忙しいほうがいい。でも本当は・・・

時間が止まってしまうと、いろんなことを
考えてしまいます。
だから忙しいほうがいい。

でも、本当は・・・

ゼロと無限の間に・・・

2011-09-25 21:56:47 | 宇宙
さてさて。狐(きつね)と狸(たぬき)のばかし合い~狐編~の続きを、との気持ちもあるのですが、今日はこんなニュースから記事を作ってみたいと思います。


「光速超えた」ニュートリノ計測、相対性理論覆す可能性も

TVのニュースなどでも登場したらしいですから、ご存知の方も多いかもしれませんね。
のんきとしては衝撃的なニュースなのです。

ニュートリノ。元々、この世にあるありとあらゆる物質は、「素粒子」から構成されています。
ニュートリノとは、そんな「素粒子」の一つ。

素粒子の内、代表的なものが光の元である「光子(フォトン)」や「電子」。この世にある物質で、これ以上細かく砕く事のできない物質です。
素粒子の次に大きな単位で、「陽子」や「中性子」という物質があります。福島原発事故の際に話題になりましたね。E=mc^2でも話題にしましたね。

陽子と中性子が結びついて「原子核」を構成し、原子核が電子を補足した形が「原子」です。

で、このうち、「陽子」や「中性子」はそれぞれ3つの素粒子で構成されていて、お互いに「パイ中間子」という物質の受け渡しをしながら「強い力」と呼ばれる
強力なこの世に存在する最強の力で結びついています。

この、「パイ中間子」。一応、素粒子の一種だと思うんですが、素粒子のくせに、崩壊するんだそうです。
この、パイ中間子が崩壊するときに出てくるのが「ミューニュートリノ」と「ミュー粒子」。そして、さらにこの「ミュー粒子」が崩壊すると、「ミューニュー
トリノ」と「電子ニュートリノ」に分かれるのだとか・・・。

このほか、「タウニュートリノ」なんてニュートリノも存在するんだそうですが、のんきにはそれが何なのかなんて事を理解することはちょいと難しい。

まあ、それくらい小さな物質、ってことなんですが、このニュートリノ。実は、ノーベル賞を取った日本の物理学者、小柴教授が、「カミオカンデ」っていう施設
で初めて自然界からの検出に成功しました。さらに、このカミオカンデの発展型、「スーパーカミオカンデ」によって99%の確率でニュートリノが質量を持つ事が
確認されたのだそうです。

だいぶ話がそれましたね。 上記のニュース。このニュートリノの速度が光(光子)の速度よりも早い、と言う事が判明した、っていうニュースなんです。

現在の物理学では、「一般相対性理論」という、アインシュタインの理論がベースになっていて、このアインシュタインの理論では、光の速さを唯一不変、絶対の
ものとすることで、「空間のゆがみ」であったり、「時間の遅れ」などの存在を予測しました。と言うのも、光には質量がなく、また電気的にも中性であるため、
重力や電磁力の影響を一切受けないことが原因です。また、相対性理論の中では物質が光速に近づけば近づくほど物質の質量は無限に増大し、重力の影響を受け
やすくなる為、質量を持つ物質が光速を上回ることは不可能だ、とされてきました。

ところが、アインシュタインの相対性理論は、同時に「重力」の対局である「斥力」の存在も予言しています。
そのことは、光速を超える空間でも記していますね。

重力が空間を収縮させようとする力なら、斥力は空間を膨張させる力。光速を超える空間の中では、斥力が働く空間においてのみ光速を超える物質が存在しうる
ことを示しています。

アインシュタインは、この「斥力」の存在を想定することが出来ず、斥力の代わりに、「宇宙定数」という数字を用いて様々な計算を行いました。

ですが、「宇宙定数」の存在そのものが「斥力」の存在を予言していたんですね。


さて。ところが、です。上記ニュースにおいて、「ニュートリノが光速を超えた」と言う事。これ、宇宙空間でも何でもない、この地球上。ニュートン物理学
の世界の中で起きた珍事です。

