はい。ということで、のんきは去る9月18日、19日の二日間、秋田県まで旅立ってきていました。
理由は、「いのちを守る いのちを支える 全国フォーラム」という大会へ参加するためです。
どこかで聞いたようなフレーズですが・・・ 某前首相よりもこちらがこのフレーズの本家です。
秋田県は、一昨年まで、長い間全国でも自殺率(自殺志望者を10万人あたりに換算した値)が最も高く、「自殺問題」が非常に深刻な社会問題として位置付けられていました。
もちろん、今だってそうなのですが、昨年、秋田県は自殺率を減らすことができ、1位から4位へと全国での位置づけを変化させたのです。
秋田県では、NPO法人蜘蛛の糸という団体が、企業経営者を中心に、企業経営者とその家族が直面する自殺問題に対して実直に取り組んできました。
この「いのちを守る いのちを支える 全国フォーラム」を始めたのも、この蜘蛛の糸の代表である佐藤久男さんが中心です。
秋田県だけでなく、秋田・青森・岩手の3件、北東北地方の地域が、民間団体だけでなく、「官」「民」「学」が連携して、この「いのちを守る いのちを支える 全国フォーラム」
は開催されました。
すごかったのは、その主催が東奥日報社、秋田魁新報社、岩手日報社の3社。つまり、三県の基幹新聞社が自殺問題に対して、主催してこの大会を開催したということ。
のんきたちは愛媛県松山市から3名。このほか、大阪、東京、宮崎、宮城・・・などなど、全国各地からこの大会のために集まり、講演に耳を傾け、また参加者が思いのままに議論を
広げて、自殺という問題についての情報交換や、その共有を行ったのです。
「自殺問題」って一概に言うけど、これ、実は「大枠」に過ぎません。もっともっと細分化していくと、さまざまな社会問題が、複雑に絡み合って、この「自殺問題」という大枠を
形成しているのです。
その、詳細なさまざまな問題に対して、「行政」にすべてを託そうとしても、それは無理な話。では、大学を始めとする教育機関に任せればいいのか。それとも各地で活動する民間
のグループに任せればいいのか。
民間のグループだってたくさんあります。「多重債務」「自死遺族支援」「過疎の問題」「都市型の孤独」「鬱」「精神疾患」そしてその根源にある「感情の問題」。
実動部隊として動いているメンバーもいれば、顔の見えない関係で、心のはけ口としてその役目を担っている団体もあります。
上記は今回のフォーラムで中心となったテーマの抜粋ですが、たとえば「DV」の問題であったり、「摂食障害」の問題「同一性障害」の問題。「大人」と「子供」でその取り組みも
変化するでしょうし、本当にいろんな問題が絡み合った問題だと思います。
これらの問題に、じゃあ一つの民間の団体がすべてかかわれるのかというとそんなことはなく、やっぱり必要となってくるのが「連携」。
どのセクションでもこの「連携」もしくは「ネットワーク」という言葉はテーマとなりました。
秋田県が自殺率を減少させることに成功したのも、この「連携」が非常にうまくいったからでした。
そのことは、のんきたちが実際に秋田を訪れて、夜のお酒の場などで交流させていただいて、身をもって実感しました。「官」も「民」も「学」も、どこも孤立していないんです。
うまく絡み合っていて、官ができないことは民が、民ができないことは官が、そのアドバイザーとして学が、本当に、実に見事に連携し合っていました。
もちろん、北東北地方だけでなく、
・NPO法人東京自殺防止センター
・NPO法人白浜レスキューネットワーク(和歌山)
・宮城県栗原市市民生活部(行政の取り組み)
・社団法人日本産業カウンセラー協会東北支部宮城県運営部(産業の取り組み)
・NPO法人ほほえみの会(青森)
5団体をはじめ、そのほか、さまざまな地域、セクションの事例が紹介されました。
初日の後援会の後では、ホテルの一室で交流会も開催されました。
有名な秋田きりたんぽ鍋です。
各地で自殺問題対策へ取り組むチーム同士の交流は、本当に心強く、また力強さを感じました。
簡単に解決するような問題でもなければ、決してゴールが見えるような問題でもありません。
ですが、少しでも多くの方が、自殺を考えなければならないほどの悩みで苦しまなくてもかまわないような、そして生き続けることができるような世の中が形成されるとよいな、
と心から思います。
まあ、松山から参加したメンバーって3人しかいませんでしたから、ひょっとして参加した人がこのブログを見てくださっていたりしたら・・・簡単にのんきの正体を想像すること
ができるかもしれませんね・・・。
あ。ちなみに、来月11日、松山に前半でご紹介したNPO法人蜘蛛の糸の代表、佐藤久男さんをお招きして、講演会を開催します。
会場は女性総合センター(山越)、時間は午後13:30~を予定していますので、もしお時間が許す方がいらっしゃいましたら、ぜひお立ち寄りくださいね。
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といいですね。
愛媛県でも、秋田県のような「連携」の形が作れ
るといいと思うのですが・・・。
まずは「民」からということでしょうか。