ドコモと日本通信の交渉が決着し、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)の料金が10Mbpsで月1500万円になったそうである。 つまり、ドコモに毎月1500万円払えばドコモの全国網を10Mbps分利用できると考えてよいだろう。
この価格はどのくらいの値段かを考えてみよう。まず、一月1500万円という価格だが、一人3000円の料金で5000人相当である。これでは全額ドコモへの支払いになってしまうので、少なくとも10000人の加入者で一月3000円の料金にしないといけない、ということである。
次に10Mbpsというのがどのくらいのレートかを考えてみる。電話で考えると10Kbpsくらいだから10Mbpsで1000チャネルである。電話の呼量は0.1アーラン以下が普通なので、10人に一人が電話しているというのが電話のトラヒック計算に用いられる数字なので、電話加入者を1万人用意して3000円の料金にすれば事業が成り立つ、という妥当な数値に思われる。
電話の場合にはほかの設備も必要になるのでやや苦しい感じだが、なかなか良いところを抑えた価格である感じがする。実際には電話ではなくデータでサービスを考えるのが普通だろうがデータ系で電話よりもコストパフォーマンスの良い事業を考えればよいわけで探せば見つかるような気がする。 E-mobileはドコモの半額でMVNOができるそうだが、これもなかなか良く考えた値付けという感じがする。
これでMVNOが広がってくれば移動通信の世界も新しい展開が開けてくるのではないだろうか。
台湾の携帯電話メーカーHTCがドコモ、AU、ソフトバンク、E-Mobileの全てにいわゆるスマートフォンを供給し始めた。
スマートフォンメーカーとしてはブラックベリーのRIM、iPhoneのアップル、そしてこのHTCが世界3強であるが、私はこの中でHTCに最も注目している。HTCはRIMやAppleのように端末のブランドはそれほど有名ではない。ビジネスモデルもほかの2社とかなり異なっている。
RIMは携帯電話用メールで成長してきた会社である。日本では携帯電話でメールを使うことは当たり前になっているが欧米ではまだあまり普及しておらず、日本ではCメールと呼ばれるSMS(ショートメッセージ)が中心となっている。つまり特別にメールアドレスを持つのではなく電話番号に対してメッセージを送るサービスである。日本でもCメールはあるのだがほとんどの人は別にアドレスを持つメールを使用している。それはCメールにいろいろ制約があるからである。
RIMは欧米で日本のようなメールサービスを開始した。それもビジネスマンに注目して、会社のメールを携帯端末に転送できるようなサーバーの仕組みと、アルファベットのキーボードを持つBlackberry端末とを組み合わせて販売した。メールの仕組みが普及していなかった欧米ではこれがビジネスマンに受け、さらにはオペレータにとってもBlackberry端末は使用トラヒックが多くARPU(平均利用料金)が高いことからオペレータに好まれて普及している。
私はしかし、日本や中国などの漢字文化圏ではこの端末はまず普及しないだろうと思っている。漢字はいずれにせよ変換が必要でそれならば、キーボードのために端末を大きくする意味はなく、小型で済むテンキーで十分だからである。
iPhoneはAppleがiPodの携帯電話版として出した端末である。音楽端末iPodで大成功したAppleはいつでも、どこででも好きな音楽をダウンロードできる端末としてiPhoneを投入した。タッチスクリーンのユーザーインターフェイスが珍しいので新しい携帯電話として注目を浴びているが、いずれiPhoneユーザーはiPodファンに集約していくニッチ市場だと思っている。
上記2社はいずれもOSを独自開発して独自サービスを展開しており、AppleはAPIを公開してアプリ開発パートナーを集めようとしている。 その意味では他社がまねできない強みを持っている。
HTCはこれに対して早くからマイクロソフトの出しているWindows Mobile用の端末に注力している。Windows Mobileは最初はパソコンの発想で処理が重く、携帯端末としては使いづらいものだったが、しだいに改良されてきて使えるようになってきている。ビジネスマンにとってはWindos Mobile端末はオフィスアプリケーションとの連携が良いのが魅力であり、RIMに魅力を感じない漢字圏のビジネスマンはスマートフォンとしてはこちらに流れるだろうと思っている。
HTCはまたGoogleが引っ張っているAndroid端末にも注力している。Android端末はまだ市場に投入されていないので実力は不明だが、かなり進んでいるような印象を受ける。アメリカ型のモバイルインターネット市場にはかなり強い感じがする。
