴィンチ(1452-1519)でその幕を引く予定だったが、何処かに何かを忘れたような思いがあった。

 それで、小ブログを足早に遡ってみた。
 サン・シュルピス教会の礼拝堂に描かれたジェーヌ・ドラクロワ(1798-1863/ロマン主義/フランス)の<フレスコ画>で始まったこの旅、そこで僅かに触れているものの、忘れ物が何なのか漸くにして判った。

 旅を締め括るのは、その彼の 「民衆を導く自由の女神 ‐ 1830年7月28日」 こそ相応しいと。

 主題は、1830年7月27日から29日に起こった、フランスでは “ 栄光の三日間 ” とも呼ばれる7月革命。

 第二王政復古の政府による憲法違反に反対した自由主義的な共和主義者がパリで蜂起。
 フランス・ブルボン朝の最後の王シャルル10世を失脚させ、その代わりにオルレアン公ルイ・フィリップを王位に即けた。

 この歴史的な出来事の証人であるドラクロワは、そこに現代的な主題を見出しキャンバス(259×325cm)に切り取った。

 だが公式HPには、“ 自由の象徴及び写実的で革新的な絵画上の革命である本作は、より古典的な概念で現実を称賛することに慣れきっていた批評家に撥ね付けられた ” とある。
 また、新王ルイ・フィリップは、彼が新しい体制の到来を待ち望み描いた本作を大衆の目から隠したという。

 それから30余年、ドラクロワが没する1863年にリュクサンブール美術館に、そして74年にルーヴルに移蔵、漸くにして日の目を見たという。
 同HPは、“ 18世紀の歴史画として、ピカソ(1881-1973/スペイン/キュビズム)の 「<ゲルニカ>」(マドリード/ソフィア王妃芸術センタ蔵)に先んじているこのロマン派的で革命的な高揚を表わしたイメージは、普遍的なものとなった ” と括っている。
 Peter & Catherine’s Travel. Tour No.1090

  「駆け足ルーヴル(22) ‐ 続々・ダ・ヴィンチ」へは、<コチラ>からも入れま


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