だけど、この光速を超える物質の出現。実は、のんきの中にあったとある疑問に対する、一つの解答のようなものでもあるのです。
のんきとしては、「やはり現れたか・・・」という気持ちが強いのです。

 これこそが、タイトルにある「ゼロと無限の間」という言葉につながるのです。

さて。ひょっとすると読者のかたは予測されているかもしれませんが。 予測通り、記事は次回へ譲る事とします。
久しぶりに「宇宙ネタ」が書けた事。欧州合同原子核研究機関(CERN)の皆さまに感謝です。<m(_ _)m>


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狐(きつね)と狸(たぬき)のばかし合い~狐編~

2011-09-18 10:29:40 | みんなの生き物
はいは~い

別にのんきは忘れてたわけじゃないんですよ。
最近のキーワード検索で、意外とこの「狐と狸」のお話に対して検索をかけてくれてる人がいるので、狐編のみで放置してるのは申し訳ないな・・・
と思いまして。

改めて狐編にとりかかろう、と思いましてございます。

ってことで、「狐(きつね)と狸(たぬき)のばかし合い~狐編~」。
狐(きつね)と狸(たぬき)のばかし合い~狸編~の続きです。

さてさて。↑前回の記事では、「狸」とは、もともと中国から漢字として輸入された時「たぬき」ではなく、「やまねこ」であった事。
当時の日本には「やまねこ」なんて動物は存在しなかったので、当時の日本人たちが、「やまねこ」という動物を想像して、良く似た動物を総称で「狸」と呼んでいた
のだということ。後に現在の「たぬき」のイメージが「狸」という漢字に定着して「狸=たぬき」となったのだということ。

そしてさらに、中国で元々「たぬき」をあらわしていた「貉」と言う漢字は、日本では「狸」という漢字にその立場を奪われ、元々日本で得体のしれない、人間などに
化ける妖怪の総称であった、「むじな」という読みを与えられてしまった事。

これが混同されて狸(たぬき)に人を化かすイメージがついたのではないか、というのんきの予想をご紹介いたしましたね。

そして、古来、「たぬき」という動物に対しては、森羅万象を象徴する、神聖な生き物として日本人には受け入れられていたのに、仏教の伝来とともに到来した「狐」
によってその神聖な立場を奪い去られてしまい、森羅万象の象徴として、「特別な力を持った生き物」というイメージのみが残ってしまったのではないか、と言う事。
また、元々神聖な立場であったので、比較的人々に愛着のある生き物として受け入れられていったのではないか・・・ということを前回の記事ではお示ししましたね。

ではでは。一方の「狐」。前回の記事では、「本来神の使いであるはずの狐に、なぜあれほどずる賢いイメージが定着してしまったのか。」

と記してしまいました。そう。あたかも「仏教」でいう「狐」そのものが神聖なイメージである、と言うように記してしまいましたが、若干、事情は異なるようです。

元々、「狐」に対して神聖な神の使いとしてのイメージが持たれていたのは仏教よりも日本の神道。「稲荷神」の使いとしての狐(白狐)であったようです。
全国の稲荷神社でお祭りされていますね。

弥生時代。大陸から伝来された稲作は、田に水を溜めることによって行われますね。
ところが、肝心の田に穴をあけ、この稲作を邪魔する動物がいました。「ネズミ」です。

このネズミをとらえ、退治する生き物。それが「狐」や「狼」だったんです。日本の食生活を支える稲作です。狐や狼は農民たちにとってありがたい存在であった、
と言うことでしょう。

さて。この農民たちの思想をうまく利用したのが大和朝廷。朝廷は、地方の農民たちの事を「狐」と呼んで蔑視していたらしいのですが、朝鮮からの渡来民族である
「秦氏」が、元々農民たちが「山の神」「田の神」を祀っていた神社を、五穀豊穣の神である「稲荷神」を祀る神社として作り変えてしまいました。

