失われた「闇」の続きです。
さて。ここで質問です。
大規模小売店舗法で規制されていたのは500㎡以上の店舗面積を持つ店舗。
これらの店舗に関して、調整が行われたのは店舗面積以外に、「開店日」、「閉店時刻」、
「休業日数」の3つ。
では、500㎡以下の店舗に関する調整はどうなっていたのでしょう。
答えは、「行われていませんでした。」
どういうことでしょう。「500㎡以下の店舗」。つまりコンビニエンスストアやナイトショッ
プのことです。
24時間オープンしていて、比較的多くの品物が取り揃えられていて・・・。
コンビニエンスストアは店舗面積が250㎡。ですから、365日、一日も休まず24時間オープン
していても、誰にも文句を言われる筋合いはないわけです。
ですね。
大規模小売店舗法が制定されたのが1973年。1978年、最初の大店法改正が行われ、対象とな
る店舗面積が、500㎡以上と、1500㎡以上の2種に変更されました。以後、1980年に入り、日
本はバブル景気へと突入します。
1982年、出店抑制地域というものが制定されました。既存の中小小売店の保護が目的だった
んだろうと思います。
ですが、このことに対して、「店舗網の拡大を目ざす流通業界からは、改善を求める声が出
され」ていました。
ですが、この大規模小売店舗法が改正され、後に廃止されるきっかけをつくったのは、こう
いった「流通業界」ではなく、「アメリカという外圧」。
ちょうどそのバブル経済が崩壊する兆しを見せ始めた頃。1990年2月。
『日米構造協議において、1990年2月に、米国が「大規模小売店舗法(大店法)を地方自治体
の上乗せ規制を含めて撤廃すべきだ」と要求』してきました。
「日米構造協議」。詳しくは、日本と湾岸戦争をご覧下さいませ。
アメリカが出店を狙っていたおもちゃのお店、「トイザラス」の出店が、この「大規模小売
店舗法」が原因で難しくなっていたんですね。
んで、この年、閉店時間として「届出が不要」な閉店時間が、「午後6時」から、「午後7
時」へ延長されました。
また翌年、1991年。2度目の大幅な大店法の改正が行われ、店舗面積が再度500㎡以上と3000
㎡以上に戻された他、地域が独自に設けていた規制が適正化(ようは撤廃、ってこと)され
るなど、幾つかの改正が行われました。
時の総理大臣は海部俊樹。与党である自民党の幹事長は小沢一郎でした。
そして1994年5月。決定的な大店法の改正が行われます。
時の総理大臣は羽田孜(はたつとむ)。当時羽田氏が所属していた新生党(後の新進党)の
代表幹事はやはり小沢一郎でした。
①1,000㎡未満の店舗の出店は原則調整不要
②閉店時刻(午後7時→午後8時)
③年間休業日数(44日→24日以上)
④年間60日を限度に閉店時間を1時間延長
ここからはなし崩しですね。
1998年6月。大規模小売店舗立地法の成立と共に大規模小売店舗法は廃止され、同法で届出
による調整が行われていた項目のうち、「開店日」、「閉店時刻」、「休業日数」の届出は
不必要となり、事実上、「大規模小売店舗のコンビニエンスストア化」が可能となったわけ
です。
のんきがスーパーマーケットに就職したのは、ちょうどこの1998年の4月。今まさに大規模
小売店舗法が廃止されようとしている、そんな真っ只中に就職してしまったんですね。
当初の閉店時間は確か夜9時であったように記憶しています。開店時間が10時。
休日は月に1度。その他、正月の2日間のみがお休みであったように記憶しています。
ところが、就職した年の夏ころより、先ず月休みがなくなり、年に2回のたな卸しと福利厚
生のための店休日が1日、そして正月の2日間の休みとなり、やがてその正月休みすら1日
のみとなり、やがて元旦の休日すらなくなってしまいました。
閉店時間も9時閉店だったものが10時閉店になり、開店時間も10時開店だったものが9
時開店になり、同業他社では11まで営業などというものまで見られるようになりました。
店の規模も際限なく巨大化してゆき、同業他社の後を追いかけるようにして、その店舗面積
が増えてゆきました。
新規出店店舗へ人は抜かれていく上、人員の補充はされず、退職するころには、もう何かを
考えることすら不可能になるほどに追い込まれていたように記憶しています。
正月営業を始めたときは、当然のようにして大晦日の売り上げは激減し、正月の通常営業日
よりも売り上げが悪い、というとんでもない状況でした。大晦日と正月の売り上げを合算し
ても前年の大晦日1日の売り上げにすら及ばないという・・・。
労働基準法への抵触により、就業時間や休日の取得に関しては以前より厳しくなりました
が、それを完全に守っていたのではとても職場を回すことができない状態であったことを
覚えています。
売り場そのものは既に殆ど手を入れることすらできず、がたがたであった、と。
実際、流通業界に所属している国民の数って、馬鹿にできないほど多くの人口がいると思う
んです。ひょっとすると、のんきや、のんきが所属した職場が特殊だったのかもしれませ
