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徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

三味線のルーツと邦楽の発展

2014-02-20 19:57:57 | 音楽芸能
 先日行なわれた片岡愛之助さんのトークイベントの際、披露された新作舞踊曲「肥後春想」は長唄三味線の杵屋五司郎さんの作曲である。五司郎さんは数年前から注目して拝見しているので、今回のイベントでもぜひ聴きたかったのだが、生憎体調を崩して行けず残念だった。またいつか必ず聴く機会はあるだろう。
 ところで、五司郎さんは三味線の日本伝来の物語をモチーフとした「JAPAN」という曲を作曲しておられる。今日の邦楽には欠かせない三味線の歴史に想いを致しながら、この曲を味わうのも一興だと思う。五司郎さんのホームページからこの曲にアクセスできるようになっている。

▼杵屋五司郎さんのホームページ
 http://gosirou.syami.com/gosirou/

 随分前になるが、シルクロードと三味線について、このブログに書いたことがあったのを思い出したので、参考までに下に引用してみた。

▼シルクと三味線(2012.10.2)
 歌舞伎、人形浄瑠璃、長唄・端唄、民謡ほか、邦楽には三味線が欠かせない。三味線の起源は諸説あるが、中国の「三弦」が14世紀末の明の時代に琉球に伝わり、琉球で「三線(さんしん)」となったものが、室町時代の終わり(1560年)頃、大阪の堺港に渡来したと言われる。それを琵琶法師たちが演奏したのが三味線の始まりで、その後、日本人好みの音色が出るように材質や形や大きさを変え、象牙や木製の撥を使うなどの改良が加えられ、江戸時代、庶民の間で普及した。
 しかし、さらにその起源を遡ると紀元前の古代ペルシアの時代に既に三弦の楽器が存在していたという。それがシルクロードをへて中国へ、そして琉球へ、さらには日本に伝わったとされている。
 2007年に公開された映画「シルク」は19世紀のフランスから一人の青年が、世界一美しい絹糸を吐く蚕の卵を求めてシルクロードを辿り、日本へやってくる物語だった。この映画には日本の三味線音楽の重鎮、本條秀太郎さんが三味線弾きの役で出演していたのも深い意味が込められていたのかもしれない。