The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

「名探偵ポアロ」ファイナルシーズン放映を前に

2015-04-06 | アガサ・クリスティ
- 「名探偵ポワロ」最終章放映を前に -



名探偵ポワロ(原題 Agatha Christie's Poirot) は1989年から2013年にかけてロンドンのウィー
クエンド・テレビで制作されました。
2013年6月 第13シリーズをもって放送開始から24年にしてシリーズ完結となりました。
25年に渡り同じシリーズを続けてきた事は改めて凄い事だと実感しましたし、偉業を成し遂げた
感じがします。感慨深いものがあります。






エルキュール・ポワロ (デビッド・スーシェ)
アーサー・ヘイスティングス (ヒュー・フレイザー)
ジェームズ・ハロルド・ジャップ (フィリップ・ジャクソン)
ミス・レモン (ポーリン・モラン)


全シリーズ(13シリーズ)全70話はほぼ原作通りの映像化で日本でもずっと放映されていましたが
今月AXNでいよいよファイナルシーズン放映予定と言う事で、現在傑作選再放送中です。

 


アガサ・クリスティーの原作は ン10年前にミス・マープル物を含め全巻完読したのですが、
ごちゃごちゃになっていて全部の詳細は忘却の彼方になってしまっているのですが、TV放映も
何度も観ていてもこれ又忘れてしまっていて改めて見直さなければならないと思っている所です。

最終話「カーテン」を読んだ時は衝撃的であった事は覚えているのですが、放映前に原作を読み
直そうと考えている所です。
ACDが正典でホームズを葬ってしまったと同様に クリスティーもカーテンでポワロを終わら
せてしまったのは悲しかったし残念ではありましたが、引き際の潔さを感じてある程度は理解し
た事を覚えています。 

TVドラマのポワロを演じるデビット・スーシェは原作のイメージに一番合っていると思いまし
たし、なにしろ24年も続けばすっかりポワロとして定着してしまいました。

映画版ではアルバート・フィニー版、ピーター・ユスチノフ版も観ましたが、フィニーは少々
アクが強すぎ、ユスチノフは体格が立派過ぎ等々で結局スーシェ版が一番イメージに近いので
はないかと思えました。
因みに、ミス・マープルはジョーン・ヒクソン版以外はダメです(独断と偏見私見)。

 
↑ アルバート版ポアロです     ↑ ピーター・ユスチノフ版ポアロ


ポワロと相棒のヘイスティングスは 退役軍人であり穏やかな風貌で 一見頼り無い感じでもあり
時にポアロから痛い言葉を浴びせられながらも 常にポアロに寄り添い助けとなる関係は丁度
ホームズとワトソンの関係に似て 天才探偵ではあるが独断と自信過剰とも思える”灰色の脳細胞”
を駆使するポワロにとって普通の感覚を持つヘイスティングスが緩衝材となり 手綱を引いてい
る関係と思います。
ホームズがワトソンを評して言っていた 「自分自身では光り輝かないが 閃きを与える存在」な
んですね。
ヘイスティングス大尉は一時牧場を営む為アルゼンチンに行って入た時以外は常にポワロと行動
を共にする掛け替えのない相棒、親友であります。



又秘書のミス・レモンは存在感は余り大きくはないのですが、ポワロを知り尽くし時に事件解決の
手助けをする役割です。(原作ではあまり多く登場していないと思います)。 少しとぼけている
様でもあり、時に母親の様な立場で接する姿はかなり好きなキャラクターになっていました。

ジャップ警部はホームズに於けるレストレード的な立ち位置ですが、ポワロを良く理解し 時に利
用しながら良い関係を持っている様に描かれています。

TV放映も随分前から続いていましたが、ずっと吹き替え版でした。
ポワロの声の熊倉一雄氏は割とイメージに合っていた様な気がしていましたし、何より長い間馴染
んでしまっていたのですが、 最近字幕版を放映してくれる様になりました。
やはり字幕版は良いです。
本当は字幕無でもOK!と言いたい所ですが、やはり字幕無くては辛いですよね。 
ポワロのフランス語訛りの英語で雰囲気が良く分かるし、全部字幕版で見直したいと思いますよ。

ファイナルシーズンを前にデビッド・スーシェのインタビューを流していたのですが、全くの英国英語
でした(当たり前か)、で 改めてポワロのフランス語訛りのセリフで演じたのは大変だったろうと
感じさせられました。


↑ インタビュー中のお髭無しのスーシェです。

グラナダ版SHも含め 原作のイメージは字幕版で観るとご本人の声、しゃべり方を含め雰囲気、
感じ方が全然違います。


↑ ポアロ髭メーク中


最終話「カーテン」は観るのが辛くなりそうです。
番宣で見聞きするだけで涙が出そうになるので、作品を観たら泣けそうですね。


↑ 「カーテン」の画像です。 これを見ただけでも涙腺弛みます。



又ファイナルシーズンを観た後感想等書いてみるかも知れません。