ん。
ですが、どこの様子も、近からずとも遠からずだと思うのです。
本来消費を生み出すはずの人間が、疲労感や物理的な状況により、消費を生み出すことが難
しい状況になっていたのではないか、と。
また、当然そういった圧倒的な大型ショッピングセンターの進出により、従来の法律で守ら
れてきた中小規模の小売店は軒並み倒産の憂き目にあい・・・。
確かに大型ショッピングセンターが増えたことにより、「供給」の総量は異常なほどに拡大
したかもしれません。ですが、人が需要を生み出すことが物理的に難しくなっている状況が
あるわけですから、当然のようにして需要の総量は減少していたはずです。
加えて無尽蔵な出店により、企業の設備投資費も鬼のように必要となったはずです。
そのしわ寄せがどこに行くか・・・。当然人件費であったはずです。
需要と供給のバランスに関しては、日本の未来は明るい d(>_< )Good!! の続き中の動画
で、三橋貴明さんが、とても分かりやすく解説してくださっています。
のんきは思うのです。今一度、この大規模小売店舗立地法の見直しを行い、営業時間や休日
の設定等に対して、今一度行政の側から強制的に規制をかけるべきなんじゃないか、って。
家族の役割~続編の文末でお伝えしましたね。
「何ゆえ」父親が家庭を顧みることのできないような状態が生み出されたのか。
と。
現在は供給の量が過剰になっているんです。エコポイントやエコカー減税などで、半強制的
に需要を伸ばすような政策も必要です。
だけど、それと同時に供給の総量を減らすことを考えてもよいのでは?
大型店舗の深夜営業を禁止し、月に二度以上の休業日を設けることを義務付けたとすれば。
供給の総量は減るかも知れませんが、同時に需要の総量は上昇するような気がします。
民主党は温室効果ガスの25%削減も謳いましたね。もし、深夜営業の禁止と休日の義務化を
行えば、そちらへも貢献することになると思います。
同時に、労働者は早く家へ帰宅し、家族団らんを大切にするようになるかもしれません。
のんきは提言したいですね。
「大型ショッピングセンターの深夜営業を禁止し、月に二度以上の休業日を設けることを義
務付ける法案」。
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さて。ここで質問です。
大規模小売店舗法で規制されていたのは500㎡以上の店舗面積を持つ店舗。
これらの店舗に関して、調整が行われたのは店舗面積以外に、「開店日」、「閉店時刻」、
「休業日数」の3つ。
では、500㎡以下の店舗に関する調整はどうなっていたのでしょう。

答えは、「行われていませんでした。」
どういうことでしょう。「500㎡以下の店舗」。つまりコンビニエンスストアやナイトショッ
プのことです。
24時間オープンしていて、比較的多くの品物が取り揃えられていて・・・。
コンビニエンスストアは店舗面積が250㎡。ですから、365日、一日も休まず24時間オープン
していても、誰にも文句を言われる筋合いはないわけです。
ですね。

大規模小売店舗法が制定されたのが1973年。1978年、最初の大店法改正が行われ、対象とな
る店舗面積が、500㎡以上と、1500㎡以上の2種に変更されました。以後、1980年に入り、日
本はバブル景気へと突入します。
1982年、出店抑制地域というものが制定されました。既存の中小小売店の保護が目的だった
んだろうと思います。
ですが、このことに対して、「店舗網の拡大を目ざす流通業界からは、改善を求める声が出
され」ていました。
ですが、この大規模小売店舗法が改正され、後に廃止されるきっかけをつくったのは、こう
いった「流通業界」ではなく、「アメリカという外圧」。
ちょうどそのバブル経済が崩壊する兆しを見せ始めた頃。1990年2月。
『日米構造協議において、1990年2月に、米国が「大規模小売店舗法(大店法)を地方自治体
の上乗せ規制を含めて撤廃すべきだ」と要求』してきました。
「日米構造協議」。詳しくは、日本と湾岸戦争をご覧下さいませ。

アメリカが出店を狙っていたおもちゃのお店、「トイザラス」の出店が、この「大規模小売
店舗法」が原因で難しくなっていたんですね。
んで、この年、閉店時間として「届出が不要」な閉店時間が、「午後6時」から、「午後7
時」へ延長されました。
また翌年、1991年。2度目の大幅な大店法の改正が行われ、店舗面積が再度500㎡以上と3000
㎡以上に戻された他、地域が独自に設けていた規制が適正化(ようは撤廃、ってこと)され
るなど、幾つかの改正が行われました。
時の総理大臣は海部俊樹。与党である自民党の幹事長は小沢一郎でした。
そして1994年5月。決定的な大店法の改正が行われます。
時の総理大臣は羽田孜(はたつとむ)。当時羽田氏が所属していた新生党(後の新進党)の
代表幹事はやはり小沢一郎でした。
①1,000㎡未満の店舗の出店は原則調整不要
②閉店時刻(午後7時→午後8時)
③年間休業日数(44日→24日以上)
