台湾の携帯電話メーカーHTCがドコモ、AU、ソフトバンク、E-Mobileの全てにいわゆるスマートフォンを供給し始めた。
スマートフォンメーカーとしてはブラックベリーのRIM、iPhoneのアップル、そしてこのHTCが世界3強であるが、私はこの中でHTCに最も注目している。HTCはRIMやAppleのように端末のブランドはそれほど有名ではない。ビジネスモデルもほかの2社とかなり異なっている。
RIMは携帯電話用メールで成長してきた会社である。日本では携帯電話でメールを使うことは当たり前になっているが欧米ではまだあまり普及しておらず、日本ではCメールと呼ばれるSMS(ショートメッセージ)が中心となっている。つまり特別にメールアドレスを持つのではなく電話番号に対してメッセージを送るサービスである。日本でもCメールはあるのだがほとんどの人は別にアドレスを持つメールを使用している。それはCメールにいろいろ制約があるからである。
RIMは欧米で日本のようなメールサービスを開始した。それもビジネスマンに注目して、会社のメールを携帯端末に転送できるようなサーバーの仕組みと、アルファベットのキーボードを持つBlackberry端末とを組み合わせて販売した。メールの仕組みが普及していなかった欧米ではこれがビジネスマンに受け、さらにはオペレータにとってもBlackberry端末は使用トラヒックが多くARPU(平均利用料金)が高いことからオペレータに好まれて普及している。
私はしかし、日本や中国などの漢字文化圏ではこの端末はまず普及しないだろうと思っている。漢字はいずれにせよ変換が必要でそれならば、キーボードのために端末を大きくする意味はなく、小型で済むテンキーで十分だからである。
iPhoneはAppleがiPodの携帯電話版として出した端末である。音楽端末iPodで大成功したAppleはいつでも、どこででも好きな音楽をダウンロードできる端末としてiPhoneを投入した。タッチスクリーンのユーザーインターフェイスが珍しいので新しい携帯電話として注目を浴びているが、いずれiPhoneユーザーはiPodファンに集約していくニッチ市場だと思っている。
上記2社はいずれもOSを独自開発して独自サービスを展開しており、AppleはAPIを公開してアプリ開発パートナーを集めようとしている。 その意味では他社がまねできない強みを持っている。
HTCはこれに対して早くからマイクロソフトの出しているWindows Mobile用の端末に注力している。Windows Mobileは最初はパソコンの発想で処理が重く、携帯端末としては使いづらいものだったが、しだいに改良されてきて使えるようになってきている。ビジネスマンにとってはWindos Mobile端末はオフィスアプリケーションとの連携が良いのが魅力であり、RIMに魅力を感じない漢字圏のビジネスマンはスマートフォンとしてはこちらに流れるだろうと思っている。
HTCはまたGoogleが引っ張っているAndroid端末にも注力している。Android端末はまだ市場に投入されていないので実力は不明だが、かなり進んでいるような印象を受ける。アメリカ型のモバイルインターネット市場にはかなり強い感じがする。
HTCはOSは独自ではなく大手のものを使っているので市場が大きくなってきて大手のメーカーが参入し始めた時にどこに自分たちの強みを残すかが課題である。特に韓国メーカーであるSamsung、LGはHTCの強力なライバルになるだろう。今不調のモトローラもこの分野に注力してくるかもしれない。OS自体はオープンなので差別化は難しく、韓国メーカーが追い付いてくるまでにどの程度ブランドを確立できるかが勝負のような気がする。
独自技術を持っていないと価格競争になった時には苦しくなるのが難点で、市場開拓はしたのだが果実は大手にさらわれる、ということになりかねない。そのあたりでHTCがどのような戦略を出してくるか、注目してみていきたいと思う。
スマートフォンメーカーとしてはブラックベリーのRIM、iPhoneのアップル、そしてこのHTCが世界3強であるが、私はこの中でHTCに最も注目している。HTCはRIMやAppleのように端末のブランドはそれほど有名ではない。ビジネスモデルもほかの2社とかなり異なっている。
RIMは携帯電話用メールで成長してきた会社である。日本では携帯電話でメールを使うことは当たり前になっているが欧米ではまだあまり普及しておらず、日本ではCメールと呼ばれるSMS(ショートメッセージ)が中心となっている。つまり特別にメールアドレスを持つのではなく電話番号に対してメッセージを送るサービスである。日本でもCメールはあるのだがほとんどの人は別にアドレスを持つメールを使用している。それはCメールにいろいろ制約があるからである。
RIMは欧米で日本のようなメールサービスを開始した。それもビジネスマンに注目して、会社のメールを携帯端末に転送できるようなサーバーの仕組みと、アルファベットのキーボードを持つBlackberry端末とを組み合わせて販売した。メールの仕組みが普及していなかった欧米ではこれがビジネスマンに受け、さらにはオペレータにとってもBlackberry端末は使用トラヒックが多くARPU(平均利用料金)が高いことからオペレータに好まれて普及している。
私はしかし、日本や中国などの漢字文化圏ではこの端末はまず普及しないだろうと思っている。漢字はいずれにせよ変換が必要でそれならば、キーボードのために端末を大きくする意味はなく、小型で済むテンキーで十分だからである。
iPhoneはAppleがiPodの携帯電話版として出した端末である。音楽端末iPodで大成功したAppleはいつでも、どこででも好きな音楽をダウンロードできる端末としてiPhoneを投入した。タッチスクリーンのユーザーインターフェイスが珍しいので新しい携帯電話として注目を浴びているが、いずれiPhoneユーザーはiPodファンに集約していくニッチ市場だと思っている。
上記2社はいずれもOSを独自開発して独自サービスを展開しており、AppleはAPIを公開してアプリ開発パートナーを集めようとしている。 その意味では他社がまねできない強みを持っている。
HTCはこれに対して早くからマイクロソフトの出しているWindows Mobile用の端末に注力している。Windows Mobileは最初はパソコンの発想で処理が重く、携帯端末としては使いづらいものだったが、しだいに改良されてきて使えるようになってきている。ビジネスマンにとってはWindos Mobile端末はオフィスアプリケーションとの連携が良いのが魅力であり、RIMに魅力を感じない漢字圏のビジネスマンはスマートフォンとしてはこちらに流れるだろうと思っている。
HTCはまたGoogleが引っ張っているAndroid端末にも注力している。Android端末はまだ市場に投入されていないので実力は不明だが、かなり進んでいるような印象を受ける。アメリカ型のモバイルインターネット市場にはかなり強い感じがする。
HTCはOSは独自ではなく大手のものを使っているので市場が大きくなってきて大手のメーカーが参入し始めた時にどこに自分たちの強みを残すかが課題である。特に韓国メーカーであるSamsung、LGはHTCの強力なライバルになるだろう。今不調のモトローラもこの分野に注力してくるかもしれない。OS自体はオープンなので差別化は難しく、韓国メーカーが追い付いてくるまでにどの程度ブランドを確立できるかが勝負のような気がする。
独自技術を持っていないと価格競争になった時には苦しくなるのが難点で、市場開拓はしたのだが果実は大手にさらわれる、ということになりかねない。そのあたりでHTCがどのような戦略を出してくるか、注目してみていきたいと思う。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます