こだわり米専門店スズノブ 西島 豊造(五ツ星お米マイスター)の豊かに造ろう

様々な現実を見つめらがらも、日々を前向きに考えて進んでゆくためのブログです

世間が狭い

2009年02月09日 22時01分53秒 | Weblog
今回短期間で複数の産地に行って思ったことが、「世間が狭い」ということ。
どういうことなのかというと、高知県に行った時には、茨城のブランド化の資料を持っているというし、千葉県へ行った時には、もと匝瑳でブランド化を始めた人が移動で行っていたし、兵庫県に行った時にも、茨城で一緒にやっている人の名前が出てきて、会ったこともあるというし、福井県では、佐賀のブランド化を一緒にやっている人の名前が出てきて、一緒に研修もしたというのだ。

実は、こういうことは今まで、他の産地でも何度もあったのだが、あまりにもその範囲の狭さに、今回改めて驚かされてしまった。
そして、それを実感したとき、正直言って、嬉しいというより、「これでは駄目だ」という思いが出てきてしまった。
なぜなら、あまりにも動いている人たちが限定しすぎているのだ。

日本中の、全ての品種のブランド化が不可能なことは判っているし、いまさら全ての産地が生き残れるとは思はないし、現実として不可能であろう。
でも、だからと言って、動いている産地の数が、あまりにも少なすぎると思う。

まだまだ、諦めなくていい品種も産地もあるのだから、黙ってしまうのではなく、引き下がってしまうのではなく、最後のひと踏ん張りで、もう一回暴れてみたらどうなのだろうか。

そして、どうか、自分たちとコンタクトを取ってほしいと思う。
米屋の中では、一番産地のことを知っているだろう自分ですら、まだまだ全てを知っているわけではないのだ。
だから教えてほしい、知らせてほしい。
まだ諦めてくはないんだということを、まだ戦いたいんだということを、そして、生き残りたいんだということを。

そう願う産地が沢山でてくるのなら、自分は、自分と同レベルの仲間を、たくさん育てようと思う。
現実として、産地を1つブランド化するより、自分と同レベルの米屋を10件作るほうが簡単だと思うし、お米マイスターや米屋のグループの中には、直ぐにでも自分と肩を並べられる人材が既に沢山いるし、自分を超えている人材もいるのだ。
その人材と知識と経験を、改めて1つにまとめて、新しい方向性を作ったとしたら、産地の復活なんてわけないことだろうと、自分は思うのである。

でもみんな、自分と同じか、自分以上に頑固者か変人であるので、一筋縄では動くはずがない。
だから、産地として、本音を教えてほしいと思う。
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珍事件

2009年02月09日 22時00分06秒 | Weblog
講演を終えて、敦賀駅まで送ってもらったら、まだ若干時間に余裕があったため、売店あたりをフラフラとうろついていた。
そうしているうちに、サラリーマンが沢山集まってきたため、「これでは自由席に座れない」と考え、みどりの窓口で指定席に変更をしてもらうことにした。

前の切符を渡して、差額を払おうとしていたら、係員が「おかしいな。あり得ない」と言い始めたので、「どうしたの」と聞いてみたら、「料金が高く請求されている」というのだ。
それこそ、渋谷のみどりの窓口で、係員から直接購入してモノなので、「まさか」と思ったのだが、改めて計算しなおしてくれるというのでお願いしたら、なんと、指定席に変更してもお金が戻ってきてしまったのだ。

なんだかとっても儲かった感じ。
変更をしなければ、料金を高く払っていることも知らずに、おまけに座れずにいたかもしれないのに、これによってJRも新幹線も指定席でゆったりと座れて、お金も戻ってきたし。

いやぁ~。これは珍しい。
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福井県でも、やっぱり・・・

2009年02月09日 21時57分31秒 | Weblog
昨日の兵庫県での講演は、地元の人たちからすると、知らないことばかり、判らないことばかりだったと思う。
自分としては、化け物市場である東京に、これから戦争を仕掛けていくのだから、お互いの考え方の違い、生活スピードの違い、美味しいという感覚の違い、ブランド化の可能性と将来性、そしてその道のりの難しさなどについて、今回は判らなくても、こういう現実があるんだという事が、判ってもらえれば成功だったと思っている。

