忙しいほうがいい。でも本当は・・・

時間が止まってしまうと、いろんなことを
考えてしまいます。
だから忙しいほうがいい。

でも、本当は・・・

秋の使者

2008-08-08 20:53:15 | 「虫」のひみつ
朝目が覚めると、今年初めて耳にする音が聴こえました。
鳴いていたのは1匹だけだったのですが、ああ、もうそんな時期か・・・
と、少し切なくもなりました。

「ツクツクボウシ」

よく考えると、昨日は二十四節気の一つ、「立秋」。
なんと頭のよい虫だろう、とも思いました。

あまりに近くから聞こえるので、2階の部屋の窓から外を見てみると、
Lの字にくぼんだ外壁の、ちょうど窓から見えやすいすぐそばの位置
位置で彼は鳴いていました。

こんな近い位置から、しかも気づかれることなく、長い間せみの姿を
鳴き声を聞きながら、見続けたのは初めてです。少し感動しました。

前回の日記で、蟲は、僕たちがよく知っている虫(むし)とのことだ、
と記しましたが、実は、これも本当は誤りなのです。
う~ん・・・。誤り、というのも少し違うのかな。

蟲という文字は、本来広く動物全般を意味するようです。
羽蟲(鳥類)、毛蟲(獣類)、甲蟲(亀類)、鱗蟲(魚類)、裸蟲(人類)
で、それぞれ、羽蟲の長が鳳凰、毛蟲の長が麒麟、甲蟲の長が亀、鱗蟲の
長が龍、裸蟲の長が人間なのだそうです。

ですが、蟲という漢字そのものは、どうなのでしょう。
やはり虫(むし)のことを表すのでしょうか。そのあたりは、僕が持って
いる情報の中には、含まれていません。

「夏」と感じられる季節も、あとわずか・・・。
季節はその季節なりの良さがあります。ですが、「夏」という季節には、
他の季節にない「色」を取り分け感じることのできる季節だと思います。

春には沢山の花が咲きます。秋には山が赤や黄色に紅葉します。
冬には雪が降ります。

どの季節も素敵だと思います。だけど、どうしてでしょう。
夏という季節が与えてくれる感覚は、他の、どの季節からも感じ取ること
のできない、特別なものだと感じます。

だからこそ、あっという間に通り過ぎていく「夏」に、いつも切なさを
覚えるのです。

夕焼けの空の中に・・・

2008-08-07 23:05:59 | 「虫」のひみつ
中国にはたくさんの霊獣がいますが、その中に、その
生き物の名前が、雌雄別々の名前から構成されている
ものがあります。

麒麟(雄が麒、雌が麟)や鳳凰(鳳が雄、凰が雌)など
が有名ですよね。

その中の一つが虹霓(こうげい。雄が虹、雌が霓)。
竜の一種だと考えられていたそうです。

では何故竜は虫偏なのか。それは勿論、竜は爬虫類の一種
だと思われていたからなのですが、では。何故爬虫類は虫偏
なのか。

多分、多くの人は虫と爬虫類は、昔同一の種類として考え
られていたからだ、と思われていると思うのですが、どうやら
それが理由ではないようです。

もともと、虫(むし)という漢字は、蟲(むし)という字の
略字で、この蟲という漢字は、「虫」という漢字が寄り集ま
ったものです。ですが、この「虫」は「むし」とか、「チュウ」
という読み方はしません。「クイ」と発音します。
「虫(むしorチュウ)」と「虫(クイ)」は全く別の漢字です。

では、虫(クイ)とはそもそも何なのか。これは、マムシの
ように小さな毒蛇の総称なのだそうです。この毒蛇がたくさん
集まった様子が、「蟲(むし)」。この「むし(蟲)」は僕た
ちがよく知っている虫(むし)を表しています。

「虫」という文字は、本来「虫類」を表すものではなく、そも
そも爬虫類を表す文字であったのです。

といううんちくはさておき。
今日、仕事上がりに夕焼け空を眺めると、そこには2重の「虹」
がかかっていました。とても大きな虹でした。

ちなみに、内側のはっきりした虹が雄の「虹」。外側のぼんやり
とした虹が雌の「霓」です。どちらも、「にじ」と読みます

夕焼け空で虹を見ることも、こんなに大きな虹を見ることも、
「虹霓」を見ることも・・・とても珍しいことだと思います。

今日は何だか、とても得をしたような気になりました。

せっかくですから、次回はもう一つ、「虫」の秘密をご紹介
することにしましょう。お楽しみに。