HTCはOSは独自ではなく大手のものを使っているので市場が大きくなってきて大手のメーカーが参入し始めた時にどこに自分たちの強みを残すかが課題である。特に韓国メーカーであるSamsung、LGはHTCの強力なライバルになるだろう。今不調のモトローラもこの分野に注力してくるかもしれない。OS自体はオープンなので差別化は難しく、韓国メーカーが追い付いてくるまでにどの程度ブランドを確立できるかが勝負のような気がする。
独自技術を持っていないと価格競争になった時には苦しくなるのが難点で、市場開拓はしたのだが果実は大手にさらわれる、ということになりかねない。そのあたりでHTCがどのような戦略を出してくるか、注目してみていきたいと思う。
スマートフォンメーカーとしてはブラックベリーのRIM、iPhoneのアップル、そしてこのHTCが世界3強であるが、私はこの中でHTCに最も注目している。HTCはRIMやAppleのように端末のブランドはそれほど有名ではない。ビジネスモデルもほかの2社とかなり異なっている。
RIMは携帯電話用メールで成長してきた会社である。日本では携帯電話でメールを使うことは当たり前になっているが欧米ではまだあまり普及しておらず、日本ではCメールと呼ばれるSMS(ショートメッセージ)が中心となっている。つまり特別にメールアドレスを持つのではなく電話番号に対してメッセージを送るサービスである。日本でもCメールはあるのだがほとんどの人は別にアドレスを持つメールを使用している。それはCメールにいろいろ制約があるからである。
RIMは欧米で日本のようなメールサービスを開始した。それもビジネスマンに注目して、会社のメールを携帯端末に転送できるようなサーバーの仕組みと、アルファベットのキーボードを持つBlackberry端末とを組み合わせて販売した。メールの仕組みが普及していなかった欧米ではこれがビジネスマンに受け、さらにはオペレータにとってもBlackberry端末は使用トラヒックが多くARPU(平均利用料金)が高いことからオペレータに好まれて普及している。
私はしかし、日本や中国などの漢字文化圏ではこの端末はまず普及しないだろうと思っている。漢字はいずれにせよ変換が必要でそれならば、キーボードのために端末を大きくする意味はなく、小型で済むテンキーで十分だからである。
iPhoneはAppleがiPodの携帯電話版として出した端末である。音楽端末iPodで大成功したAppleはいつでも、どこででも好きな音楽をダウンロードできる端末としてiPhoneを投入した。タッチスクリーンのユーザーインターフェイスが珍しいので新しい携帯電話として注目を浴びているが、いずれiPhoneユーザーはiPodファンに集約していくニッチ市場だと思っている。
上記2社はいずれもOSを独自開発して独自サービスを展開しており、AppleはAPIを公開してアプリ開発パートナーを集めようとしている。 その意味では他社がまねできない強みを持っている。
HTCはこれに対して早くからマイクロソフトの出しているWindows Mobile用の端末に注力している。Windows Mobileは最初はパソコンの発想で処理が重く、携帯端末としては使いづらいものだったが、しだいに改良されてきて使えるようになってきている。ビジネスマンにとってはWindos Mobile端末はオフィスアプリケーションとの連携が良いのが魅力であり、RIMに魅力を感じない漢字圏のビジネスマンはスマートフォンとしてはこちらに流れるだろうと思っている。
HTCはまたGoogleが引っ張っているAndroid端末にも注力している。Android端末はまだ市場に投入されていないので実力は不明だが、かなり進んでいるような印象を受ける。アメリカ型のモバイルインターネット市場にはかなり強い感じがする。
HTCはOSは独自ではなく大手のものを使っているので市場が大きくなってきて大手のメーカーが参入し始めた時にどこに自分たちの強みを残すかが課題である。特に韓国メーカーであるSamsung、LGはHTCの強力なライバルになるだろう。今不調のモトローラもこの分野に注力してくるかもしれない。OS自体はオープンなので差別化は難しく、韓国メーカーが追い付いてくるまでにどの程度ブランドを確立できるかが勝負のような気がする。
独自技術を持っていないと価格競争になった時には苦しくなるのが難点で、市場開拓はしたのだが果実は大手にさらわれる、ということになりかねない。そのあたりでHTCがどのような戦略を出してくるか、注目してみていきたいと思う。
NokiaはAppleに対抗してNokia Music Storeを立ち上げているが最近、このNokia Music Storeに1年間無料でアクセスできる「Comes with Music」サービスを開始すると発表した。
これに対応したNokiaの端末を買うと1年間無料でアクセスできるとのこと。いずれにせよ、音楽を集めるにはコストがかかるので特定端末に1年間無料というインセンティブを与えることで端末が売れれば良いという判断だろう。
