ローズマリー&バジル
♪Are you going to Scarborough Fair?
Parsley, sage, rosemary and thyme♪
サイモン&ガーファンクル『スカボロー・フェア』の有名すぎる冒頭部分。
歌詞の中では呪文のように何度も「パセリ・セージ・ローズマリー・タイム」と繰り返される。
ハーブ栽培初心者にとっては、実にありがたい指南書のような歌だ。
私もこの春、これらのハーブにバジルを加えた五種類の苗を買ってきた。
パセリとセージとタイムは裏庭に植えた。早く大きくなるといいな...
★ ★ ★
今日はご近所に住む不思議マダムXのお話。
10年来のおつきあいだが話をしたことはない。
年齢どころか名前も知らないのでマダムXと呼ぶことにする。
私と同世代の娘さんと二人で暮らしているので、80歳は優に超えていると思う。
マダムXを年齢不詳にさせているのはそのファッションだ。
一般の80代女性とは異なるセンスなので「お洒落なマダムね」と評する人もいないではない。
編み込みセーターにチェックのスカート、黒のベレー帽に黒のロングコート。
独特の雰囲気を醸し出してはいるが、衣類はすべてものすごく古い。
私の目には、大昔のワードローブ(持ち衣装)だけで着回ししている「時間の止まったお婆さん」のように映る。
あるいは生活感のない「老女流詩人」。「魔女」のイメージもちょっとある。
なぜか気になる不思議マダムなので、自分のことしか興味のないあのオットーですら密かに関心を持っているみたいなのだ。
不思議マダムXは、毎日決まった時間にバスに乗ってどこかに出かけ、決まった時間に帰ってくる。
タクシーに乗って帰って来ることも時々ある。
私は・・・きっと彼女はパチンコが大好きで、ゲームに勝った日だけタクシーに乗って帰ってくるのだろうと想像していた。
しかし先日マダムXの娘さんと立ち話をする機会があり、長年の謎に決着がついた。
「ウチのお婆さん、ちょっと変わっているんですよ。」
なんとマダムXは某バーガーショップに日参し、ひとり静かにコーヒーを飲みハンバーガーを頂きながら数時間を過ごすことを無上の喜びとしているという。
その習慣がすでに20年...えっ、20年! 俄には信じられない話だった。
なぜ彼女は、カフェという現代の冷たく孤独な空間に自分の居場所を見いだしたのだろう?
もしかしたら自分らしく生きるために、カフェの空間が必要だったのだろうか?
そこで何を見聞きし何を感じながら、ひとりの時間を積み重ねてきたのだろうか?
毎日我が家の前を飄々と歩いてバス停に向かうマダムX。
パチンコではなくカフェ通いと知ってからは、すごくかっこよく見える。
私の中で突然、彼女への興味が今まで以上に膨らんだ。
来る人去る人のあわただしいカフェでは、おそらくマダムXは、ひとり異彩を放つ有名人であったことだろう。
この話をオットーにしたら「まさか!」と言ったきり絶句した。
オットーも何かしら心に強く感じたものがあったようだ。
その後例のバーガーショップの傍を通った時
「おい!本当にあの婆さんがいるかどうか確かめてきてくれ!」
と突然真顔で頼まれた。
もちろん私も興味があったので、バーガーショップの扉を開け二階への階段を上がって彼女を捜した。
いた! マダムXは本当にいた。
ひとり窓側の席に座り、行儀よく背筋を伸ばしてコーヒーを飲みながらじっと戸外の景色を眺めていた。
その彼女の少し緊張しているかのような後ろ姿が、とても若々しくて美しいと思った。
好きな場所で時間を過ごす老後。。。
それも、いいですね。
でも私の場合は、お洒落するのも面倒で、
きっと、引きこもり婆さんになっちゃうかも。。。
それにしても、本当かどうか確かめに行ったnihaoさんに拍手!(笑)
毎日ひとりでカフェにお出かけするエネルギー!
やはり若さと健康の秘訣は、外に出て他人の目に晒されることなのですね。
私なんかもう、すでに引きこもり母さんです(^_^)
確かめに行ったのは半信半疑だったからです。
でも夫が関心を持っていたのがとても可笑しかったです。
老後の過ごし方としてたまにはいいかも…と思うけど毎日はねぇ。
ずいぶん前、テレビで高齢の方が今でもアルマイトのお弁当箱を
息子に持たせ、庭に生えた食べられる雑草を料理したり
入浴剤に使っていらっしゃるのを紹介していました。
その方は「他人は私のことを変人と言うけれど私は昔からしてきたことを
今も続けているだけです」ときっぱりと言われるので感心したことがあります。
信念を貫くってやっぱり変人扱いされることが多いのでしょうか?
ま、貫き通す信念の無い私が心配することは無いのですが…(爆)
たぶん何もしていない...
カフェの喧噪の中で静かにたゆたって(?)いるだけなのではないでしょうか?
ああ、このような時間の使い方は贅沢だなぁととても羨ましく思うnihaoです。
たぶん変人扱いはされていないと思いますが、かなり目立っている不思議な存在ではあるでしょうね。
実は我が家の娘、17・8年前にこのカフェでアルバイトをしていたことがあるのですが
「そう言えば、毎日来るお婆さんがいた!いた!」と覚えていました(^_^)
お~懐かしい歌詞だなあ
S&Gはよく聴いてました
瞬時にあの透明感のあるハーモニーが
蘇ってきましたよ
確かにハーブですね
マダムXはミセスロビンを連想したし
ボクサー
アイアムアロック
明日にかける橋
どれも名曲でしたね
LPレコードにスプレーしながら
大事にしてましたし今も残ってますが
もはや再生するプレイヤーがありません
突如浮かんできたのが、ハーブの名前が列挙された『スカボロフェア』でした。
これらは絶対に外すことの出来ないハーブです。
サイモン&ガーファンクルは高校時代によく聴きましたよ。
ノートに英語の歌詞を写して辞書をひきながら意味を調べたものです。
当時はハーブの知識がなかったので、調べても「Parsley, sage, rosemary and thyme」が一体何なのか、やっぱり謎でした(^_^)
ダスティン・ホフマンの『卒業』では「スカボロフェア」や「サウンドオブサイレンス」「Mrs.ロビンソン」などが流れていましたね。
ああ、懐かしい...
懐かしい!
当時は色々な映画を見ましたが、この作品も印象に残るものでした。
ダスティン・ホフマンも若かったですね。
この頃はまだハーブなど一般的ではなかったですよね。いまは家庭でもハーブティを楽しめるようになりましたが。
ジョギング中に発作を起こした若者を助けたのです。
久しぶりにリアル・ダスティン・ホフマンをテレビで見ました。
とても素敵でしたがもう若くはなかったです(^_^)
今年はフレッシュハーブを使って食卓を豊かにしてみようかなと考えています。
苗を見ても雑草と大差ないような気がするのですが...
でも新しいことを試みる時はドキドキワクワク。
北海道は、今年はなかなか暖かくならないので、せまい家の中で無理やり花の種を育てて、家族に迷惑をかけてます(へへっ)。
早く外に出してスッキリしたいなぁ。
マダムX、とても素敵に暮らしを楽しんでますね。
外に出ると結構身体って疲れますよねー。
その体力、羨ましいです。
多分 向田邦子さんのエッセイだったと思いますが海外(パリだった?)の老女の逸話に酷似してます。
映画のワンシーンの様な不思議な空間が・・・
しかし、20年ってすごい!
うーん。。。興味深いわぁ・・・
ハーブたちの料理、楽しみですね~
タイムは 以前お茶のオマケの種を
適当に植木鉢に撒いたら立派に成長しました…
で、収穫することも無く鑑賞してそのままにしていましたら、4年くらいは花をつけましたが
今年はさすがに枯れ木の様になってしまいました。
ハーブって使い方がわかりましぇ~ん(泣
ゆっかりんさんの大好きなガーデニング、一体いつになったら出来るのでしょう。
早く始めたいですね。
岩手も桜は終わりましたが結構寒いです。
ハーブなんて雑草のように強い植物かと思っていたら...
バジルは低温障害を起こしやすいそうです。
なんだか葉っぱが少し茶色くなっていますよ。
とても甘くよい匂いがするので立派に育って欲しいのですが...
今日は私もマダムXを真似して、本屋さんの中にあるカフェでひとりご飯をしてきました。
でも居心地悪くて落ち着かなかったワ(^_^)
おフランス暮らしの経験がある友人が、カフェの魅力を話してくれたことがありました。
フランスではマダムXのような人は普通なのに
日本では奇異に思われるこの文化の違い...悲しいですね。
おそらくマダムXは、海外生活の経験はないと思います。
でも同世代のマダムたちとは全く雰囲気が違います。
私もデイサービスに通うよりカフェに通うお婆さんになりたいけれど...まず無理。
タイムは草ではなく木なんですってね。
すごくよい匂い。大きくしたいので鉢植えではなく庭に植えました。
実は私もハーブ初心者。よくわかりません。
これから勉強して積極的に料理などに活用していきたいと思っています。
ところで、S&G は私もバッチリ世代ですし、中学のときに好きだったコがファンだったので、更に特別の思い入れがあります。
『卒業』は、ラストシーン、逃亡するバスの後部座席でニコニコ顔のベンジャミンと厳しい表情のエレーンとの対照が、テレビドラマではなくて映画であるところの、面白さと深さだなあ、と思ったのを覚えています。
LAに住んでいたころ、近所の美味しいうどん屋さん(ちょっとオシャレな店なので、おつまみなども出す)でダスティンホフマンを見かけました。
何人かで、真っ赤な顔で徳利から熱燗を飲んでいて、周囲の客のサインだか撮影だかのリクエストにも気持ちよく応じていました。
日本食、好きなのかな? という感じでしたよ。
なのに映画ではだんだん落ち着かなく不安になるふたり。
おとなになることは難しいことですね。
このラストシーンで、もし二人が大笑い大喜びしていたら、後世に残る名作にはならなかったと思います。
同時代の映画『いちご白書』と、松任谷由実さんの『いちご白書をもう一度』もとても印象に残っています。
闘魂さん、ダスティンホフマンを見かけたなんて凄い!これは自慢できる話です。
きっと気さくでよい人なのでしょうね。
でなければ映画であのような味は出せない?
とてもかっこいいと思います。
私みたいに気にしてばっかりの生き方など・・・
自分に強い信念を持たなくちゃいけませんね。
爪の垢でもいただきたいものです。
「素敵な生き方」は他人の評価。
自分の好きなように生きることが、他人には自由で素敵に生きているように映るのではないかと思います。
>私みたいに気にしてばっかりの生き方など・・・
他者に対する優しさとか気遣いが出来るすずめさんの生き方も、私は素敵だと思います。
「そろそろ楽しんでよいかと思いながら」出かけることにしたお花見の記事を読んだとき、その奥ゆかしさに私はビックリしたものです(^_^)