徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

父の足跡をたどる旅 ~ 上村尋常高等小学校 ~

2011-04-28 20:20:54 | 熊本
 昨日は夜半まで降り続いた雨も上がり、五月間近を思わせる晴天が広がったので、思い立って母を連れ、父の足跡をたどってみることにした。小学校の教員をしていた父は、県内の7、8箇所の学校を転勤しているが、僕がまだ一度も行ったことがないのが上天草の上小学校だ。なにしろ昭和10年頃のこと、当時は上村尋常高等小学校と言った。天草五橋の1号橋を渡った大矢野島のほぼ中心部にある。僕がイメージしていたとおり小高い丘の上にあった。教頭先生にご挨拶してお話をお伺いした。もちろん父の勤めていた頃とは校舎も建て替えられ、運動場の位置も変わったそうだ。父は島の南西部、江樋戸港近くの旅館に下宿し、週末熊本の家に帰っていたようだ。学校を辞した後、下宿していたという旅館を捜して江樋戸港まで下りた。港の前の酒屋に飛び込んでたずねてみようと思った。するとラッキーなことに80歳前後と思しきおばあちゃま達がおしゃべりの真っ最中。主旨を話すと、なんとそのうちの一人は父の名前に記憶があると言う。ただ年齢的には父の勤務時期とちょっとズレているので、お兄さんかお姉さんとの接点があったのかもしれない。肝心の下宿した旅館も判明した。現在は旅館は一軒もないが、当時は2、3軒の旅館があったという。そのうち大宮旅館というのがそれらしい。大宮旅館という名前を聞いて母の記憶も甦った。たしかに父から大宮旅館という名前を聞いたことがあるそうだ。いろんな話を聞きながら、20代の父がここら辺を闊歩する姿が目に浮かんだ。こころ優しきおばあちゃま達に感謝!
 帰りに三角西港に立ち寄り、小泉八雲の「夏の日の夢」に登場する旅館、浦島屋でコーヒー&ケーキを楽しんだ。


上天草市立上小学校


江樋戸港


小泉八雲の「夏の日の夢」に登場する浦島屋


「坂の上の雲」のロケが行なわれた港の倉庫(現在はレストラン)