土着農民たちの神を祭る神社の象徴であった「狐」は、そのまま稲荷神の眷属としておさまってしまった・・・と言うのが狐に神格が備わるようになった流れなのだそう
です。(Wikiより)

この流れは、なんだかインドでドラヴィタ人をアーリア人が支配する為に用いた手法とよく似ていますね。

さてさて。では、「本来神の使いであるはずの狐に、なぜあれほどずる賢いイメージが定着してしまったのか。」というお話。

実は、ここに仏教のお話が絡んできます。仏教のお話なんですが、そのルーツはやはり「ヒンドゥー教」に起因します。
ヒンドゥー教のお話はぜひ、のんきの宗教観~総集編でご覧下さいませ。

狐にずる賢いイメージを植え付けた張本人(張本神かな? )は、「荼枳尼(ダキニ)天」と呼ばれる仏教の神様。
日本に持ち込んだのは空海(弘法大師の事ですね。)。空海が持ち込んだ「真言密教」の中では、荼枳尼(ダキニ)天は、Wikiによると、

『荼枳尼は胎蔵曼荼羅の外金剛院・南方に配せられ、閻魔天の眷属となっている。半裸で血器や短刀、屍肉を手にする姿であるが、後の閻魔天曼荼羅では金嚢に似た小袋
を持つようになる。さらに時代が下ると、その形像は半裸形から白狐にまたがる女天形へと変化し、荼枳尼”天”と呼ばれるようになる。また、辰狐王菩薩(しんこおう
ぼさつ)、貴狐天王(きこてんのう)とも呼ばれる』


という風に記されています。不思議ですね~。 元々、『半裸で血器や短刀、屍肉を手にする姿』であった荼枳尼(ダキニ)天。なんだか、とっても凶悪なイ
メージですよね。それが、後に『半裸形から白狐にまたがる女天形へと変化し、荼枳尼”天”と呼ばれるようになる』にまでなるのです。

『辰狐王菩薩(しんこおうぼさつ)』とか、『貴狐天王(きこてんのう)』とか、なんだか当初の凶悪なイメージとはかけ離れた存在に変化していますよね。


どうしてなんでしょう。

さてさて。『荼枳尼(ダキニ)天』とは一体何者なのか。では、なぜ彼女が「狐」に対して『狐にずる賢いイメージを植え付けた張本人』なのか。
「狐」が「狸」から神格を奪うほどまでに日本で神格化されたのはなぜなのか。

次回、「狐(きつね)と狸(たぬき)のばかし合い」、続編をお楽しみに~~


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自殺予防週間

2011-09-10 21:42:59 | こころの問題
ちょいと、ど真ん中なタイトルから入ってみました。

「自殺予防週間」。皆さん、ご存知でしたか?

って、少し情報的には遅い感じですが・・・ 9月10日は、WHO(世界保健機構)によって、「自殺予防デ―」として定められています。
これにちなんで、日本では、9月10日より1週間を、「自殺予防デ―」として定めています。

平成19年6月8日、政府によってまとめられた、「自殺総合対策大綱」に定められています。

んで、のんきが所属する自殺予防のための団体では、9月10日、「傾聴ボランティア体験講座」なるものを実施いたしました。
「傾聴」が自殺予防の為にはとっても大切なんだよ、っていうことを、参加して下さった皆さんに、身を持って体験していただきました。

今回が三度目にはなるんですが、開催後のご意見としても、比較的好印象の意見が多く、過去の体験が生きて来ているかな、などと思ったりしています。


んで、今日は松山市保健所の呼びかけで、松山市内で自殺防止に関連する活動をしている人たちが集まって、この自殺予防週間にちなんで、電話相談の番号などを
挟み込んだ自殺予防を啓発する為のティッシュ配りが行われました。場所は伊予鉄高島屋前バスの待合場所付近。


