コンビニの店員は、マニュアル以外の会話を客と交わすことはまずない。客の方も、その方が都合がいいだろう。
昔ながらの、店主と客のやり取りもいいが、現代のコンビニには客が匿名性を保てることが求められているのでは。「毎日きてると思われるのがイヤだからローテーションで行く店を変える」と言う人を複数知っている。
だが、私がよく行く店の店員は違う。まるで違う。スナックのママみたいなのだ。外見からして水商売風。長い髪を盛りもりにして髪飾りで止めている。でこのママ、タクシーの運転手さんたちに大人気。私が行くのはよるの10時くらいなのだが、必ず年配の運転手さんがいて、カウンターで楽しげにしゃべっている。常連さんが複数いて、入れ替わり立ち代わりやってくる。手元を覗くと、皆さん結構たくさん買い込んでいる。
深夜のタクシーの営業は、孤独なものだろう。このコンビニはオアシスのような存在なのかもしれない。
ところで話は全然変わるが、今はやりのfacebookは実名登録だ。自分も同級生に進められてほんの少し参加してみたが、なるほどすごい。実名登録だと、これまでの人間関係、今の人間関係、すべて反映させて参加する事ができるのでより生活に結びついている。雑誌の記事で読んだのだが、CEOのザッカーバーグは「時代は透明性を求めている」との強い信念を持っているそうだ。
そんなことを考えると、ひょっとしたら、このコンビニは、地縁社会の人情味溢れる人間関係を取り込んだコンビニの新しい進化形態なのかも。
いやそんあことないか。すべてのコンビニが場末のスナックのような「アラ今日はちょっと遅いんじゃないの?」とか「あーらマーさんここんところちっともよってくれないんだから」とか、そんな会話をサービスする様になったら、やっぱりイヤだ。