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その蜩の塒

徒然なるままに日暮し、されど物欲は捨てられず、そのホコタテと闘う遊行日記。ある意味めんどくさいブログ。

インターステラー~ネタバレ注意

2014年11月23日 | 映画・DVD
 小春日和の昨日、公開初日のインターステラーを観てきました。ワームホール、時空、重力、ブラックホール、四・五次元などSFチックで、映画はこのぐらいザックリな方がいいよね、と思ってました。ところが、オフィシャルサイトを覗いてみると、理論物理学者にして重力の権威キップ・ソーンが協力しており、アインシュタインの一般相対性理論に基づいたものだということが判明。ワームホールやブラックホールの映像も、現代科学の粋を尽くしたものだとか。しかしながら、昔空軍にいたとはいえ、訓練も受けてない農夫のクーパー(マシュー・マコノヒー)がいきなり宇宙へ飛び出すというのはありえないかも。

 インターステラー(interstellar)とは、惑星間という意味ですが、いよいよ住むに耐えられなくなった地球を捨てて移住先を探す、という選択肢が間近に迫りつつあることを実感する映画でした。宇宙空間に照らし合わせた場合、人間の寿命はあまりに短かいので、冬眠という技術も必要不可欠だと思われました。CGに頼らず、グリーンスクリーン撮影をできるだけ避けた結果としてのアイスランド氷河での撮影は、鬼気迫るものがありました。嫌がってるのに子機が母機にドッキングというのも、ある意味別のシーンを想像してしまい冷や汗もんでした。

 ラストシーンでは、切り離された子機に乗ったブランド(アン・ハサウェイ)がある惑星に降り立ってました。ヘルメットを脱ぐシーンでは、一瞬自殺するのかと勘違いしてしまいましたが、酸素を含んだ大気のある惑星だったのですね。と同時にこの映画は父娘愛を描いたものであり、可愛かったマーフ(マッケンジー・フォイ)はその後二度に渡って脱皮することになります。ドナルドじいさん(ジョン・リスゴー)も何気にはまり役でした。前評判ほど涙腺は緩くなりませんでしたが、いい映画であることに違いありません。

ふしぎな岬の物語

2014年10月14日 | 映画・DVD


 街はハロウィーン一色ですね。昨日カミサンと「ふしぎな岬の物語」を観てきました。一人で観る時は、フード&スイーツを買って入るなんてことはないんですけど。甘さ控えめのプレーンシュガーチュリトスとちょびっとチキン。チキンは沢山入っていて得した気分になります。ドリンクもLサイズはでかいですね。座席にはめ込めるプレートで出てきますが、映画が始まってシーンとした時に食べてると顰蹙ものです。マナーとしては始まる前に食べ終わった方がいいでしょう。

 さて映画は、千葉県明鐘岬にある実在の「音楽と珈琲の店岬」が舞台で、実際にH23年1月に焼失して同年12月に再開してます。村治佳織さんのギターがよかったですね。よい水あってのコーヒーというこだわりがよく出てました。岬だけに風が強く実際台風で何度も壊されたことがあるとか。喫茶店を経営する女主人柏木悦子(吉永小百合)と、そこに集う人々の交流を描いたものですが、1本筋が通ったストーリーと違って話があちこち飛んで雑然としてた印象が強いですね。中でも陶芸家の親子が虹の絵を持ち去った件は、ちょっと意味不明。出刃包丁を持った強盗の事件はよかったです。笑点でいじられ役の春風亭昇太も、映画の中とは言えせっかく恵利さん(小池栄子)と結婚できたのにすぐに破綻とは残念でした。近くで「何でも屋」を営む甥の浩司(阿部寛)、不動産屋のタニさん、漁師の徳さんと出戻った娘のみどりさん、先生(吉幾三)、医師、交番の警官、消防団と地域に支えられてる様子がよく出てました。結婚式と喫茶店の再開の2回出演したブラザーズ5って、実際に今年結成されたんですね。メンバーは杉田二郎・堀内孝雄・ばんばひろふみ・因幡晃・高山巌の5人。2回目にばんばひろふみが出てなかったのが気になりました。