↑このあたりです。

のんきも朝早くから眠い目をこすって参加してきましたよ。


で・・・なのです。ちょっとばかし不快な事がございましたので、それを記事にしてみよう、と思ったわけ。

「只今自殺予防週間です。よろしくお願いします」と、のんきたちは笑顔で早朝の通勤者の皆さんたちにティッシュ配りをいたしました。
と、視線を横断歩道の向こうに向けると、何やら旗を立てる準備をしている人がいます。そこには、こう書かれていました。

「中村ときひろ」

ご存知ですか? 愛媛県の人はご存知ですね。県外の人も耳にしたことくらいはありますでしょうか。この間当選した、愛媛県の知事さんの
名前です。

「なんかイベントするんやろか~」と、その時は特に気にする事もなく、再びティッシュを配り始めました。
のんきがそのティッシュを、ふと一人の男性に渡そうとした時・・・。

「もらったよ」と明るめの声でその男性はのんきに答えました。のんきも笑顔で軽く一礼。ふと見ると、その男性の方には拡声器がかけられています。
「・・・ときひろさんやろか?」

ピンときましたね。顔を見ると案の定。中村ときひろその人です。拡声器を持っている時点で、「ああ、街頭演説をやるんやな」と。

7時を回った辺りでしょうか。

のんきたちがティッシュ配りをする中、知事は拡声器を手に、街頭演説を開始しました。
そう。当然のことながら、のんきたちの「只今自殺予防週間です」の声はかき消されてしまいました。

カチンときましたね。中村知事は、ちゃんと「自殺予防週間」と書かれたティッシュペーパーを受け取っているはずなんです。そこで、何をしているのか
気付かなかったのでしょうか。ティッシュをもらったはいいけど、目にも通していない、ということでしょうか。それとも、自殺問題など、関心すらない、
ということでしょうか。

ふと、保健所の人に、「ときひろさん、空気読んでほしいですよね」と声をかけました。一瞬、のんきが知事を下の名前で呼んだので誰か判らず戸惑った
ようでしたが、理解して帰ってきた言葉は、

「私たちが何しよるかなんて何にも知らんのよね」
「知事になったら松山市の事なんてどうでもえ~んよ」
「市長の頃からそうやったんやない?」

という言葉でした。

あまりにもね~・・・。どこぞの議員さんじゃなく、愛媛県を代表する知事さんですよ。
知らなかったにしても、ティッシュを配られて、目にしたらそこで何をしているかぐらい、気づくでしょ? 普通。

多分、中村知事は自殺予防週間の事なんて全然知らないんですよ、きっと。ティッシュを目にして、「へぇ~」位にしか思わなかったんでしょ。

保健所の呼びかけで、NPOや社会福祉法人など、民間の団体が集合して行った活動です。テレビカメラまで撮影に来ていたんですよ。

それなのに・・・あんまりじゃないですか、ときひろさん。街頭演説するな、とか言うわけじゃない。少しくらい時間をずらすとか、せめて拡声器で
私たちに励ましの言葉一つくらいかけてくれても良かったんじゃないですか?

自分の考えさえ人が聞いてくれ、実行されるのなら、本当はそれに関係のない愛媛県民のことなんてどうでもいいんでしょ?

まあ、知事がこのブログを見ているとは思いませんが。もし見ているのなら、一言詫びの言葉くらいほしいですよ。


そういえば、知事の話から少し逸れるんですけどね。


この間、のんきが所属している別の団体の、まあまあ大きな行事(辞令交付式)があったんですよ。
県議会議員さんや市議会・町議会議員さんなんかも一部その辞令を受ける人たちがいたんですけど、その中に、実は国会議員も交じっていました。


名は明かしませんが、愛媛県の衆議院選挙で、塩崎さんに小選挙区で負けて比例区で当選した、民主党の女性議員です。

まあまあ厳かな式典でした。議員さんたちはもとより、その他辞令を受ける面々は、緊張し、顔を引き締め、辞令を渡す役割の人と相対し、背を向けぬ
よう、気をつけて辞令を受け取るのです。

