年明けから、木山捷平にはまっています。
年末にちくま日本文学全集で見つけてから、一気読みです。
井伏鱒二、太宰治関連のことを書いているので前から気にはなっていたのです。
短編「うけとり」を読んで一目惚れ、おもしろいです。
『講談社文芸文庫』は相変わらず古書価格が高く、品切れものが多く困ったものですが、
何とか図書館で借りることができたものから読んでます。
ちなみにリストを挙げておきます。
木山捷平文庫著作リスト(講談社文芸文庫12冊、旺文社文庫4冊、ちくま日本文学全集1冊) *2013年8月現在の情報です。
- 大陸の細道【海の細道、雪の原、白兎、草枕】品切れ
- 氏神さま・春雨・耳学問【初恋、子におくる手紙、一昔、出石城崎、尋三の春、山ぐみ、氏神さま、春雨、耳学問、竹の花筒、歳月、修身の時間、帰る所、浜松の茶瓶、点滴日記】品切れ *追記2012年12月特別復刊
- 白兎・苦いお茶・無門庵【白兎、苦いお茶、市外、豆と女房、茶の木、葉鶏頭、無門庵、軽石、雨、大安の日】2011年夏の復刊、在庫あり
- 井伏鱒二・弥次郎兵衛・ななかまど【骨さがし、枕頭台、鼠ケ関、赤い提灯、弁当、朱い実、山陰、弥次郎兵衛、釘、ななかまど、太宰治、井伏鱒二】在庫あり
- 木山捷平全詩集【】20周年のアンコール復刊、在庫あり
- おじいさんの綴方・河骨・立冬【おじいさんの綴方、掌痕、父危篤、抑制の日、歯痛の日、河骨、ねんねこ、幸福、立冬、枯木の花】2013年7月夏の名著復刊
- 下駄に降る雨・月桂樹・赤い靴下【貸間さがし、お守り礼、下駄に降る雨、裏の山、かなかな、清流、七月の情熱、還暦の旅、月桂樹、去年今年、赤い靴下、斜里の白雪】品切れ
- 角帯兵児帯・わが半生記【エッセイ集】品切れ
- 鳴るは風鈴 木山捷平ユーモア小説選【玉川上水、耳かき抄、逢びき、鳴るは風鈴、コレラ船、下駄の腰掛、山つつじ、川風、柚子、最低、御水取】在庫あり
- 長春五馬路【】在庫あり *2013年1月在庫なし
- 大陸の細道【講談社文芸文庫スタンダード】在庫あり
- 落葉・回転窓 木山捷平純情小説選【村の挿話、猫柳、空閨、増富鉱泉、男の約束、落葉、回転窓、留守の間、口婚、好敵手、七人の乙女】2012/12月刊
- ちくま日本文学全集【詩、俳句、うけとり、おじいさんの綴方、長春五馬路、春雨、軽石、下駄の腰掛】品切れ
- 耳学問・尋三の春旺文社文庫106-1 休刊
- 茶の木・去年今年旺文社文庫106-2 休刊
- 大陸の細道旺文社文庫106-3 休刊
- 長春五馬路旺文社文庫106-4 休刊
amazonでチェックしたところ手に入るのは現在6冊のみ、ほとんど読めないではないか。
さて、ここからは苦言であります。
朝日新聞の西村賢太による講談社文芸文庫への苦言を読んで、というわけではないのですが、まあ殿様商売としか言いようがないですし、
堀辰雄の「風立ちぬ」を表題作とした文庫を1400円で買う人間が世の中にどこまでいるのか?、不思議です。
今、藤澤清造「根津権現裏」(新潮文庫)も併読しているのですが、出版社と書店の行く末が不憫でなりません。
amazon と itunes store の成功によるレコード屋の壊滅は言うまでもなく、
amazon (と 電子書籍はまだ無理だろう)による本屋の壊滅は現実問題あと数年ではないかと思う。
足を運んだ本屋に欲しい新刊本が全くない状態では、どうにもこうにもならない。
ごくごく一部の売れる本が、その他大勢の売れない本を支えている現状を打開しないと、
いつまでたっても袋小路から抜け出せない気がする。
とはいえ、マニアが欲しがる本ばっかり復刊しても潰れるし、
売れないと分かってはいても、ヒット作を探し続けるしかないのが出版業界の苦しい所なのか。
いつの間にやら品切れや版切れになる前に、『毎月の新刊』ならぬ『毎月の品切れ』としてどこかに載せて欲しいと思う今日この頃。