公開初日『蜩の記』

2014年10月05日 | 映画・DVD
 弘前で葉室麟原作「蜩の記」を観てきました。ラストシーンはさすがに切腹では終わりませんでしたね。役所広司(戸田秋谷役)、岡田准一、原田美枝子とキャストも豪華で、寺島しのぶも尼役がどはまりでした。ただ個人的な感想を言わせていただくと、堀北真希と青木崇高は時代劇向きの顔ではないような。。あとは息子郁太郎役の吉田晴登なんですが、小生意気で出しゃばりが強く一人でかき回している印象が残りました。もうひとつ、縁(えにし)についても考えさせられました。人は誰しも縁で繋がってるわけじゃないけど、遠くにいても常に身近な存在として感じ合えるのが縁だ、というようなことを言ってましたな。

 大音量の土砂降りで始まるシーンは、即映画に釘付けにさせる効果大でした。岡田准一の剣術の風切り音、武士のひとつひとつの無駄のない所作、背筋がピーンと伸びた座位、シーンの切れ間での凍りつくような静寂、と通常の映画館ではあり得ない異空間でした。ストーリーは、実際には「お由の方」とは何もなかったんですが、結果的に現代で言う冤罪を甘んじて受けたことになります。つまりは、藩のお家騒動のとばっちりということなんですが、正室と側室あるいは側室同士の跡目争いに関係したことでもあります。本を読んでると分かることですが、映画だけで理解するのは難しいかもしれませんね。それに対して一切の言い訳をせず、藩の歴史である「家譜」を完成させ、息子(吉田晴登)を元服させ、娘の薫(堀北真希)と監視役の檀野庄三郎(岡田准一)の挙式も済ませ、この世に思い残すことがないよう組んだ段取りも見事でした。

 何より一番の功績は、鉄拳(源吉の五十叩きの刑の仕返しとして)と一通の書状と引き換えに、中根家老に百姓を大事にすることを肝に銘じさせたことじゃないでしょうか。年貢米は天候に左右されるということで、七島筵を特産品に育て藩の財政と農民の暮らしを向上させた功績も大きいのですが、一方でそれが播磨屋の私腹を肥やすことになります。実は「お美代の方」が武家の出ではなく、播磨屋の娘であるという事実も判明しますが、いつの時代も金との癒着は断ち切れないということでしょうか。

 そんな複雑な背景はさておき、撮影場所は会津若松でも行われてますが、七割方岩手県遠野市だということです。小説を読んでて思い描いた風景と瓜二つで驚いたぐらいです。映画では、蜩が鳴いてるシーンもありましたが、あえてそれに触れないんですね。おそらく蜩の鳴き声を知らない人も中にはいるんでしょうけど。その美しい風景を巡る手立てがありました。この度遠野市では、映画にちなんだガイドブックをB5判8ページで3万部作成したそうです。同じものが遠野市観光協会のサイトにありましたので、ぜひご覧いただきたいものです。

 (私が過去に書いた感想文はこちら

『春を背負って』

2014年06月14日 | 映画・DVD
 公開初日に観るというのは初めてかもしれません。しかしながら土曜の初日にもかかわらず、10人ほどしか入ってませんでした。巷の評価は低そうです。舞台は、立山の菫小屋こと大汝山休憩所。昨年立山を縦走した際に、(有料)トイレをお借りし小屋前で記念撮影し、昼食をとったのが思い出されました。悪天候だったので眺望はありませんでしたが、映画だと小屋の右手に常念岳が一際大きく見えました。ウエアはモンベルの全面バックアップで、シーンが変わるごとにウエアも変わってました。帰りに弘前のさくら野内にあるモンベルに立ち寄りましたが、レジ脇にでかいポスターのパネルが設置してありました。モンベルはそれほど好きなブランドではないので買うつもりはなかったのですが、ベストとTシャツ1枚で1万円超え。メーンバーズカードに1,500円払ったのもありますが、結構しますなぁ。