特に議員と肩書のつく人たちは、辞令を受け取った後、きちんと国旗と会旗に対して一礼し、その後で壇を降りていました。

ところが、たった一人。この国会議員だけは違っていました。辞令を受け取る時から、真剣な顔をして辞令状を読み上げる人の顔を満面の笑みで覗き込み、
そして辞令状を受け取ると会場へ向けて辞令状を掲げ(この、辞令状を掲げるという行為は皆さんなさっていましたが)、そして振り返る事もなく、国旗
と会旗に背を向け、そのまま壇上から立ち去ったのです。

この行為を見た時、改めて民主党と言う政党の本性というものを見せつけられた思いがいたしました。
たとえ1年生議員だったとしても、それくらいの教育はするでしょう、普通。会場にいた人たちのうち、どれくらいの人がこの事に気付いたのでしょうか。

中村知事にしても、この女性議員にしても、なんか・・・常識ないですよね。知事や国会議員をする資格、この人たちにあるんでしょうか。


皆さんはどう思いますでしょうか。


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円高の秘密 その4~二つのコップ~

2011-09-03 22:24:44 | のんき的経済問題
はいはい~~ ではでは、今度こそ「円高の秘密」の完結編です。
円高の秘密 その3~円キャリートレード~の続きです。

で、きっとここが一番皆さんの知りたいところでもあると思うんですよね。

リーマンブラザーズが破綻した後、日本では「東日本大震災」というあまりにも悲惨な事件が起きました。そして、「福島原発事故」という、日本が過去に直面
した事のない災厄にも見舞われたのです。

その上、マスコミなんかの報道によれば、日本は国債の発行残高がGDPの2倍近くに上り、破綻寸前なのだとか・・・

ですね。 でも、なのに、なぜか日本は今、「超円高」。円高って、要は「日本円が世界中から積極的に買われている」ってこと。

人気があるんですよ、日本円。変だと思いませんか?


TVなんかを見ていると、どこぞの偉そうな経済評論家だとかが、「今は日本よりヨーロッパやアメリカの方が大変な状態で、消去法で、『まだまし』な日本円にお金が集
まっている」んだとか。

もっと詳しそうな人だと、「アメリカで6000億ドル以上のお金が印刷されて、FRBによるアメリカの国債買い取りが行われた(量的緩和)結果、アメリカの通貨
の量が増えて通貨安が起こった」のだとか。

んで、もっと詳しそうな人は、「日本もアメリカをみならって市場に量的緩和を行い、通貨安に誘導すべき」なんだとか・・・。


さてさて。のんきのブログを見慣れている皆さんには(の中で政治経済に興味がある方、と付け加えときます)、のんきが上記の考え方にまったく賛成して
いないことが想像できるでしょうか。

改めて見ていただきたいのが、このニュース。

日銀、5日連続で大量資金供給 総額約82兆円に

日本銀行は18日、銀行や証券会社などが資金のやりとりをする短期金融市場に計11兆1500億円を供給すると発表した。
東日本大震災を受けた大規模な資金供給は5日連続で、総額は約82兆円に達した。震災やみずほ銀行のシステム障害
などで金融市場の不安が高まらないようにする狙いがある。

 金融機関の手元資金量の水準を反映する日銀の当座預金残高は17日時点で31兆4400億円と、2006年3月以来
約5年ぶりの高水準になっている。今のところ短期金融市場では、日銀の大量資金供給で「金融機関は必要な資金を確保で
きており、大きな混乱は起きていない」(短資会社)。

 ただ、原発事故の解決に手間取っているうえ、金融界でもみずほ銀行のシステム障害が長引き、顧客らへの影響が広がっ
ている。このため、日銀は当面、大量の資金供給を続ける方針とみられる。