④年間60日を限度に閉店時間を1時間延長
ここからはなし崩しですね。
1998年6月。大規模小売店舗立地法の成立と共に大規模小売店舗法は廃止され、同法で届出
による調整が行われていた項目のうち、「開店日」、「閉店時刻」、「休業日数」の届出は
不必要となり、事実上、「大規模小売店舗のコンビニエンスストア化」が可能となったわけ
です。
のんきがスーパーマーケットに就職したのは、ちょうどこの1998年の4月。今まさに大規模
小売店舗法が廃止されようとしている、そんな真っ只中に就職してしまったんですね。
当初の閉店時間は確か夜9時であったように記憶しています。開店時間が10時。
休日は月に1度。その他、正月の2日間のみがお休みであったように記憶しています。
ところが、就職した年の夏ころより、先ず月休みがなくなり、年に2回のたな卸しと福利厚
生のための店休日が1日、そして正月の2日間の休みとなり、やがてその正月休みすら1日
のみとなり、やがて元旦の休日すらなくなってしまいました。
閉店時間も9時閉店だったものが10時閉店になり、開店時間も10時開店だったものが9
時開店になり、同業他社では11まで営業などというものまで見られるようになりました。
店の規模も際限なく巨大化してゆき、同業他社の後を追いかけるようにして、その店舗面積
が増えてゆきました。
新規出店店舗へ人は抜かれていく上、人員の補充はされず、退職するころには、もう何かを
考えることすら不可能になるほどに追い込まれていたように記憶しています。
正月営業を始めたときは、当然のようにして大晦日の売り上げは激減し、正月の通常営業日
よりも売り上げが悪い、というとんでもない状況でした。大晦日と正月の売り上げを合算し
ても前年の大晦日1日の売り上げにすら及ばないという・・・。
労働基準法への抵触により、就業時間や休日の取得に関しては以前より厳しくなりました
が、それを完全に守っていたのではとても職場を回すことができない状態であったことを
覚えています。
売り場そのものは既に殆ど手を入れることすらできず、がたがたであった、と。
実際、流通業界に所属している国民の数って、馬鹿にできないほど多くの人口がいると思う
んです。ひょっとすると、のんきや、のんきが所属した職場が特殊だったのかもしれませ
ん。
ですが、どこの様子も、近からずとも遠からずだと思うのです。
本来消費を生み出すはずの人間が、疲労感や物理的な状況により、消費を生み出すことが難
しい状況になっていたのではないか、と。
また、当然そういった圧倒的な大型ショッピングセンターの進出により、従来の法律で守ら
れてきた中小規模の小売店は軒並み倒産の憂き目にあい・・・。
確かに大型ショッピングセンターが増えたことにより、「供給」の総量は異常なほどに拡大
したかもしれません。ですが、人が需要を生み出すことが物理的に難しくなっている状況が
あるわけですから、当然のようにして需要の総量は減少していたはずです。
加えて無尽蔵な出店により、企業の設備投資費も鬼のように必要となったはずです。
そのしわ寄せがどこに行くか・・・。当然人件費であったはずです。
需要と供給のバランスに関しては、日本の未来は明るい d(>_< )Good!! の続き中の動画
で、三橋貴明さんが、とても分かりやすく解説してくださっています。
のんきは思うのです。今一度、この大規模小売店舗立地法の見直しを行い、営業時間や休日
の設定等に対して、今一度行政の側から強制的に規制をかけるべきなんじゃないか、って。
家族の役割~続編の文末でお伝えしましたね。
「何ゆえ」父親が家庭を顧みることのできないような状態が生み出されたのか。
と。
現在は供給の量が過剰になっているんです。エコポイントやエコカー減税などで、半強制的
に需要を伸ばすような政策も必要です。
だけど、それと同時に供給の総量を減らすことを考えてもよいのでは?
大型店舗の深夜営業を禁止し、月に二度以上の休業日を設けることを義務付けたとすれば。
供給の総量は減るかも知れませんが、同時に需要の総量は上昇するような気がします。
民主党は温室効果ガスの25%削減も謳いましたね。もし、深夜営業の禁止と休日の義務化を
行えば、そちらへも貢献することになると思います。
同時に、労働者は早く家へ帰宅し、家族団らんを大切にするようになるかもしれません。
のんきは提言したいですね。
「大型ショッピングセンターの深夜営業を禁止し、月に二度以上の休業日を設けることを義
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規模の違いでこれだけも違ってくるんですねっ?!
大型ショッピングセンター深夜いらないかも~
人あまり入らないですよねっ?光熱費もバカにならないし~
(*^_^*)ゞ
都市部の営業であればまだしも、のんきたちが
暮らしている地域のような地方部でここまでや
るのもどうなのかな、って思ってます。
光熱費と人件費の無駄ですよね。
こめんとありがとうございました(o^∇^o)ノ