みみこのneko的生活

スノーボードとねことともに・・・がんと向き合って生きる

年末の読書日記

2012-01-09 00:02:08 | 本と雑誌

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①「困ってるひと」大野更紗、「みさおとふくまる」伊原美代子、「永遠の0」百田尚樹

②かわいいみんちゃん苦悩中?

③とある日のBスキー場

年末に出会った3冊の本には、感動やら感謝やら「なるほど!」やら、さまざまな感情を与えてもらいました。

 私はアナログ人間なので、これからもきっと紙媒体にしがみついていくと思うんですが、1ページ1ページ指でめくるドキドキ感、ワクワク感、この本の存在感には本当にしびれました。

出会えて良かったと思えた3冊です。

大野更紗「困ってるひと」(ポプラ社)大野さんのコラムをいくつか読んだことがあり、また、書評で絶賛されていたので、手に取りました。帯をそのまま書くと、「ある日、原因不明の難病を発症した、大学院生女子の、冒険、恋、闘いー。知性とユーモアがほとばしる、命がけエッセイ!」なのですが、内容的には想像以上のものがあります。

そして、私はがん患者であるけれど、今まで感じていたいろいろな違和感をはっきりと言葉に表してくれた!と思いました。(これについてはいつかじっくり書きたいと思いますが、)医療に関して、がん患者として当事者として語り合うことは大事だけれど、がん患者だけの問題ではなく、もっと広い目線で語り合わなければ解決はできないのではないかと私はずっと思っています。医療だけではなく、介護等も含めた社会保障の問題、労働の問題、国と地域の関係、政治と行政の問題、等々。がん患者だけではなく、医療や福祉のはざまで苦しんでいる人たちはたくさんいます。原発による放射能の問題などもそうでしょう。自分の苦しみだけではなく、さまざまな立場の人たちの苦しみも理解し、共有し、一つの流れや政策の理念をつくっていけたらいいなあと(ちょっと大きく出ちゃったけど)そう思いました。

伊原美代子「みさおとふくまる」(リトルモア)本屋さんでこの写真集を立ち見したのは11月のことでした。その時は悩んだあげく買わなかったのですが、年末耐えきれずに買ってしまいました。写真集はお高いので、見て終わることが多いんですが、これは手元に置いて、時々眺めたいと思ったのです。なんというか、見る度に心があったかくなります。みさおおばあちゃんもねこのふくまるも人間とか猫とか超越した関係性があって、とってもいい顔しているんです。また、おばあちゃんの自然と共にある丁寧な暮らしぶりが、とても素敵です。心がすさんできた時に、つい開いてしまう1冊です。

百田尚樹「永遠の0」(講談社文庫)この本は夫超おすすめの1冊だったのですが、夫と私の好みが違うことが多いので、しばらく読まずにいたものです。とにかく、いろんな場面でついつい涙が出てしまうので、電車内や病院では読むことができませんでした。何度号泣してしまったことか。零戦パイロットにまつわる話なのですが、あの時代にはありえないほど命を惜しむ男だった宮部久蔵がどうして最後に零戦で命を落としてしまったのか・・・今を生きている私たちに問いかけていることをじっくりと考えてみたいです。


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