かなり古い話で恐縮だが半世紀以上も前のこと、ロバート・ライアンが主演する、「誇り高き男」(The Proud Ones)という西部劇があった。
作品そのものの評価は高くなかったようだが、スリーサンズというグループが演奏する同名の主題歌がヒット、アコーディオンとギターと口笛の少し哀愁を帯びたメロディーを覚えておられる方もあると思う。
この誇り、Pride、かなり厄介なものと思うが、時に痩せ我慢とも言った方がいいようなこともある。
映画序にもう少し書けば、高倉健さん演じる主人公みたく、寡黙なうえにも義に篤く、礼を弁え智に裏打ちされた痩せ我慢なら理解(わから)なくもない。
尤も、それを男の美学みたく、ストイックにひけらかされると鼻白むばかりだけれど・・・と、偉そうにここまで書いて、その実力もないのにプライドだけ高いのは誰だと苦笑してしまう。
ただ、この気質、嫉妬や見栄と紙一重というか、その側にひょいといるようなところがあって、時に事を難しくもさせる。
俗物酔狂など、誇りでもなんでもなくただの嫉妬ばかり。
それを矜持と勘違いするから、素直に教えても、お願いも、ごめんなさいも、ありがとうも、それこそ半世紀も縁が無いが好きですも言えなくなり、ほんまに始末が悪い。
ところで、ガラッと話は変わって新幹線が開業して50年とか。
過日、NHK‐BSで特集番組を放送していたが、分刻みの運行にも驚くが、折り返しの東京駅で僅か7分の間に掃除を遣り遂げる技に感心した。
その掃除のツールのひとつにコードレスのクリーナがあった。
そのクリーナ、お手軽の惹句に釣られて電動工具のM社製を買ったが、道具に頼らずマメが肝要と、当たり前のことを今さら乍らに教えられた。
余分だが、ほこりはほこりでも埃の方、溜まる場所は粗方決まっているらしく、曰くそこを掃き溜めと呼び、塵芥だけじゃなく意外なものまで・・・が。
話は横道に逸れたが、この時季によく見かける「金鶏菊」の派生種という「細葉波斯菊」(ほそばはるしゃぎく)、洋名が「コレオプシス」とか。
なんともギリシャ語の、“ 南京虫に似た ” が語源だって、勿論、種のことだけれど。
そんなこんなで、鬱陶しい梅雨は続いているが明日(6/30)で水無月・6月も晦日、早や前の半分を終えた。
晦日行事の “ 夏越の祓 (なごしのはらえ)” に行われる “ 茅の輪くぐり ” (西宮神社HPから)で、穢れやら見栄やら、南京虫はまさかにしても掃き溜めもどきに無精で溜めた埃やら、落として後ろの半分、頑張らなくっちゃあ、ねっ!
Peter & Catherine’s Travel. Tour No.996