特定の機種という条件と、一年間という期間はなかなかよく考えられた販売促進の方法だと思う。これでどの程度Appleに対抗できるかは不明だが、数字は見守っていきたいと思う。Nokiaの携帯電話はiTunesよりもはるかに多い台数売れているのでAppleにとっても脅威となることだろう。
端末のシェア向上よりも、最近立ち上げたサービスであるOviの認知度を上げる点に狙いがあると思う。
これに対応したNokiaの端末を買うと1年間無料でアクセスできるとのこと。いずれにせよ、音楽を集めるにはコストがかかるので特定端末に1年間無料というインセンティブを与えることで端末が売れれば良いという判断だろう。
特定の機種という条件と、一年間という期間はなかなかよく考えられた販売促進の方法だと思う。これでどの程度Appleに対抗できるかは不明だが、数字は見守っていきたいと思う。Nokiaの携帯電話はiTunesよりもはるかに多い台数売れているのでAppleにとっても脅威となることだろう。
端末のシェア向上よりも、最近立ち上げたサービスであるOviの認知度を上げる点に狙いがあると思う。
政府が補助金を出して下野市内に光ファイバーを張り巡らせる計画が決まったそうである。記事によると3割くらいが政府の補助金で残りは地方自治体が出資するようである。
私はこのような形が道路工事に代わる公共事業の在り方ではないかと思っている。つまり、情報通信産業促進のために政府が補助金を出すという形である。
私のイメージでは地方自治体がメインに負担するのではなく民間が負担するのが良いと思う。 例えば地方の街の商店街とか温泉街とかで、高速インターネットを入れることによって事業がうまくいく可能性がある。工事費を全額負担するのはつらいので何割かを補助金として出す、というようなスキームである。
最初は費用の6割くらいを補助金として出す、といって合計金額と件数を限って募集する。応募が多い場合には抽選にする。それを何ラウンドか繰り返し、応募状況によって補助率を変えていく、というようなやり方である。
狙いは、高速ネット環境を整えると事業がうまくいくという認識が広がることで、広がっていけば補助率を下げていく。最初に目を付けた人は得をすることになるが、それは見識があったということだろう。
こういうことに補助金を使っていくのがこれからの国にとっての必要なやり方だろうと思う。あるいは県単位にポリシーを任せて宮崎県は道路に投資したが、島根県はインターネットに投資した、どちらが結果を出したか、というようなやり方でもよいと思う。
公共工事もこのような大きなフレームワークで動いてほしいものだと思う。
私はこのような形が道路工事に代わる公共事業の在り方ではないかと思っている。つまり、情報通信産業促進のために政府が補助金を出すという形である。
私のイメージでは地方自治体がメインに負担するのではなく民間が負担するのが良いと思う。 例えば地方の街の商店街とか温泉街とかで、高速インターネットを入れることによって事業がうまくいく可能性がある。工事費を全額負担するのはつらいので何割かを補助金として出す、というようなスキームである。
最初は費用の6割くらいを補助金として出す、といって合計金額と件数を限って募集する。応募が多い場合には抽選にする。それを何ラウンドか繰り返し、応募状況によって補助率を変えていく、というようなやり方である。
狙いは、高速ネット環境を整えると事業がうまくいくという認識が広がることで、広がっていけば補助率を下げていく。最初に目を付けた人は得をすることになるが、それは見識があったということだろう。
こういうことに補助金を使っていくのがこれからの国にとっての必要なやり方だろうと思う。あるいは県単位にポリシーを任せて宮崎県は道路に投資したが、島根県はインターネットに投資した、どちらが結果を出したか、というようなやり方でもよいと思う。
公共工事もこのような大きなフレームワークで動いてほしいものだと思う。
総務省が先日IMT2000のTDDバンドを獲得したIP-Mobileが設備投資をできずに倒産し、周波数を返却した空き地の再利用の検討を開始したというニュースが入っている。
現時点では京セラがiBurstを使ったサービスをCATV事業者と組んで考えているようである。これに呼応して(だと思うが)SoftbankがDoBをやりたいという提案書をVodafoneなどと共同で今週の3GPPに寄書として出している。
DoBというのはDownlink optimized for Broadcastingの略で、3GPPのTDD技術であるTD-CDMAは世界のどこでも使われていないのに目を付けてWCDMAの下りチャネルをTDDの周波数帯で使用しようという提案である。これで下り専用の放送用途に使おうという構想である。
