友人K嬢が職場で使うエプロンを作って欲しいと、二種類の黒っぽい布地を持ってきた。
「おやすいご用よ。」とニコニコして引き受けるのは表の顔の私。
「面倒だなあ。今、ミシンを踏む気分ではないのに...」と呟くのは裏の顔の私。
寒さ厳しいこの頃、子ども部屋兼物置兼ミシン部屋で、熱伝導率の低いミシンと向かい合う作業は避けたいところだが、頼まれたら「イヤ!」とは言えない私。
八方美人には、八方の表と裏の顔が存在するからややこしい。
自己嫌悪に陥りながらも諦めてエプロン製作に取りかかった。
ところが.......これ↓ 布地の表裏が全然判らない。
左は色が少し薄いがつやつやとしてなめらかな肌ざわり。
右は色は濃いがもさもさとした毛並みの中に地模様が隠れている感じ。
さて布地の表裏って、どのように判断したらよいのだろう?
自分の衣類を作る時は、表裏にこだわらず好きな方を使用する。
パッチワークでは、あえて布裏の効果を狙うこともある。
長年素人洋裁を趣味にしていても、一向に解決されない裏・表問題。
【ダーリンミシン】のpancoさんにお伺いを立てる時間もないし、迷った挙げ句どちらも大差はないだろうと、私は写真左側の方を表布と決定した。
裁断中に気がついたが、私が裏と決めつけた方の布地の端に『Saito Yoko』のロゴを見つけた。
あらっ?これ、当代一の人気キルト作家・斉藤瑶子さんの商品だ!
間違ったかもしれない......高価な布地ではないだろうか?........K嬢は私のミスに気がつくだろうか?.........
エプロンのデザインがアシンメトリー(非対称)なので、途中から表裏を逆にして辻褄を合わすことはできない。
作業続行。縫製完了。知らんぷりしてK嬢に手渡した。
もちろん仕立て代など戴かない。
私は愛のエプロンしか作らない!
昨日K嬢が、新たな布地を持ってやって来た。
「この間のエプロン、裏と表を間違ったでしょ!あれも使わせてもらうけれど、私のイメージとは違うからもう一枚作ってね(.....罰としての意味か?)」
「ごめんなさい。確認しなかった私のミスだったわ。ご迷惑かけたわね。」
と殊勝に謝ってみせるのは私の表の顔。
「なんじゃい!布代返す!もう絶対お前のエプロンは作ってやらない!」
と密かに毒づくのは私の裏の顔。
「おやすいご用よ。」とニコニコして引き受けるのは表の顔の私。
「面倒だなあ。今、ミシンを踏む気分ではないのに...」と呟くのは裏の顔の私。
寒さ厳しいこの頃、子ども部屋兼物置兼ミシン部屋で、熱伝導率の低いミシンと向かい合う作業は避けたいところだが、頼まれたら「イヤ!」とは言えない私。
八方美人には、八方の表と裏の顔が存在するからややこしい。
自己嫌悪に陥りながらも諦めてエプロン製作に取りかかった。
ところが.......これ↓ 布地の表裏が全然判らない。
左は色が少し薄いがつやつやとしてなめらかな肌ざわり。
右は色は濃いがもさもさとした毛並みの中に地模様が隠れている感じ。
さて布地の表裏って、どのように判断したらよいのだろう?
自分の衣類を作る時は、表裏にこだわらず好きな方を使用する。
パッチワークでは、あえて布裏の効果を狙うこともある。
長年素人洋裁を趣味にしていても、一向に解決されない裏・表問題。
【ダーリンミシン】のpancoさんにお伺いを立てる時間もないし、迷った挙げ句どちらも大差はないだろうと、私は写真左側の方を表布と決定した。
裁断中に気がついたが、私が裏と決めつけた方の布地の端に『Saito Yoko』のロゴを見つけた。
あらっ?これ、当代一の人気キルト作家・斉藤瑶子さんの商品だ!
間違ったかもしれない......高価な布地ではないだろうか?........K嬢は私のミスに気がつくだろうか?.........
エプロンのデザインがアシンメトリー(非対称)なので、途中から表裏を逆にして辻褄を合わすことはできない。
作業続行。縫製完了。知らんぷりしてK嬢に手渡した。
もちろん仕立て代など戴かない。
私は愛のエプロンしか作らない!
昨日K嬢が、新たな布地を持ってやって来た。
「この間のエプロン、裏と表を間違ったでしょ!あれも使わせてもらうけれど、私のイメージとは違うからもう一枚作ってね(.....罰としての意味か?)」
「ごめんなさい。確認しなかった私のミスだったわ。ご迷惑かけたわね。」
と殊勝に謝ってみせるのは私の表の顔。
「なんじゃい!布代返す!もう絶対お前のエプロンは作ってやらない!」
と密かに毒づくのは私の裏の顔。
その上、私はどうやら裏の顔ばかりの人間らしい・・・。私なら、きっと2枚目の完成はかなりおそくなるわぁー。
それにしても、えらーい、えらいよー。nihaoさん!!