その総額は2週間で105兆円の規模にまで至っているはずなのですが、残念がらそのニュースソースは発見できませんでした。

さてさて。では、米国の行った6000億ドルの量的緩和=国債の市場からの買い取り。6000億ドル。
概算で1ドル80円と計算してみましょう。6000億ドル=48兆円になります。90円と計算しても54兆円。上記ニュースにある、日銀が短期間で
行った量的緩和は105兆円。米国が行った量的緩和とは比べ物にならない事がわかりますね。

もちろん米国が行った買いオペは長期国債を含む国債であり、日本が行った量的緩和は短期商品(1年以内で償還期限を迎える債権)であったという差は
ありますが、市中に流通する通貨の量を一時的に増やす、という行為であった事は同じです。

そう。日本の方がたくさんお金をばらまいたんです。
その結果、何が起こったか。アメリカでは量的緩和を行った結果、ドル安に市場は振れましたが、日本では・・・。

お分かりですね。日本では量的緩和を行った結果、円高はさらに進み、ヨーロッパ市場では一時76円台を記録するまでに円高が進行したんです。

この時点で、どこぞの経済学者さんがおっしゃる、「日本もアメリカをみならって市場に量的緩和を行い、通貨安に誘導すべき」という理屈がまったくの誤り
であることが判りますね。

日銀はその事がよくわかっていたのでしょう。直後にG7各国の政府・中央銀行と協調して為替介入を行い、円を再び80円~81円の金額にまで戻して相場
を落ち着かせました。

さて。ではなぜ日本とアメリカ(及びヨーロッパ)とではこのような差が生じるのでしょう。


実は、ここに大きくからんでくるのが、前回の記事でもお伝えした、「円キャリートレード」の話なのです。

アイアイとゆっくりの経済講座その13「円キャリートレード」 ‐ ニコニコ動画原宿


日本では、1999年~2000年、そして2001年~2006年の間にかけて、「ゼロ金利政策」という、銀行等金融機関が日銀からお金を借りる際の金利=政策金利(昔
の公定歩合)がほぼ0%という、世界最低水準の金利で運用されていました。

これは、言うまでもなく国内の企業がお金を借りやすくし、返済に窮することがないように実施された金融緩和の一環なのですが、実はこの時、日本の金融機関
からお金を借りたのは、国内の企業よりもむしろ外国の投資家たちだったのです。

上記動画によれば、その額が実に数10兆円にも上った、と記しています。
そして、彼らはそのお金を使ってサブプライムローンに代表される比較的リスクが高いが利回りの良い「金融商品」に対して投資を行ったのです。

その投資から生み出されたお金の総額がなんと6京円にも上ったのだとか・・・。実際にはそのお金のほとんどは「フェイクマネー」と呼ばれ、取引によって
生まれた、現金化される事はないお金のですが・・・。

実はリーマンショックによって、この6京円にも上るお金の価値が一気に失われたのです。
外国人投資家たちが購入していた金融商品の価値は一気に失われ、紙くずと化します。今まで投資金額以上の利益を生み出してきた金融商品ですが、価値が失われ
た為、「金利の低い日本」から借りたお金であっても、保持していれば当然金利がかかります。つまり、今までは持っているだけでお金が増えていたのですが、
今度は持っているだけでお金が目減りしていく。そんな状況となったのです。

そんなお金、持っていても意味がありませんし、ただでさえ大赤字なのに、持っているだけで利益を食いつぶすわけですから、一気に日本に対して、お金が返済
される流れが生まれるのです。

つまり、それまで円安に推移していた為替相場は、一気に円高へと大きく動く結果となりました。

実は、リーマンショックやギリシャショックの際に起こった超円高の流れとは、この「円キャリートレード」の寄り戻しの動きなのです。

そして、それだけ大きなお金の流れが起きたわけですから、当然投機的な目的で円を買う動きも出てきます。


たとえ日本で大量に通貨を発行して市場にばらまいたとしても、円をドルやユーロに換えて世界へ投資する動き=円キャリートレードが起きない限り、全く意味が
ありません。それどころか、市場に一気に大量のお金を増やすわけですから、当然市場にはなにがしかの投機目的が生まれるのではないか、と言う期待感が生まれ、
円は売られるどころか、益々投機筋の餌食となり、買い集められる結果となるのです。