この問題は周波数行政にまでかかわる話であり、実用化されていないとはいうもののTDDを推進している会社から猛反対があって投票になり、どちらも71%の賛成を得られずに結論なしという状態、つまりDoBは認められていないという状況に陥っているものである。
これをソフトバンクが今回担ぎ出したのはこのIP-Mobileの跡地を狙ってのことだと思うが、なかなか積極的な動きだと感心している。
現時点では京セラがiBurstを使ったサービスをCATV事業者と組んで考えているようである。これに呼応して(だと思うが)SoftbankがDoBをやりたいという提案書をVodafoneなどと共同で今週の3GPPに寄書として出している。
DoBというのはDownlink optimized for Broadcastingの略で、3GPPのTDD技術であるTD-CDMAは世界のどこでも使われていないのに目を付けてWCDMAの下りチャネルをTDDの周波数帯で使用しようという提案である。これで下り専用の放送用途に使おうという構想である。
この問題は周波数行政にまでかかわる話であり、実用化されていないとはいうもののTDDを推進している会社から猛反対があって投票になり、どちらも71%の賛成を得られずに結論なしという状態、つまりDoBは認められていないという状況に陥っているものである。
これをソフトバンクが今回担ぎ出したのはこのIP-Mobileの跡地を狙ってのことだと思うが、なかなか積極的な動きだと感心している。
ある機会があって日経エレクトロニクスを頂いて久しぶりに読んだ。
この最後のページに編集者のコメントがあるのだが、編集長のiPhoneに対する評価が秀逸なので紹介しておこう。
iPhoneは美人の女性のようなもので、美貌につられていろいろ努力して仲良くなった。ところが親しくなってみるとお金はかかるし、態度は横柄で、性格は良くない。今度はどうやって別れようかと考えるようになる。というものである。私はiPhoneは持っておらず見せてもらっただけであるが、言いえて妙という感じがする。
これに対してニンテンドー評は、「気になる人ではあるがこちらから動こうとは思わない程度である。しかし、機会があって話し始めると性格が良いことがわかってだんだん深みにはまる」というものである。こちらもよくポイントを突いていると思う。私もWiiを買ってみたいと思っているのだが受験生がいるので辛抱している。
同じ号にQualcommのCEOであるPaul Jacobsの無線技術の見方が載っていたが、こちらも本質をとらえていると思う。
ウィトラのつぶやきのほうに書いたが、私が社会の出てから今日までを振り返ってみると社会の圧倒的な変化をもたらしたものは携帯電話とパソコン、それにインターネットであるといえるだろう。
携帯電話とパソコンはそれまで存在していた電話とコンピュータがそれぞれ小型化して、自由に使えるようになったものであるが、インターネットはコンセプトすらなかった。通信手段といえば電話とFAX、それに郵便くらいだったし、よそのコンピュータの中身をのぞきに行く、それも世界規模で実現するなどは考えもしなかった。
これらは皆、情報通信産業である。この情報通信産業がここまで大きく急速に発展した背景には半導体技術と光通信技術があり、その上にそれを使いこなすソフトウェア技術が大きく広がったことがあげられるだろう。 しかし、現実の産業をみると日本の情報通信産業は青息吐息であり、事業として成功しているのは自動車産業である。
自動車はこの40年間変わったといっても燃費が3倍になったり、エアバッグがついたり、あとは情報通信産業の成果を取り込んだり、という程度である。情報通信産業の燃費回線効果でいえば1万倍を超えるレベルといえるだろう。
日本で自動車産業が業績が良く、情報通信産業が良くないのは世界との戦いで自動車産業は勝っていて情報通信産業は負けている点が最も大きな要因であるといえるだろう。しかし、世界全体に目を広げても、情報通信産業が自動車産業を圧倒しているとは思えず、技術革新の程度に比べれば、情報通信産業は産業化に失敗しているといえるだろう。
その理由はどこにあるかは明白で、情報通信産業のプレーヤーは競争で必要以上に値段を下げるからである。これからはインターネットの活用が情報通信産業の中でも特に技術革新によって利便性をもたらし、我々の生活に大きな影響を与えるものと思われるが、インターネットは無料が当たり前のようなイメージが定着しており、ここでもその果実を手にするのは技術革新を起こした人たちよりもむしろそれを利用する人たちになりそうである。
それでも社会が順調に進歩するのならかまわないのだが、大学の進学希望などで情報通信産業は仕事がきついばかりで収入は少ないとして敬遠される傾向が出てきており、これは世界全体にとって、特に日本が顕著なので日本にとって、大きな問題であると思う。
ビル・ゲイツの唱えるCreative Capitalismではないが、皆が自分だけ儲かるのではなく、全員が幸せになることを目指すような社会システムの構築を目指すべきではないだろうか。