裏の顔だけで暮らす勇気がないだけですよ。
表と裏を使い分けるとストレスがたまる一方ですね。
私も2枚目の完成は遅くなりそう、というか遅くしたい!
でもこの件に関しては......確認を怠った私の分が悪そうね。
今回を最後にお断りする方向に持っていきます。
裏の顔が勝てばの話ですが。
私もそのうち、どの方位が裏だったのか表だったのかわからんようになってしまいます(^^)
エプロン依頼人のK嬢はnihaoさんをよく理解してる「つもり」のところがミソで、時間の経過と
状況の進行とともに、彼女の仮説が傷を深くしていくあたりが大変愉快で(失礼(^^)楽しませていただきました
事実その1「このひとは長年、洋裁を趣味にしている」
仮説その1「このひとは常々、暇を持て余しており自分の得意とする洋裁で人を喜ばせたいと思っている」
仮説その2「だから、このひとは今回のエプロンで私に趣味の洋裁を頼まれて喜んでいる」
仮説その3「このひとは生地の裏表を間違えて作ったことに気づいていない」
仮説その4「このひとは生地の裏表が間違っていることを指摘してやらないとまた間違えてしまう」
仮説その5「このひとには、間違いの指摘するだけで、落胆させ、かつ、その意欲を削ぐような言い方をしてはいけない」
仮説その6「新たな生地を準備してやり、もう一度、作らせてやることにより、このひとは私の心の奥深さに感嘆するに違いない」
仮説その7「思ったとおり、生地の裏表に気づいていなかったし、私が無駄にしてしまった生地に腹を立てるどころか、なんと、また、新たな生地を再び提供してくれた私の慈悲深さに感謝の意を表している」
仮説その8「彼女は自らが犯した過ちに気付いて、反省し、私に素直に詫びている」
仮説その9「自分の趣味である洋装の機会が、再び与えられたことに喜びを隠しきれず、嬉々として、再び取り組もうとしている」
仮説その10「生地代はかかるが、今後も彼女のために、私は彼女が趣味としている洋裁の技術に期待を寄せていることを理解させるために、新たな洋裁の依頼を続けていかねばならない」
という仮説の循環により、その後も、K嬢からの洋裁の依頼は絶え間なく続くのであった
つづく(^^)
まあ、でもきっとK嬢はいいひとなんですね。nihaoさんが笑いを噛み殺しているのも見え隠れして楽しそうです。
言い方は変ですけど、私は出来ることなら、人づきあいには、自分が「裏の顔を勝たせる余裕」をもつのがいいと思ってます
相手は様々ですから常に自分に正直に・・・なんて、表の顔だけで付き合うと自分のことでイッパイイッパイになってしまいますからね
「八方美人」そのものは悪い例えなのでしょうが、「お前なあ~」と言える相手
とそうでない相手をいっしょくたにして手厳しくやるのも大人げない・・・
このところ忙しくて書き込みする余裕がなくてROMってましたが、
久々に得意の?長々書き込みさせて頂きありがとうございました
仮説というよりは全部真実。
又三郎さんの仮説なのに、私は読みながら自分のふがいなさとK嬢にだんだん腹がたってきました(笑)
どの仮説をとっても正しく言い当てられています。
特に.....仮説1~4においては、私のおめでたさが見事に浮き彫りになっていますし、仮説5~10はK嬢の心理の洞察がお見事!脱帽です。
>まあ、でもきっとK嬢はいいひとなんですね。
いいえ!仮説から導かれるのは厚かましいだけの女です!
K嬢からの依頼を阻止するために頑張らなくてはならない、負けてはいけないと密かに誓った私です。
それにしても、どうして未知のK嬢の人となりが、又三郎さんにはこんなによく分かるのでしょうか?日頃の女性研究の賜物??
表の顔のおつき合いばかりではお疲れでしょうね。
でも本音が勝つと大変な事態になるかもしれないから......足し算、引き算しながら頑張ってください。
ああ、K嬢は甘えているのか!
K嬢はかなり年下なんです。
そんな風には解釈していなかったけれど、そう言えばそうかもしれません。
だったら許せる(笑)
k嬢とnihaoさんはかなり親しい間柄なのだという事をうかがわせる出来事ではありますね。
本文より面白いのは困りますね(笑)
K嬢と私はかなり親しいというよりは、最近のK嬢、忙しいせいかエプロンを作ってほしい時しかやってきません。
今まで.....20枚ぐらいは作ってあげたかも。
エプロンをおしゃれに決めるいい女です。