虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

ベルリン、僕らの革命(2004/ドイツ、オーストリア)

2007年07月10日 | 映画感想は行
監督: ハンス・ワインガルトナー
出演: ダニエル・ブリュール    ヤン
   ユリア・イェンチ    ユール
   スタイプ・エルツェッグ    ピーター
   ブルクハルト・クラウスナー    ハーデンベルク

 ドイツ、ベルリン。青年ヤンと親友ピーターは、“エデュケーターズ”と名乗り、金持ちの留守宅に不法侵入しては嫌がらせ行為をしている。ピーターの旅行中、ヤンはピーターの恋人ユールに秘密を打ち明け、二人である資産家宅に侵入する。

 久々に青春映画を見たとしみじみしてしまった映画。
 行きがかりで「腐った金持ち」を誘拐してしまった“エデュケーターズ(教育者)”3人の若者たちの高い理想と現実への苛立ち、青さ、行動の不器用さ…すべてがだんだん愛しくなってくる。
 そして、誘拐した搾取するものを代表する会社重役はかつての学生活動家であり、理想を目指す戦いも、その挫折も、自由恋愛もしっかり経験済み。彼はそれを「卒業」してしまったのだ。
 誘拐したもの、されたものの間には何時しか連帯感まで生まれるのだが、やっぱり年の功には勝てない。それに若い3人はやはり理想を裏切れない。殺人や「奪う」ことは拒否している。
 ラストの結末はほっとして、爽やか。
 おじさんは自分が捨てたものを苦しみながら抱いている若者たちに嫉妬しないわけにいかなかったんですね。

 ユリア・イェンチ、素晴らしいです。「白バラの祈り」より先にこちらを見たかった。


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