今日も、そういう思いで福井県へと行ってきたのだが、聞いている人たちの反応は、昨日の兵庫県とまったく同じで、そうとう驚いているようだった。

福井県にはイクヒカリが眠ったままになっているし、その他にも、可能性のある品種もあるのだが、それも目覚めないでいる。
自分としては、「宝が眠っている。もったいない」という思いで一杯だ。
ただ、これらの品種を目覚めさせるには、比較として、また、戦う相手として、コシヒカリを用意してはいけないと思う。
なぜなら、これらの品種は、もともとコシヒカリと違う個性を持った、新しい食感と美味しさを持っている品種なので、わざわざコシヒカリを用意する必要性がないのだ。

できれば品種ごとに、食感や美味しさを表現する、新しい表現が出来たら素晴らしいと思っている。
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危機感の温度差はあるものの

2009年02月09日 21時55分43秒 | Weblog
兵庫県加西市では1回目の公演は30分なのに、45分しゃべってしまい。
場所を変えての2回目の公演も、やはり30分なのに1時間しゃべってしまった。
もっとも、用意していた資料は、最低でも1時間はかかるという内容なので、オーバーする可能性は、もともとあったのだが・・・

兵庫県は、生産地でありながらも、年間分は足りないから他産地からお米を仕入れて販売するという消費地でもあるため、ブランド化をする必要性については、意見が分かれてしまうのは、ある意味当然のことだろう。

しかし、将来を見たとき、地元に若者が戻っているのか、町は活性化出来ているのだろうかという事を考えると、量や規模に関係なく、ブランド化をしていくことは必要だと思ったため、ついつい夢中になってしゃべってしまったのだ。

生産地でありながらも消費地という環境から、地元の人たちも、積極的にブランド化を求めているわけではない中で、本格的なブランド化計画の話をしたのだから、多くの人が目を白黒させていたが、熱心に聞き入りメモを取っている生産者も少なくなかった。

講演が終わっての感想をいうと、このブランド化には、引っ張り続けるリーダーが絶対に必要で、ブランドについても、大規模なブランドが一つではなく、小さなブランドを複数作り上げて、それを集めた地域としてのブランドが良いのではと感じた。
しかし、この方法でのブランド化は、人手と時間がかかってしまうという欠点がある。

さてどうするか。
昨年のお米については、既に完売してしまっているため、ブランド化を始めるのは新米からとなる。
その間に、産地と密な計画をして、スムーズなスタートが出来るようにしておかなければ。
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懐かしくて暖かい思い出

2009年02月09日 21時52分58秒 | Weblog
この2日間の新幹線と在来線の切符を、まとめて買ってしまおうと、渋谷駅の改札を出てみどりの窓口へ向かっていた時、柱に大きくAPPIというポスターが貼ってあった。

APPIは、自分が大学時代にオープンした岩手のスキー場で、毎週のように仲間と2台の車に相乗りして、朝早く青森県の十和田市から1時間半かけて行って、オープンと同時に滑り始めて、1日券の元がとれるまで、徹底的に滑っては、また1時間半かけて戻っていた、という思い出があるスキー場なのだ。

そして、十和田市にいた3年間は、一人住まいで自炊。場所柄アルバイトもなかったため、大学に居ることが当たり前で、研究室で研究と実験に明け暮れ、遊びといえば、十和田湖、下北半島、八戸・三沢という観光地めぐりばかりだったのだが、普通の大学生活では味わえない、貴重な時期を過ごしていた。

その後、北海道へ就職したので、スキーをできる環境はより多くなったのに、仕事に追われてほとんどスキーは出来なかったし、東京に戻ってからは、怪我が怖くてスキーはしなくなってしまっていた。

その上仕事でも、北海道・青森・秋田・宮城・山形にはいっているものの、今まで岩手・福島からの依頼はなかったような気がしていることから、どうやら大学時代以降は、岩手そのものに行っていないようである。
そのため、いつのまにか、テレビでスキーの場面などを見ていても、APPIスキー場のことも、当時のことも思い出すこともなく、全て忘れ去ってしまっていた。

渋谷駅で歩いているときは、これから産地に行ってブランド化の話をするという、ピリピリとした精神状態だったので、そんな時には駅のポスターなんて気にも留めないし、こういう状態ではなくても、正直言って駅のポスターには興味がなかった。
なのに、偶然目にとめただけのAPPIという文字を見ただけで、忘れていた記憶が一気に溢れるように蘇ってきた時は、ポスターの持っている威力というものに、本当に驚いてしまった。
そして、それだけではなく、記憶が溢れ出た時に、妙に懐かしい感じで、そして暖かく感じた一瞬があったので、ほかにもこんな事があるのだろうかと、探してみたくなったので、止まる駅ごとにポスターを見るようになったのだが、そんな思いで見てしまうと、思った以上にないものなのかもしれない。
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