徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

三國連太郎さん

2013-04-15 14:12:41 | 映画
 大好きな俳優さんがまた一人旅立たれた。名優と呼ばれた人は数多いるが、三國さんはその中でも最高レベルのおひとりだと確信している。初めて見たのは稲垣浩監督の「宮本武蔵」三部作の第1部(1954)、三船敏郎さん演じる武蔵の幼なじみ、本位田又八役の時だから、まだ30代になられたばかりの頃だった。その大きな体とケタはずれの美男ぶりに圧倒されそうで正直あまり好きにはなれなかった。しかし、以後の第2部、第3部には出演されず、とても残念だった想い出がある。その後、数多くの映画やテレビドラマなどに出演され、徐々に俳優としての幅を拡げて行かれたが、その中であえて三つ選ばせていただくとすれば「飢餓海峡(1965)」、「息子(1991)」そして「釣りバカ日誌シリーズ(1988-2009)」だろうか。この三つはいずれも日本映画史に残る名演だと思う。僕は本当の名優というのはどんな役でもこなせる幅がなくてはならないと思っている。その中でも特に僕は「みじめな役」ができる人が本当の名優だと勝手に定義している。カッコいい役は誰だってできる。しかし、他人から蔑まれるような汚らしくてみじめったらしい役ができる人はなかなかいない。三國さんはそんな役でも平気でこなした。三國さんのような幅のある俳優がこれからはたして出てくるだろうか。合掌


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。