ゼロサムゲームで得をする人がいればその分損をする人がいる、という世界から抜け出して、技術革新をもたらすことによって、関係者全員に利益がまわるようにするには現在の資本主義では限界が見えてきているように思う。
国家レベルで新しい社会の仕組みを考えるべき時期にしているような気がする。
携帯電話とパソコンはそれまで存在していた電話とコンピュータがそれぞれ小型化して、自由に使えるようになったものであるが、インターネットはコンセプトすらなかった。通信手段といえば電話とFAX、それに郵便くらいだったし、よそのコンピュータの中身をのぞきに行く、それも世界規模で実現するなどは考えもしなかった。
これらは皆、情報通信産業である。この情報通信産業がここまで大きく急速に発展した背景には半導体技術と光通信技術があり、その上にそれを使いこなすソフトウェア技術が大きく広がったことがあげられるだろう。 しかし、現実の産業をみると日本の情報通信産業は青息吐息であり、事業として成功しているのは自動車産業である。
自動車はこの40年間変わったといっても燃費が3倍になったり、エアバッグがついたり、あとは情報通信産業の成果を取り込んだり、という程度である。情報通信産業の燃費回線効果でいえば1万倍を超えるレベルといえるだろう。
日本で自動車産業が業績が良く、情報通信産業が良くないのは世界との戦いで自動車産業は勝っていて情報通信産業は負けている点が最も大きな要因であるといえるだろう。しかし、世界全体に目を広げても、情報通信産業が自動車産業を圧倒しているとは思えず、技術革新の程度に比べれば、情報通信産業は産業化に失敗しているといえるだろう。
その理由はどこにあるかは明白で、情報通信産業のプレーヤーは競争で必要以上に値段を下げるからである。これからはインターネットの活用が情報通信産業の中でも特に技術革新によって利便性をもたらし、我々の生活に大きな影響を与えるものと思われるが、インターネットは無料が当たり前のようなイメージが定着しており、ここでもその果実を手にするのは技術革新を起こした人たちよりもむしろそれを利用する人たちになりそうである。
それでも社会が順調に進歩するのならかまわないのだが、大学の進学希望などで情報通信産業は仕事がきついばかりで収入は少ないとして敬遠される傾向が出てきており、これは世界全体にとって、特に日本が顕著なので日本にとって、大きな問題であると思う。
ビル・ゲイツの唱えるCreative Capitalismではないが、皆が自分だけ儲かるのではなく、全員が幸せになることを目指すような社会システムの構築を目指すべきではないだろうか。
ゼロサムゲームで得をする人がいればその分損をする人がいる、という世界から抜け出して、技術革新をもたらすことによって、関係者全員に利益がまわるようにするには現在の資本主義では限界が見えてきているように思う。
国家レベルで新しい社会の仕組みを考えるべき時期にしているような気がする。
台湾の端末市場ではあるがHTCがモトローラを抜いて4位に上がったというニュースが流れている。台数ベースでなく売上高ベースだそうであるが、Sony-Ericsson、Nokia、Samsung、HTC、Motorolaの順だそうである。
HTCは最近HTC Touch Diamondという機種を発売して注目を集めている。これはiPhoneと似たUIでタッチセンサーで使うUIになっている。Appleの特許を逃れているそうで(本当かどうかはわからない)、Googleの提唱するAndroidのPlatformとして採用されるのではないかという話が流れている。
このHTC Touch DiamondはOSとしてはWindows Mobile 6.1 を採用しているそうである。 HTCは販売台数は限られているがWindows Mobile採用の端末メーターとしては断トツであり、Androidの中でも存在感がある。
High Endのみしか出がけていないので販売台数は限られているが、今後韓国メーカーに次いで伸びてくるのではないかと思っている。
HTCは最近HTC Touch Diamondという機種を発売して注目を集めている。これはiPhoneと似たUIでタッチセンサーで使うUIになっている。Appleの特許を逃れているそうで(本当かどうかはわからない)、Googleの提唱するAndroidのPlatformとして採用されるのではないかという話が流れている。
このHTC Touch DiamondはOSとしてはWindows Mobile 6.1 を採用しているそうである。 HTCは販売台数は限られているがWindows Mobile採用の端末メーターとしては断トツであり、Androidの中でも存在感がある。
High Endのみしか出がけていないので販売台数は限られているが、今後韓国メーカーに次いで伸びてくるのではないかと思っている。