おじたん。的ぶろぐ生活。

おじたん。である。語るんである。

テレビで学ぶ。

2005-03-01 19:06:18 | 我思う、故に書くなりよ。
最近、水曜の夜が待ち遠しい。

まぁ、TV観てるだけなんだけれど、娯楽番組ってワケじゃない。NHK教育でやっている人間講座。季節によってテーマは変わるみたいだけれど、今やっている「ウィルス」の話を楽しみにしている。

講師の先生が日本のウィルス研究の第一人者でもある山内一也東大名誉教授なんである。

逆立ちしても、どうあがいても、東大の医学部に入れる頭脳は私には無いので、先生の話を生で聞く機会もまずありえない。仮に、東大に入れたとしても、先生の話はこの先生だけではなく、いろんな先生の話を聞かないとイケナイワケで、入った途端にうんざりするんだろうと思う。まぁ、学生ならば致し方ない。
これがTVだと、聞きたい話がまとめて聞けるワケで、時間は短いけれど、余計な話を聞かなくて済む分集中して聞ける所が良いんである。こんな機会でもない限り、ちょっと聞けないからね。

さぞかし、難しい話でえらい事になりそうな感じがしなくもないが、この先生の話は、一般の人にも分かり易い様に、平易に語ってくれるのである。医学の分野の話だと、専門用語もさることながら、文章になったとしても、実はとても読みにくい場合が多い。学会で発表される論文などに用いられる独特のパターンとか、話の持って行き方がそこにはあって、一般人が読むと「医者って案外と馬鹿だな…」的な文章も少なくない。それが業界のスタンダードであり、フォーマットって事になっているので仕方が無いのだが、慣れないと読み進めるのも辛くなる様な文体と言い回しがある。

で、普通の文体にして書籍を出してくれればいいものを、そのまま書籍にしちゃう先生もいるので、馴染みのある人しかベストセラーにはならないと思うんだが、この先生の書籍はベストセラーでもおかしく無いと、私は思っている。まぁ、平易な書籍ばかりじゃ無いけれどね。先生の名前でググれば講義集なんかがヒットすると思うが、語りが易しいので、難しい話であっても凡人にも理解出来るのである。本当は「教授」なんてのはこうでなければイケナイんだとも思う。人に教える立場にいるんだからねぇ。

で、最近、先生のお顔をTVでちょくちょく見掛ける機会が多い。BSE問題の報道でコメントされているのを見掛けるのだ。例の「20ヶ月問題」では、先生は食肉の安全性に危機感を持たれていると思って、コメントを聞いている。20ヶ月は危険で、21ヶ月は安全なんて事は無いからだ。静かな語り口と易しい言葉でコメントされているが、輸入再開を急ぐあまりに見逃してはイケナイ事を我々に伝えているんだと思う。

ともあれ、こうした高名な先生の話がほぼタダ同然でゆったりと聞けるってのは教育テレビならではの事だと思う。同時に、しっかりと聞いて「学ぼう」と思う。ウィルスの研究なんて個人じゃ無理だし、命取りになり兼ねない危険な物だって多い。そのクセ、まだまだ判らない事が沢山あるし、意外に身近にうようよいたりするのだから、聞いておいて損はない。

もうちっと頭が良かったらなぁ。学生として先生の話を心ゆくまで聞けたんだろうと思うけどなぁ…。先生に出会う前から馬鹿だったワケで、残念である…。

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