実際、日銀による105兆円の量的緩和が行われた直後は、確かに円相場は上昇しましたが、同時に株価も上昇しました。つまり、円が買われて株価購入に充てら
れるという流れが起きたのです。


では、アメリカやヨーロッパで同じ事を行えばどうなるか。
アメリカやヨーロッパでは、元々現金通過の量が少なく、代わりに金融商品として保有する傾向があります。

ちなみに日本の現金預金保有残高は文句なしの世界一。 家計資産合計1400兆円のうち、実に5割以上を現金で保有しています。

元々現金保有残高が少ない上に、リーマンショックやギリシャショックで資産である金融商品の価値が半分以下にまで下がった。

判ります? つまり、返したくても返すお金がない状態なんです。

そんなところにFRBや欧州中央銀行は国債の買い取りという方法で量的緩和を行い、現金通貨の流通量を増やしたわけです。
投資家たちは、増えた現金通貨でさらに日本に対して返済を行います。

流れの判っている人の場合は、恐らく量的緩和が行われた、という発表がされた段階(もしくはその情報を掴んだ段階)で、一気に円買いに走ったはずです。
だって、円の値段が上がるのが判っているのですから。


ご理解いただけますでしょうか。「円高の謎」。

別に、「今は日本よりヨーロッパやアメリカの方が大変な状態で、消去法で、『まだまし』な日本円にお金が集まっている」わけでも、

「アメリカで6000億ドル以上のお金が印刷されて、FRBによるアメリカの国債買い取りが行われた(量的緩和)結果、アメリカの通貨の量が増えて通貨安が
起こった」わけでも、

「日本もアメリカをみならって市場に量的緩和を行い、通貨安に誘導すべき」であるわけでもない事が。


よく聞かれるのが、「じゃあ、円高を解消するにはどうしたらいいの?」っていう質問。

実は、これがタイトルにもある「二つのコップ」なんです。


今の国際関係を表すとすれば、アメリカやヨーロッパは、「割れたコップ」。しかも満杯でこれ以上水を注ぐ事の出来ないコップです。
日本はと言うと、割れる前のアメリカやヨーロッパのコップに比べると、確かに大きくはないかもしれませんが、水が半分くらいしか入ってなくて、まだまだ水
を注ぐ余地のあるコップ。

では、日本の「円高」を解消するには、どうしたらよいのでしょう。

のんきが思うのは、先ほどお伝えした、「日本のコップ」を満杯にすることが結果的に円高解消になるのではないか、ということ。


今の日本の状況は、外国からあれほどたくさんのお金が入ってきているのに、なぜかそれが株価に回されることもない。どこか目的のある投資のされ方を行わ
れない。投資って、別にアメリカやヨーロッパみたいに金融商品に投資しろ、とかそういっているわけじゃないんですよ。

民間人の消費投資や企業の設備投資や公共投資、など、日本の国の経済を回転させるために必要な投資ですよ。
じゃあどこにあるのか。銀行など金融機関で、誰にも使われる事のないまま、今にも溢れんとして満ち満ちているのです。

この、金融機関でアップアップしているお金を、ちゃんと民間人や企業にまで行き渡らせ、ちゃんと市場に流通させる事が、やがて円高を解消させうる手段と
なるのです。これが一番の近道だと思います。

経済を回復させ、日本の自力で「日本のコップ」に水を満ち溢れさせれば、やがて注ぎ切れず、溢れた水は必ず国外への投資として国外にそそがれます。

しかも日本のコップはアメリカやヨーロッパのように割れているわけではありません。
方法さえ間違えなければ、ちゃんと日本は復活できる国です。

だけど、その方法が問題ですよね。金融機関で誰にも使われる事のないままだぶついているお金。どうやったら市場に流通させる事ができるのでしょう。


これって、実はそんなに難しい問題ではないと思うのです。だぶついたお金を金融機関から引き上げるには、「国債」を使うのが最も効果的だと思います。
政府が国債を発行して、金融機関に買い取らせることで、このだぶついたお金を引き上げる事ができます。

