去年から刊行されている選集シリーズの最後である、
日高敏隆「人間はどういう動物か 日敏隆選集 Ⅷ」(講談社ランダムハウス)
タイトル通り“人間について”がテーマ(この第8巻のみ書き下ろしっぽい)。
実は私、生物は、高校で授業を受けていたにもかかわらず、非常に苦手。
あんまり興味が持続しなくて困っています。
理由はいろいろあるのですが、取りあえず食わず嫌いな感じです。
教科書の文章を何回読んでも頭に入らないし、
教科書の図や絵を見ても、生ではないので、真に理解したのかというと疑問。
なので、たぶん純粋に嫌いなんだろうな、と思ってます。
好きになる努力はしているというか、個々のテーマは非常におもしろいと思うですが、
組みあがってできる学問としての生物に魅力を感じない。
といった具合に、個人的にはあんまり生物は得意ではないので、
生物関係の本はよく読みます。
この日高敏隆さんのエッセイや評論も読むとおもしろいなーと思うのですが、
例えば、サルと類人猿の違いとか、イヌとヒトの骨格の違いとか、直立歩行とか、
ファーブルの受け入れとか、メスとオスの上下関係とか、
ふむふむ、なるほど、と思うのですが、
生物学そのものにおもしろさを感じるまでにはいけていない。
たぶん生物学の用語に拒否反応があるんだろうな。
福岡伸一「生命と食」(岩波ブックレット)もペラペラと読んでみると、
生命の定義が自転車操業というのは、NHKの「ニッポンの教養」で言ってたとおりなんですが、
なんかそれでいて科学を感じるまでにはいかない。
教育問題を語る人たちが教育的ではないようなもんで、
何だかうさんくさく感じてしまう。
iPS細胞もそうなんだけど、果たして、そんなにうまくいっているのか?
という疑問がどうしても頭をよぎる。
単なる杞憂であるとは思いますが…。