国立西洋美術館の前庭彫刻には圧倒されます。左上;オーギュスト・ロダン『カレーの市民』 右上;ブールデル『弓を引くヘラクレス』
同じくロダンの『考える人』と『地獄の門』。
フランク・ブラングィンは自身も船員をしていたそうで、船乗りや船そのものを描いた作品が多いです。1890年の『海の埋送』は題材自体馴染みのないものですが、甲板を広く描いた大胆な構図で遠近法も素晴らしかったです。その2年後の『海賊バカニーア』は、同じ画家とは思えない強烈な色みですね。海賊の腕の絞首刑と思われる刺青に魅入られてしまいました。画家としてだけではなく、絨毯、食器等の陶磁器、家具、ポスターなど工芸デザイナーとしても活躍しました。その才能は版画や建築分野にまでおよび、とどまるところを知らないといった趣です。
1,500円のブラングィン展券を買うと、「所蔵水彩・素描展」と「常設展」も観れます。素描ではエドガー・ドガの『背中を拭く女』が目をひきました。半ケツ状態で背中を拭く構図はスゴイですね。ところで絵画に描かれる裸婦は、ぽっちゃり型が多く時々お腹まで出ていると思いませんか?
常設展の方も見応えがありました。でも14~17世紀のルネサンス、バロックのは宗教色が強く暗い絵が多いので好きではありません。どちらかというとバルビゾン派を含めた19世紀印象派が好きです。
中でもピカソ88才の作品『男と女』は、190 x 130(cm)もあるので迫力がありました。老いてますます盛んといったところでしょうか。あとはゴーギャンの『海辺に立つブルターニュの少女たち』。タヒチ以前に描かれたタヒチライクな油彩で、カラフルな色彩とはっきりした輪郭線が特徴です。もの悲しげな表情とぼてっとした素足が愛くるしく思えます。モネの睡蓮もでかかったですね。NYで横に細長のを観たことがありますが、何枚も描いているので世界中に散らばっているようです。ジョヴァンニ・セガンティーニの『羊の剪毛』はセピア色が牧歌的な感じでいいです。屋根がジャマな気もしますが、ないと光の当たり方が変わってくるんでしょうね。調子こいて書いてると終わらないので、最後にします。サム・フランシスの『ホワイト・ペインティング』あたりなら誰にでも描けそうな気がしましたが…
さて、国立西洋美術館、場所が場所だけに電車や友人との待ち時間を合わせるためによく行きます。(そういう意味で羽田はちょっとつまんないですね。飛行機の便も少ないですし)
JR鷹ノ巣駅を利用する70~80代の人たち曰く「オレがだ学生の頃、上野駅界隈には着いた時、これから夜行に乗る時の時間潰しをするために休むところがずっぱりあったもんだ。今だば飛行機、電車、バスいろいろだからそういうの見えねぐなってしまってたいした不便になった」と。
ワタシもあと数十年したら「時間潰しするところ」を訪ねてウロウロするのかな~?なんてねw
そうですか。絵画鑑賞されるんですね。パチンコやって、時間とお金を無駄にするよりはいいと思います。
上野はそんな感じでした。「急行つがる」があった頃東北の一部みたいな感じに思ってましたからww でも今じゃすっかりハイカラになってしまった感がありますね。そうそう時間潰しにはとっておきのを後日紹介したいと思います。