後は政府がきちんとした政策のもとに「公共事業」「公共投資」という方法を使って、企業や民間人の元へ資金を行き渡らせ、二重・三重の政策を併用して
行うことで、さらにそれを消費や設備投資へと向かわせる事ができれば、「日本」と言うコップを水で満たす事が可能です。

需要が国内で賄われている間は、為替が円高であろうが、円安であろうが、それほど影響はないはずです。


ですから、重要なのは外需ではなく、内需主導の経済体制を作り上げていくこと。プラザ合意で極端な円高に見舞われた時もまた、そのようにして経済を
成長経済へと導いていきました。そして、やがて経済がきちんと国内で回り始め、余剰経済=すなわちインフレ経済へ陥った時、その余剰分をさらに国外
へと向ける余裕が生まれるはずなのです。

円高が解消されるのはその時。



さてさて。首相が野田さんになりましたね。
のんきの感想としては、恐らく多くの方が思っていると思うのですが、「鳩山」「菅」よりかはましかな、と言うところです。

っていうか・・・前の二人があまりにひどすぎた・・・

比較対象があまりにひどすぎたので、野田さんが良いのか悪いのか・・・その基準をどこに設定するかが難しい。

って言うか比較すべき対象をあの二人にすべきじゃないと思うな・・・


のんきが思うのは、「橋本龍太郎の再来」とならなければよいな、と言う事。橋本龍太郎だって、きっとこの国を悪くしよう、とか、企業を倒産させよう、とか、
自殺者の数を1万人も増やそう、なんて考えて政策を行ったわけじゃないと思うんです。

・・・っていっても、彼のやらかした事を考えると、それが全てアメリカの思惑通りになってることを考えると・・・ねぇ。

何より、野田氏が「復興債」の財源を「復興税」で賄おうとしている辺りがヤバいと思う・・・。

「増税」をするということは、「増税」した分、その金額だけ国民から財産を奪うということ。ということは、その分国民の生活水準を向上させなければ、先の
コップの例で言うと、コップから水を奪うようなものです。肝心なのはコップの水を増やすこと。増税したいのなら、増税で奪われていく水の量以上に水の量を
増やさなければならないんです。

それが「経済成長」。

復興に必要な財源は30兆だと言われています。そのすべてを増税で撒かなう事など、とても不可能です。消費税で考えると、GDPに対して消費税率4%分が金額
にして10兆円分に相当します。もし30兆円の財源を増税で賄うというのなら、消費税で現在の消費税率5%に加えて、12%の増税、合計して17%の税率
に設定する必要があるということです。

しかも、橋本龍太郎が消費税を3%から5%に上昇させた時には、税収は増えるどころか、大幅に減少し、さらに現在にいたるまでその税収が消費税を上昇させた
年以上の水準になった事は1年足りともありません。

しかもその経済効果は東北地方にしか及びません。つまり、それ以外の地域に関しては、税率12%分そっくり生活費から奪われてしまうのです。
やはり復興のための財源には、増税ではなく国債発行を充てるべきです。

・・・って、これだけまとな批判を野田氏に対して出来る事が、彼がまだ鳩山や菅よりはましだという証拠。
ですが、プラスでもマイナスでもなかった両名に足して、野田氏の場合は、あからさまなマイナスとなる可能性が秘められています。

彼が政見演説で述べた通り、きちんと野党との間で分科会を作り、政策ごとの協議をきちんと行っていけるのかどうか。そして野党の話に耳を傾ける事ができる
のか。これが野田氏の評価をのんきの中で分ける大きな分岐点となるでしょう。

まあ、とりあえずはお手並み拝見、といったところですか。


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