 話を戻しますと、父の死によりトレーダーから山小屋の主に転身した長嶺亨(松山ケンイチ)は、朝の3時に起きれなくて寝坊したり、ボッカや病人をおぶったりと180度違う世界に戸惑い。大汝山からの展望は360度なんですけどね。ただ撮影場所が、同じ岩稜帯であったのがいささか残念ではありますけども。山小屋の使命は、登山者に寝所と食事を提供するだけではなく、登山道の整備や遭難者の救助にも携わることなんですね。大部屋に個室を造る構想を亨が披露してましたが、実際の大汝山休憩所でも改装されたそうです。ほとんどはセットを使ってたので、映画では見れませんでしたけども。ゴロさん(豊川悦司)が言ってた「心の避難所」という側面もあると思います。自分の居場所をみつけに山や山小屋に来る人は意外と多いのかも。「背負ってるものをおろす」という意味では、深いというより怖いです。そのほかに厳しさと美しさ、危険と山の魅力は表裏一体で、それを克服した際の達成感は成し得た者にしか味わえない格別のものであるはずです。でも単独行で、親不知海岸の石を栂海新道経由で槍の山頂へ置いてくるんだと息巻いてた大学生は、カラビナに飲み物やマグを付けてブラブラさせてました。ザックに色々くっつけてる人がいますが、何かの拍子に枝や岩にひっかかることがあり、全くの素人だとそれだけでバレてしまいます。

 それにつけても俳優陣の笑顔がナチュラルで素晴らしかったですね。蒼井優は決して美人ではないですけど人間味溢れる演技でした。岳にも出てた市毛良枝も山映画には欠かせない存在です。立ち姿だけで、山をやってる人かそうでないかって分かるもんなんですね。エンドロールを見てましたら、昨年縦走の際お世話になった立山ガイド協会所属のモヒカンの富山宏治氏の名前がありました。2ショット写真は私の宝になりそうです。そのエンドロールと一緒に北アルプスの雄大な山々が出てきますので、最後まで席を立たずに観ることをお勧めいたします。

『ネイチャー』

2014年05月16日 | 映画・DVD

 BBC EARTH製作の『ネイチャー』を観てきました。3Dはやってなくて、上映も1日2回だけ。平日には客が入りませんからね。その前にSUBWAYで腹ごしらえ。時々カミサンにも買ってきてもらってるんですが、今回はテイクアウトせず店の片隅にあるイートインコーナーを使いました。ハーブソーセージとスープは10種野菜のポタージュ。おやつにしては若干高く計670円。ソーセージは少し塩味が濃かったですけど、スープとも合ってました。そしてジャンボは高いので明日抽選でキャリーオーバー発生中のロト7を買い、ユニクロ、無印、ダイソーでワンパターンの買い物をして映画に臨みました。『アース』はDVDで観てますが、新開発の4K/3Dカメラを駆使したスーパースローや早送り映像は、益々パワーアップしてますね。滝クリのナレーションは、声質が嫌いなので微妙ですが、自然ドキュメンタリーでしたら他にもっと上手い人がいるでしょ。それと映像を見せるんでしたら、邪魔にならないぐらいもっと音を絞ってほしかったです。

 テーマは、生き物の営みには欠かせない太陽と水なんですが、弱肉強食がサブテーマか!? 夜になるとゾウは目が見えなくなるのでライオンが襲うんですが、『アース』と被るのを嫌ったのか直接的な映像は出てこなかったですね。そして、ワニとヌーの戦い、軍隊アリ、砂漠の蛇やカメレオン、海ではミノカサゴの捕食といったシーンが出てきました。海ガメが珊瑚をかじっているのとか、雨季と乾季でのゾウの皮膚の違いとか、水浴びして歓喜するゾウなど、迫力映像が次々と繰り出されます。映像美では、ミルククラウンやチューブ波、そして何といってもピンクフラミンゴ(レッサーフラミンゴ)です。ケニアのメクル湖は、海水より濃いアルカリ性高塩分濃度の湖で、そこで出来るスピルリナという藻を食べることによって、ピンク色(というかほとんど赤)になるんだそうです。1日で夏と冬(夜)が繰り返されてる、高山の過酷な環境下でも適応して生きるヒヒも、初めて知りました。どうしてもアフリカが中心になりがちですが、次回は範囲を広げて他の地域も見せてほしいものです。