徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

龍馬がグラバーと初めて会ったのはいつ?

2010-07-22 17:52:42 | テレビ
 昨夜のNHK「歴史秘話ヒストリア」は「さよなら 愛しの故郷 ~長崎・グラバー邸 親子2代の物語~」と題して、明治維新の“陰の立て役者”トーマス・B・グラバーが建てた「グラバー邸」に秘められた、グラバー父子の数奇な運命を描いていた。グラバーは坂本龍馬を裏で操った黒幕とも言われているが、そもそも龍馬がグラバーと初めて出会ったのはいつなのだろう。先日放送された「龍馬伝」では、神戸の海軍操練所が閉鎖され、勝海舟の計らいで薩摩藩の世話になることになった龍馬たちが、薩摩へ赴く途中、蒸気船を貸してくれとグラバー邸に押しかけた時が初対面のように描かれていた。しかし、実際には龍馬はその前に勝海舟のお供をして長崎に行っている。海舟日記によれば、元治元年(1864)3月21日に築地居留洋館を見に行ったと記されている。おそらくこの時、龍馬も同道しただろう。築地居留洋館からは目と鼻の先にあるグラバー邸(一本松)が見えなかったはずはない。そしてちょうどその頃、勝海舟と長崎海軍伝習所で同窓だった薩摩藩の五代友厚がグラバー邸に身を寄せていたことも海舟は知っていたはずだ。築地居留洋館から五代を慰問する名目でグラバー邸を訪れたと考える方が自然だ。従って、その時に龍馬とグラバーの面識ができたのではないだろうか。つまり、それこそが維新という大舞台の役者が揃った瞬間だったのではないだろうか。海舟がこのことを日記に記していないのは、彼の当時の立場としては当然のことだろう。