能の公演を見に行くようになって5年経つ。年に4、5回は見ているので、これまでに20数回見たことになる。熊本は細川藩時代に金春流と喜多流が御流儀だった名残りで、熊本で行われる演能は、ほとんどこの二つの流派のいずれかが行なう。能の公演を行うためにはシテ方の他に、ワキ方、狂言方、笛方、小鼓方、大鼓方、太鼓方が必要となる。そして、これらのシテ方以外の能楽師は、金春流と喜多流双方に呼ばれるのでいきおい、いつも同じような顔ぶれが揃うことになる。中でも大鼓方高安流の白坂信行さんは常連で、この方以外の大鼓を見た記憶がない。福岡にお住いのようだが、おそらく熊本以外にも数多く出向いておられるのだろう。
僕は四拍子(笛・小鼓・大鼓・太鼓)の中でも、大鼓のあの「カ~ン」という甲高い響きが大好きで、特に最初のひと叩きは僕にとって能に没入する合図のようなものである。
▼2015年の熊本城薪能 金春流「鵜飼」 中央の大鼓が白坂信行さん

▼2016年の熊本城薪能 喜多流「羽衣」
僕は四拍子(笛・小鼓・大鼓・太鼓)の中でも、大鼓のあの「カ~ン」という甲高い響きが大好きで、特に最初のひと叩きは僕にとって能に没入する合図のようなものである。
▼2015年の熊本城薪能 金春流「鵜飼」 中央の大鼓が白坂信行さん

▼2016年の熊本城薪能 喜多流「羽衣」